上野動物園も!プロ溺愛「すごい長靴」の世界
大雪や豪雨で「靴がびしょ濡れ」という大問題
東京も大雪やゲリラ豪雨に見舞われる昨今。革靴がぬれてヨレヨレになり、「ちゃんとした長靴を常備しておくべき?」なんて思う人も多いかもしれない。
そこで、自然の脅威にも備えられそうな実績ある長靴をリサーチしたところ、弘進ゴム(宮城県仙台市)の「シーラックスライト」というゴム長靴にたどり着いた。雪寒地にお住まいの人々を中心に10年近く愛され続けているという。
「1月の大雪の際は、北関東のホームセンターからも全体で1万足ほどのオーダーが入りました」と、同社シューズウェア統括本部・副本部長の近内章人さん。普段需要の低い関東地方でも、いざというときの頼れる存在になっている商品のようだ。
上野動物園の飼育員たちが履いていた!
同社は、ゴム・ビニール製品を製造販売している会社。身近なところでいうと、車のパワーステアリングホースや大手コンビニのコーヒーメーカーマシーンの中の管などを作っているのだが、中でも1935年(昭和10年)の創業以来、主力商品となっているのが長靴だ。
同社は、国内の専門業種向けの長靴(ゴム製・ビニール製)市場で35%とトップシェアを持つ。水産、農業、食品、土木建設などの現場で定評があり、指名買いが多いようだ。
たとえば、雪や氷の上でも滑りにくいゴム長靴「マッキンリー」。上野動物園職員の指定品だという。魚の脂で滑りやすい築地市場では、働く人の9割が耐油性のビニール長靴「ザクタス」を履いているそうだ。そのほか、スーパーのバックヤードで使われる白い衛生長靴「ゾナ」シリーズや、ハードな現場向けとしてつま先に鋼製の先芯を施した安全長靴なども売れ筋だという。
そんな現場のプロたちに選ばれる同社の「一般作業用」の長靴として売られているのが、「シーラックスライト」シリーズ(冒頭の写真中央)だ。2008年に発売を開始して以来、土木現場などで作業をする人や、雪かきが必要な北国に住む人たちから人気を得ている。値段は5400円(税込)。作業用長靴は探せば1000円代でも買えることを考えると安価とは言えないが、「一度履くとほかのものはもう履けない」と繰り返し買うリピーターが多いそうだ。