日曜ワイド「警視庁さがし物係」[デ][解][字] 2018.02.11

112月 - による admin - 0 - 未分類

(黒川達郎)こういう話があります。
ある年スペインはバスク地方の小さなレストランに星が与えられ一躍脚光を浴びた。
ファイブスターを得た事でその売り上げは実に10倍。
では…一つでも星が減ったら?お客の6割が減る。
天国と地獄。
星は店の運命を左右する。
星一ついくらだと思いますか?これで星を売ってもらいたい。

(署長)江東署刑事課鑑識係…。
「巡査部長沢村耕作」「右はその類まれなる鑑識眼により事件を解決に導いたその功労は多大である」
(署長)「よってここにこれを表彰する」「警視総監大岩正敏」
(拍手)沢村くん警視総監賞おめでとう。
これを励みに新天地でも頑張ってもらいたい。
新天地…?本部だ。
君の能力を最大限生かせる場所だと聞いている。
何しろ君は探し物が得意だからね。
(新田沙織)一体いつまで待てばいいんでしょう?身元不明捜索室室長は次の異動までのほんの腰掛け。
矢代警務部長は1年前確かにそうおっしゃいましたよね?
(矢代正彦)まあ待て。
都内の身元不明者はこの20年で累計3000体以上。
昨年は100体以上。
孤独死の増加に伴いその数はこれからもどんどん増えていくだろう。
君たち警視庁生活安全課身元不明捜索室にかかる期待は非常に大きいんだよ。
君にはまずそこで管理職としての経験を…。
お言葉ですがこんなの人材の無駄遣いだと思いませんか?警察は私のような人間をもっと表に立たせるべきです。
そうすれば警察のイメージも上がるはず。
表に出たいならなおさらトラブルは困るんだよ。
どの部署に配属されてもトラブルを起こす。
その原因は君にあるんじゃないのかね?私はあいにく無能な人間相手に使うオブラートは持ち合わせておりませんので。
そういう気の強さは父親譲りだな。
いえいえ…矢代にはかなわないと父はいつも言っておりました。
とにかく希望をかなえたいんなら今の部署で自分の能力を発揮してみせるんだな。
全てはそれからだ。
事件性はなしという事なので早速始めましょう。
我々身元不明捜索室の役割は一人でも多くの身元を明らかにし家族の元に帰してあげる事です。
そのためにまずホームページにアップするための似顔絵作成。
これは沢村さんにお願いします。
はい!その間に僕は写真撮影とこれに発見日時発見場所推定年齢身長を打ち込む作業をしておきますから。
はい。
(カメラのシャッター音)うーん…。
ちょ…ちょっと沢村さん!?どこ行くんですか?もう…。
にんにく。
ああいた!沢村さんこんなところで何してるんですか?にんにく…にんにく…。
はっ?にんにく?あの最初にも説明しましたけど僕らの仕事は現場から上がってきた情報を整理して一般開示する事です。
それとにんにくと一体どういう関係が…。
結構効くんですよにんにく。
はい?にんにく…。
(ため息)にんにく…にんにく…。
にんに…。
ありました!えっ?ほら!ああ…もう…はいはい。
あっ痛っ…。
えっ爪?あった…!あれで終わりですか?ええ。
あの爪から何かがわかる!とかではなく?あるべきものがあるべき場所に戻るというのは実に気持ちのいいものです。
ああそれだけですか…。
ええええ。
まあいいです。
とにかく納得してもらえたんならそれで。
これで僕も心置きなく教室に向かえます。
ええええ。
…教室?囲碁教室です。
最近通い始めたんですよアフターファイブの充実のために。
今のこのご時世退職してからのほうが人生長いですからね。
趣味は必須です。
そういうものですかねえ。
そういうもんですって。
その点うちの部署は残業もないし老後の環境を整えるには最適です。
沢村さんも趣味くらいちゃんと持ったほうがいいですよ。
いやあ私は…。
(東海林忠司)探し物が趣味。
…ですよね?沢村さんは。
そうか…私の趣味は探し物。
まんざら外れてはいないかもしれませんね。
でしたらアフターファイブにお願いしますよ。
ここは趣味の場ではなく職場ですから。
今の捜査一課の東海林管理官ですよね?昔かわいがった後輩ですがすっかり偉くなりました。
ん〜?まったく…うちのポンコツどもはどこ行ったのよ。
うーん…。
ただ今戻りました。
遅い!今まで何してたんですか?遺体に不明点があったのでちょっと確認を…。
報告書用データすぐに送ります。
その情報は私がホームページにアップしますのであなた方はもう1件ご遺体の引き取りに行ってください。
えっ!?はい。
あ…1日2件なんて珍しいですね。
沢村さん行きましょう。
あっいや私は囲碁はちょっと…。
囲碁じゃなくて遺体ですよ遺体!遺体ですか。
(ため息)
(ため息)うわ…。
えー…あっこちら事件性は?特にないそうです。
白骨化していますので正確なところまでは不明なんですが恐らく亡くなったのは5年くらい前。
40代から60代の成人男性だろうという事でした。
これじゃもう似顔絵も描けないし…。
よし。
今度こそさっさと終わらせますよ。
えー所持金額は1万6800円と。
うわ危なかった。
これじゃ火葬が発生したら市に立て替えをお願いしなきゃいけないところでした。
ご家族でしょうか?あとは行旅死亡人として発見された場所所持品などを明記して市の名義で官報に公告。
警視庁の身元不明捜索室のホームページに情報を上げて連絡を待つと。
「灰田」「赤木」「青山」…。
全部違いますね…。
沢村さーんもう帰りますよー。
あの…この人たちにご連絡は?もちろん確認しました。
しかし全て架空の名刺だったんです。
どれも現実には存在しない企業のものでした。
えっ?架空ですか…。
青梅西署の遺体報告書用データ送りました。
お疲れさまでした。
それじゃ私はそろそろ…。
沢村さん!沢村さんさっきから何をしてるんですか?名刺の謎を探しているところです。
名刺の謎?2件目の遺体の遺留品にあった架空の名刺です。
それになんの謎が?さあ…。
なぜ架空か気になりませんか?なりませんまったく。
ではほどほどに。
はい。
架空は架空なりに何か法則があるはずなんです。
ああ〜じゃあ僕も囲碁教室行ってきます。
いってらっしゃい。
はい。
お疲れさまでしたー。
さようなら。
お疲れさまでした!さようなら。
おはようござい…。
えっ!?なんですかこれは!まさか一晩中名刺の謎を…?ええ。
おお…。
おかげでいろいろわかってきました。
だとしても勝手に徹夜などされては困ります。
本当にもう…。
例えばこの名前全てに色が入っています。
あっ本当だ。
ちょっと聞いてます?残業代は出せませんからね!この場合この名前を考えた本人にも色が入っている可能性が高いと某心理学者は言っています。
しかもこれ2文字目はみんな自然由来の文字ですね。
よく見つけました。
ああセットしたのに…。
これもまた本人の名前に含まれている可能性の高い文字です。
それから住所ですが…どれもこれも架空のものばかりです。
木挽町に数奇屋町他にも山下町丸屋町出雲町なんていうのもありますね。
あっもしかして…。
やっぱりそうだ。
それ全部銀座付近の昔の地名です。
なるほど。
という事はこの辺りですね?しらみ潰しに探してみましょう。
答え合わせですね!なんか楽しくなってきました。
実は僕なぞなぞとか大好きなんですよ。
ちょっとあなたたち何を始めるつもりですか?私たちに捜査権はないんですよ。
あっこれは別に捜査というわけでは…。
木挽町だの数奇屋町だのそんなの名古屋にだってあるじゃない。
全部探そうなんて無謀だわ。
万が一捜査を行えば明確な服務規程違反です。
懲罰の対象になります。
えっ?沢村さんあなた離婚して慰謝料を払ってるんですよね。
娘さんが成人するまでクビになるわけにはいかないんじゃないですか?わかれば結構。
ありがとうございます!さすが室長。
おっしゃるとおりです!はっ?名刺の情報だけではこれ限界があります。
絞り込むにはもう少しヒントが必要です。
ちょっと待ってください!沢村さん今度は何を…?探し物の極意。
一度見たはずの物や場所でも日を変えてもう一度見てみると意外とこれがひょっこりと…。
あった…。
何が?どうしたんですか?これは…。
食券ですかね…?ここだ!いよいよ名刺の謎が解けるかもしれませんね。
ええええ!おおおお…。
あっちょっと…。
(水田恭子)課長の水田です。
あっどうも。
あっ警視庁の松永です。
沢村耕作です。
こちらの課の40代から60代の男性社員で5年ほど前から行方がわからない方いらっしゃいませんか?5年ほど前…。
もしかしたら黒川の事でしょうか?黒に川…色に自然。
ビンゴですね。
うん!その黒川さんという方の下の名前は?達郎です。
黒川達郎。
黒川達郎…んっ?黒川ですが黒川が何か…?実は最近白骨遺体が発見されましてその身元を探っているといいますか…。
それじゃまさか黒川がその遺体…?いやいやいやまだそうと確定したわけでは…。
こちらの名刺にお心当たりありませんか?どれもこれも現実には存在しない企業名が記された架空の名刺なんです。
心当たりあります。
(2人)ええっ!?間違いありません。
その名刺は黒川のものです。
どうぞこちらへ。
またまたビンゴ。
(2人)うん。
この雑誌ご存じですか?知りません。
ええっ!?えっ…?これ有名なグルメガイドブックですよね。
知らないんですか。
へえ〜…ねえ。
フフ…。
あっ「編集人水田恭子」って事は水田さんはこの雑誌の編集長ですか?ええ。
ウフフ。
編集長。
すごいな…。
へえ〜。
あとうちは料理の格付けで世界的に認められている雑誌なんです。
はあ〜。
この部屋にあるトロフィーは私たちがファイブスターと認めたシェフのものです。
うちの総務部三課は実は料理の格付けを行う覆面調査員の所属する部署なんです。
覆面調査員?星の審査は料理の味だけで判断するわけではありません。
サービス内装快適さ雰囲気調度品など様々な項目を審査対象としています。
店にわからないように調べなければいけない事も出てくるので架空の名刺は身分を偽るために欠かせない小道具なんです。
つまり黒川さんも覆面調査員だったという事ですね?5年前に退職しましたけど。
はっ…!あ…。
あのこちら黒川さんのご家族だと思うんですけれども。
(恭子)確か黒川には家族はいなかったはずですけど。
ではではこの人たちは?さあ…?ご協力ありがとうございました。
あとはこちらで確認しますので。
沢村さん行きましょう!はい。
あの…。
はい?死因はなんだったんでしょう?自殺みたいですね。
崖から飛び降りたようです。
そうですか。
自殺ですか…。
ありがとうございました。
じゃあ。
あの…。
はいはい!写真と名刺以外何か遺品は?確かあとは財布ぐらいなものですが。
何か…?何かお探し物でも?別にそういうわけじゃないんですけど。
ああすいません申し遅れました。
私実はこう見えてあの…探し物が得意なんです。
実は手帳を…。
手帳?彼が調査に使っていた手帳です。
外部に漏らせない情報がいろいろ書いてあるはずなのでどこにあるのか気になって…。
手帳…。
(ため息)すっごいですね沢村さん。
これだけの情報から遺体の身元を割り出すなんて。
でもでもまだ写真の人物の身元が…。
本人の身元さえわかればそっちもすぐにわかりますよ。
本当に家族がいないのかまずは戸籍を確認しましょう。
となるとあとは手帳ですね。
手帳…。
そんな事より僕はさっきから黒川達郎って名前になんか引っかかってるんですよね。
そうですか?ただ今戻りまし…。
あっ…。
(泣き声)どうしました?入らないんですか?駄目です。
何が駄目なんです?ちょっと待ってください…。
なんで待つの?うわあ!
(松永が転ぶ音)今日は一体何をやってたんですか?例の白骨化遺体の身元確認です。
遺体は黒川達郎という人物でした。
遺族縁者は?戸籍を確認しましたが誰も遺骨の引き取り手はいません。
なら私たちがやるべき事は終了です。
ご苦労さま。
私はもう帰りますので報告書は机の上に置いておいてください。
はい。
なんで泣いてるんですか?室長。
沢村さん…?もしかして探し物ですか?えっ…。
何を言い出すんですか。
そういう事なら私がお手伝いしましょう。
泣くほど大切なものなんですよね。
探し物はなんですか?残念ながら泣いてもいませんし探してもおりません!
(足音)沢村さんがどうしてバツイチなのかなんとなくわかった気がします。
あっそうですか?私にはいまいちわからないんですが…。
僕にもわかりません。
そんな沢村さんがそもそもどうして結婚出来たのか。
聞きますか?なれそめ。
あっいけねえ。
そろそろ料理教室に行かないと。
それじゃお先に失礼します。
えっあっえっあっ…。
いいんですか?なれそめも探し物も。
真っすぐ。
きちんと。
ん?あっ!黒川達郎ってそうか…。
いろいろありますねえ…。
(携帯電話の着信音)はい沢村です。
わかりました!黒川達郎ってあの黒川達郎ですよ!いきなり「あの」と言われても…。
CARCASSONNE世界的に有名なレストランのシェフです!シェフ?ここですよここ。
黒川達郎が8年前までシェフを務めていた店。
ここではないようですねえ。
いやあ感動だな。
沢村さんは知らないかもしれませんけど日本でファイブスターを獲得したシェフはほんの一握りなんです。
黒川達郎の名が世に広く知られる事になったきっかけが『TheFiveStarRestaurant』の格付けなんです。
今もディナーの予約は1年待ち。
ランチでもコースが1万円からっていう店ですからね。
こんな事でもなければ僕たちしがない公務員は足を踏み入れる事すら出来ません。
そういうもんでしょうか。
しかし一体なぜそのようなシェフが覆面調査員に転身したんでしょうか?どうも警視庁の松永と申します。
沢村耕作です。
(大岡武雄)えっ?黒川さんが?
(浅井直生)そんな…どうして?自殺のようです。
もう5年くらい前の話ですけど。
5年前…。
あの皆さんは…?私は総料理長の大岡です。
黒川さんの下で副料理長を務めていました。
こちらは肉部門のシェフの浅井とソムリエの遠山。
お前は黒川さんがシェフの頃からいたか?はい。
まだ移ってきたばかりでしたけど。
黒川さんには料理の基本を改めてたたき込まれました。
おお!僕も最近実はあの…お料理教室に通い始めたんですけどドミグラスソースを言われたとおりに作ろうとすると2日もかかっちゃうんですよね。
なんか裏技とかないですかね?いや裏技と言われても…。
我々は4日かけて作りますからね。
えっ4日も!?
(大岡)よければ味見してみます?ええっ!いいんですか?もうぜひぜひ。
(藤田尚美)ちょっとすみません!
(尚美)遠山さん忘れ物にカフスなんてなかったわよね?
(遠山理恵子)なかったと思いますけど…。
うん…ん?
(上田一成)藤田。
(尚美)はい!
(上田)あった?
(尚美)すみません。
確かにこの鞄に入れたはずなんですが…。
はずじゃ困るんだよはずじゃ!あの方々は?ああ…この店のオーナーの上田さんと秘書の藤田さんです。
何かお探しですか?誰ですか?あなたは。
オーナーこちらは警察の方です。
警察!?どうして警察がここに?それでお探しの物は?オーナーのカフスです。
預かったのまでは覚えてるんですが…。
それはお困りですね。
わかりました。
お手伝いしましょう。
手伝うって警察が!?ええええええ。
カフスを探すのをですか?はいはいはいはい。
いやあの実は私あのこう見えてあのちょっとばかり探し物が得意なんです。
ハハ…。
それでは始めましょう。
探し物の極意…。
なくす直前の行動を再現してみる。
それ。
ええっ…私がやるんですか?どうぞ。
えっ…。
最後にそのカフスを見たのはどこですか?店の入り口辺りです。
ゆうべ外出から戻った時カフスが壊れたから預かっておいてほしいとオーナーに頼まれて…。
行きましょう。
参りましょう。
どうぞ。
あ…はい。
にんにくにんにく…。
にんにく?西洋の古くからの言い伝えです。
これを唱えると格段に物が見つけやすくなります。
はいにんにく…。
(大岡)どうぞ。
うまい!ああ〜そうかこの深みを出すのに4日間か…。
時間ももちろんですがこれは黒川シェフのオリジナルレシピなので…。
あ〜さすが…。
あっ黒川さんってどんなシェフだったんですか?素晴らしい料理人でしたよ。
独自の革新的なコンセプトをひと皿に落とし込む表現力がずば抜けていた…。
でもしょせんは料理バカだったんです。
というと?経営センスはゼロ。
利益度外視で料理の質ばかりを追求するものだからいつも上田オーナーともめていましたよ。
うんフフ…うまい。
うんフフ…。
うまい?これが?だからエセグルメは嫌なんだ。
エセグルメ…それ俺の事か?当たり前だ。
材料の質を落としても味は変わらないなどと平気で口にする。
わからないのか?あなたには。
(上田)今までみたいに材料にこだわり続けたら遠からず店は潰れるんだ!それをどうにかするのがあなたの役目だ。
料理の素人は料理に口を挟むのはやめてもらいたい。
(大岡の声)黒川さんは料理の事となると一歩も引かないところがあって…。
結局この店を追われた黒川さんはそのあと料理人ですらいられなくなった。
それで覆面調査員に転身を…。
あなたはここでカフスを預かった。
はい…。
はい。
それから?鞄に入れようとして…。
うんうん。
その時常連のお客様があちらにいらして…。
うんうん。
お連れ様のお名刺を頂くためにどこかに置いた気が…。
それじゃあの辺りですね。
はい…。
では例のやつどうぞ。
にんにくにんにく…にんにくにんにく…。
もっと心を込めて。
にんに…にんにく。
そう。
にんにくにんにく。
にんにく…?きた?にんにくにんにく…。
違う。
にんにく…。
にんにくにんにく。
にんにくにんにく。
にんにくにんにく…。
にんにくにんにく。
にんにく…。
(沢村・尚美)にんにく…。
にんにく。
ん?ああ…にんにく…!あった!それです!ああ…。
アハハ…上に置いたカフスが落ちてしまったようですね。
ありがとうございます!本当に助かりました!あっ僕の50円…。
あっすみません!アッハッハッハッ…。
(上田)ブラボー!いや〜素晴らしい!フフ…いや実にいいものを見せてもらいました。
うん。
あっ改めましてこの店のオーナーの上田といいます。
あっ…。
こっちは秘書の藤田。
藤田尚美です。
「UIキャピタル・マネジメント」?え〜主に企業への投資買収などを行っています。
そんな社長さんがレストランのオーナーを?まあうまいものを食べるのが唯一の趣味みたいなもんでしてね。
黒川さんが経営のパートナーを探しているっていうのを聞いてすぐに手を挙げました。
(携帯電話の着信音)はあ…。
(携帯電話の着信音)失礼致します。
すいませんこちらに写っている方々ご存じないですか?え…?う〜んさあ…。
フフ…。
(尚美)社長。
わかった。
申し訳ありませんが急用が出来ました。
これで失礼しますよ。
(大岡)私は知りませんね。
見た事ないですねこの女性も女の子も。
うん…。
あっそれでは手帳はどうでしょう?黒川さんが大事に持っていたものらしいんですが何かお心当たりは?あああれかもしれないな。
えっえっ知ってるんですか?黒川さんが料理の事やこの店の事を事細かに書き込んだ手帳なら私が今持っています。
はあ…!ああ…!あっさり見つかったかもしれませんね。
うんうんうんうん…!
(2人)うんうんうんうん…!
(上田)次の投資先はロダン食品だ。
すぐに手配を。
(尚美)はい…。
何?その何か言いたげな顔は。
すみません。
でも心配で…。
また同じ事になったら今度こそ顧客の信用を完全に失います。
離れたい奴は離れればいい。
泣きを見るのはそいつらのほうだ。
(ドアの閉まる音)いやいやいや…こんなに簡単に見つかるなんて思いませんでしたよ。
これを水田編集長に届ければ今度こそ終わりですね。
本当にこれでしょうか…。
これですって。
違ったとしてもどのみちこれ以上の捜索は不可能です。
まだこの写真があります。
でも誰も知らないんですよその人たちが誰か。
だからこそ探しがいがあるというものです。
お手柄だったね新田くん。
お手柄?なんの事でしょう?先日の北板橋署管内での身元不明遺体。
(矢代の声)君の部下が見つけた遺留品の爪から身元が割れた。
しかもその爪にわずかについていた皮膚片から殺人事件の可能性まで出てきたらしい。
そうでしたか。
隠れた事件を見逃さないその嗅覚執念。
捜査一課も顔負けだな東海林管理官。
はい。
矢代警務部長これで私の管理能力の高さをおわかり頂けたと思います。
この私ならどんな部署でもどんな部下でも使いこなしてみせます。
ああ期待してるよ。
その調子で頑張ってくれたまえ。
はい。
よくやってくれました!警務部長からも手柄を褒められました。
すごいなあ沢村さん。
あの爪がそんな重要な証拠だったなんて…。
さすが警視総監賞は伊達じゃないですね。
あれは別にたまたまです。
いいえ私も少しあなたの事を見くびっていたようです。
これからは事件性を感じたらまず私に報告を。
私は別に事件かどうかはどうでもいいんですが…。
は?沢村さんそれはさすがに警察官としてまずいんじゃ…。
私はただそこにあるべきものをあるべき場所に戻したいだけで…。
それだけの理由で警視総監賞までもらってしまったと?ええまあ。
(ため息)あなたが鑑識にいる頃から探し物係と呼ばれていたというのは聞いています。
何から何までとにかく探す。
でもどうしてそんなに探し物にこだわるんですか?それは…見つかるとみんな喜んでくれるからですよ。
ええっそれだけですか?えっそれ以上に何か必要ですか?いやそう言われると…。
でもどんなに探しても見つからない物はあるでしょ?そういう時はどうするんです?うーんそんな事…考えてもみなかったですね。
えっ!?その時は…見つかるまで探し続けます。
探す事をやめなければいつかはきっと見つかりますから。
ああ…。
それで今は何…。
ちょっと…!何を探してるんです?はっ…。
これが黒川さんの手帳ならあとはこの遺留品の写真に写っていた人物です。
わかりました。
見つかるまでやっていいとはさすがに言えませんがとりあえず心ゆくまでやってみてください。
今回のように瓢箪から駒という事も…。
あっ瓢箪…いってきますはい。
あっじゃあ駒も。
ただのポンコツかと思ったけど意外と…。
お探しの手帳はこれですか?いえこれでは…。
ええ〜違うんですか…。
やはりそうですか。
あの…黒川が持っていたのは革製の黒い手帳でこれぐらいのサイズ…。
例えば例えば例えばこれこれこれどれに近いですか?え〜え〜…。
(恭子)確かこんな感じだったと思うんですけど…。
革のカバー付き。
ああこれカバーの内側にいろいろ挟めるやつですよ。
これと全く同じというわけではないんですけど…。
そうか…もしかしたらあの写真もその手帳に入っていたのかもしれませんねえ。
だから全く同じかどうかわからないって…。
ちょっといいですか?あっはいはい…。
いやあの財布にずっと入っていたにしてはこの写真の隅っこの焼け方が不自然だと思っていたんです。
ああ…すいません。
ああいえいえいえ。
あっあのちなみにその手帳には何が書かれてるんですか?ですから黒川が調査に赴いたレストランの評価が…。
もう5年も前の情報がそんなに重要ですか?実は…黒川は不正を行ってたんです。
不正?星の不正取引です。
ええっ!?
(恭子の声)黒川は格付けガイドの権威をかさに複数のレストランを脅かしてお金をもらって…星を売るという不正を働いていたんです。
そうかそれで5年前…。
不正を知り私がクビに…。
沢村さん聞いてました?そういう事だそうですよ。
ええええええこの手帳にならこの写真がぴったり入る事がわかりました。
ああうん…?そういう事じゃなくて。
あっそれじゃもしかしてその手帳には星の不正取引の証拠が…?多分…。
はあ…なるほど。
(ドアの開く音)東海林管理官。
今朝警務部長がおっしゃっていた件うちで引き取るから資料はまとめておくように。
わかりました。
沢村さんは?身元不明遺体の引き取りに。
まさか探し物をさせてるんじゃないだろうな?え…?あの人に勝手を許すと大変な事になるぞ。
それはどういう?確かに沢村さんは優秀な鑑識だった。
(東海林の声)でも自分が気になれば命令を無視してでも気の済むまで探し物を続ける。
それが事件に関係あろうがなかろうがお構いなしだ。
(警察官)あっ駄目だよ入ってきたら。
落としちゃったの。
ママから勝手に借りたイヤリング…。
(泣き声)でも今入れないから…向こう行こうか。
ね?そのイヤリング…おじちゃんが一緒に探してあげようか。
沢村さん何言ってるんですか?今そんな事してる場合じゃないでしょ!ちょっちょっと…!沢村さん!!あ!
(東海林の声)そのあとどうしたと思う?さあ…。
沢村さんは池の水を抜いたんだよ全部。
えっ!?それで…イヤリングは?見つかったよ。
ついでに池の底から凶器まで見つかりその事件はたまたま解決したんだけどな。
しかしいつもそんな幸運が転がってるわけじゃない。
万事その調子では捜査は延びる一方金もかかる一方だ。
もしかしてそれが彼の異動の理由…。
我々は公務員。
経費は全て国民の税金だ。
無駄遣いは困るからね。
君もせいぜいしっかりと財布を管理するんだな。
(ドアの開く音)ちょっと待ってよ…。
(ドアの閉まる音)いや大丈夫!私は絶対池の水なんて抜かせない。
同じ部署の人はみんな黒川達郎は黒い革の手帳を肌身離さず持ってたって言ってましたよね。
余程大切なものだったんでしょう。
一つ疑問があるんですが黒川達郎はそんな大切なものをどうして持っていなかったんでしょう?誰かに預けたか…奪われた。
それってまさか殺されたって事じゃ…。
だとしたらもう処分してる可能性もありますよね。
そうか…確かにその可能性はありますね。
絶対そうですよ。
そうに決まってますって。
それならそれで処分されたかどうか確認します。
マジっすか…。
あの手帳じゃなかった?処分されていないとすると…やはりこの写真の人物が手帳を持っているのかもしれませんねえ…。
どういう事?ああそれが…。
なるほど…よくわかりました。
やりましょう!えっ!?確かにこの人物が誰かを特定出来れば事件性の有無も確認出来るかもしれません。
でも僕らに捜査権はないんじゃ…。
これは捜査ではありません。
身元不明者に不審な点があった。
だから調査を行う。
それだけの事です。
そんな事して本当に大丈夫なんでしょうか。
多少のリスクはありますが矢代警務部長の覚えめでたい今さらに手柄を挙げれば私の異動がグッと近づきます。
また異動ですか…。
でもなんで矢代警務部長はそんなに室長の事を…。
矢代警務部長と私の父は中学時代からの友人なんです。
確かこの辺に…。
これですか?あっそうです。
これが私の父。
えっ?お父さん…。
え〜「迫田修一氏が代表取締役社長を務める丹伊田損害保険会社が倒産した」「迫田氏は国家公安委員も務めた経験があり」って…。
こんなすごい人が室長のお父さんなんですか?あれ?でも名字が…。
私は愛人の子ですから。
愛人?えっすいません。
まさかそんな事とは思わず…。
いいえ別に構いませんよ。
愛人かどうかは私の母の問題です。
私は娘として矢代警務部長に目をかけてもらえましたから。
それなのにあの時は事実を知って悲しくなって…。
今でも思い出すと…。
株券が一瞬でただの紙切れになるなんて。
(2人)は?生前贈与で父の会社の株式の3パーセントを所有していました。
でも会社が倒産したおかげで全てパー!もう…悲しくて悔しくて涙が止まりませんでした。
それじゃ泣いていたのは株がパーになったから?ええ。
おかげで警察をいつでも辞められる状況ではなくなってしまいました。
退路が断たれた以上自力で道を拓くしかありません。
東海林管理官すら持て余した沢村さんをコントロール出来ればそれだけ評価も大きくなるというもの。
えっあっ私ですか?あの融通の利かない石頭には出来ない事もこの私には出来るはずです。
早速明日から黒川達郎の調査をしましょう。
そうだ。
今夜は決起集会といきましょう。
これは私の新たな一歩ですからね。
うん!
(男性)生2つね!
(店員)はい!囲碁教室が…。
なんですって?あっいえ別に…。
ああ〜…。
沢村さんもそれいつまでやるんですか?光の角度から北緯36度付近という事はわかったんですが…。
この先はこの櫓を目印に探していくしかありません。
いくら探し物好きとはいえよく気が遠くなりませんね。
おお…しかしうまくむきますよね!ありがとうございます。
本当。
くっううっうっ…。
わっ。
(舌打ち)はあ〜…!ん?ちょっと…これ食べて。
あっはい。
これ見てください。
「ロダン食品の乳製品を食べた男性が食中毒で病院に搬送された」「立ち入り検査の結果ロダン食品は消費期限切れの食材を使用していた事が発覚した」「通報者は黒川達郎」…!黒川達郎…。
いました!黒川達郎。
ここにもいました黒川達郎。
こっちにもいたわ黒川達郎。
ここ数年の事件資料の中に黒川達郎の名前がこんなに…。
平成29年10月19日に起きた傷害事件…。
大手ゼネコン吉祥寺瑞鳳建設資材部長が酔ってタクシー運転手に暴行した。
それを目撃したのは会社員の黒川達郎。
ちなみにこの部長も関与していた組織ぐるみの耐震偽装がのちに発覚していますね。
えっとですねこちらのですね…。
平成29年4月8日に起きた痴漢事件。
電車内で女性に痴漢行為をした広告代理店ジパングクリエイト社長。
それを目撃し捕まえたのは大学生。
その名前は…黒川達郎。
この社長もパワハラモラハラがひどく何人も社員が退社に追い込まれた事がのちに発覚。
大問題になっていますね。
あとの4件も同じような事件ばかり。
どれも小さな事件を発火点に会社の大きな不正が公になって大炎上。
黒川達郎はまるで内部告発者ですね。
こんな偶然ってあるんでしょうか?確かに黒川達郎という名はそんな珍しい名前ではありませんがここまでとなると…。
これじゃあ黒川達郎だらけです。
偶然じゃないとしたら一体…?黒川達郎が亡くなった事とこれらの事件は密接に関係している。
つまり黒川達郎の事件は過去の事件ではなく現在進行形の事件…!沢村さん明日この記事の食中毒で入院している被害者の病院に行ってみてください。
もしかしたら動く黒川達郎に会えるかもしれませんね。
私たちは一連の事件の関係者を当たりましょう。
この関係者全員に連絡してこちらに来るように伝えてください。
えっ呼び出すんですか?私は足は使いません。
使うのは頭ですから。
もしかしたら背後に巨悪が潜んでるのかもしれない。
それを見破れば大手柄間違いなしだわ。
フフ…!あっあのロダン食品の食中毒で入院しているあの小坂部幸雄さんの病室は…。
小坂部幸雄さんでしたらたった今退院されましたよ。
あっそうですか…えっ?退院?あの服装は…?あのなんか特徴を教えてもらっていいですか?茶色い上着をお召しだった気が…。
あっそうですか…。
はい遅かったです。
はあはあ…。
吉祥寺瑞鳳建設の元資材部長杉原博之さんですね?これによればあなたは昨年10月にタクシー運転手に暴力を振るったとありますが事実ですか?酔っていたから記憶は曖昧ですが正直言うと暴行した覚えなんてないんですよね。
仮にそれが濡れ衣だったとしてもその後発覚した耐震偽装は真実ですね?黒川達郎。
あなたを警察に突き出した会社員の特徴を教えてください。
こんな感じですか?もうちょっと顔がシャープな感じで…。
こんな感じ?こんな感じです。
はい。
ジパングクリエイトの元社長佐野弘明さんですね?昨年4月にあなたは電車内での痴漢行為で捕まった事があるようですが…。
(ため息)俺はやっていない。
ではその後発覚した会社内でのハラスメント行為は?そんな昔の事…もういいだろう。
ちょっと最後に黒川達郎の特徴を教えてください。
黒川達郎?あなたを捕まえて駅員に引き渡した大学生です。
会社の不正が明るみに出る前に起こった事件。
いずれの被害者とも全く連絡が取れない事からこれらは全てでっち上げられた可能性があります。
被害者と黒川達郎を騙った人物によってですね。
事件の火種を作り世間の注目を集めさせた上でその先にある会社の不正を暴くこれが一連のパターン。
黒川達郎は何者なんでしょう?うわっ!下手ですね松永くんは。
えっでも明らかに同一人物じゃない事はわかりますよね。
小学生の描いた絵ですよそれじゃあ。
いいじゃないですか。
うまいな。
動機は不明ですが彼らに「黒川達郎」と名乗らせ事件の火種を作った真犯人がいる。
思った以上に闇が深そうですね。

(ノック)
(小坂部幸雄)はーい。
警視庁の新田です。
すいません。
ロダン食品の消費期限切れの食材で食中毒を訴えた小坂部幸雄さんですよね?お話聞かせてもらえますか。
(小坂部)後日でもいいですか?まだ調子悪くて…。
すみません少しだけで…。
…じゃあちょっと待ってもらえます?はい。
開けといてもらえますか?すいません。
あの話を聞くだけなので別に着替えとか掃除とかいりませんけど。
(小坂部)寒気がするんで…上着羽織るんで…。
(ため息)
(物音)はっ!ああああ…!待ちなさい!ああああ…!ちょっと…痛っ…!足は使わないって言ってるのに。
痛っ…。
止まりなさい!この野郎!ああ…ううっ…うわっううっ…!ううっ…イテテテ…!えいっ!痛え…。
こう見えても100メートル12秒台柔術もたしなんでおりますので。
お見事です。
借金があって金に困ってたんですよ。
そんな時バーで誘われて…。
誰に?サングラスかけてたけどかなりいい女でしたよ。
女?その女が言ったんですよ。
ある事やってくれたら金払うって。
それが食中毒偽装の患者の役。
俺は言われた事をやっただけですよ。
黒川達郎という人物については?誰です?そいつ。
今回の事を告発した人間よ。
告発って…!俺そんな事までするって聞いてないし…。
金はどうやって受け取ったの?直接その時に。
まだ何もしてないのに?払ってくれたんですよ。
フフフッ…ハハハハハ…!…プッ!沢村さん帰りましょう。
えっ?おかえりなさい。
ただいま。
あれ?沢村さんは?小坂部を見張ってもらう事にしました。
あの男金はもう受け取ったなんて言ってましたが私の勘では絶対このあと依頼人の女と接触するはずです。
張り込みかあ。
大変っすね。
そう1人では大変でしょうからフォローしてあげてください。
やっぱりこれじゃないですかねえ。
えっ?目星付きましたか?うーん…。
あっ!動きましたよこっちも。
あっ!…あっ!話を聞かせてもらいますよ。
はいこちらへ。
やっぱりでしたね。
あっちょっとすいませんね。
はい失礼します。
失礼します。
えっ!?えっ?どうしました?この人…。
あなたカフス探してた上田社長の秘書さん。
わかった。
藤田が…。
あの女…。
裏切りやがって!あっもしもし私です。
少々お知恵をお借りしたい事がございまして。
はい。
ええ。
なぜこんな事を?いつまで黙秘を続けるつもり?そういう事ならこちらから話す事にしましょう。
偽の黒川達郎があなただとわかった時実は私ピンときたんです。
投資会社の社長秘書が偽の情報を使って特定の会社の評判を貶める。
考えられる理由は一つ。
なんでしょう?株価操作に決まってるじゃないですか。
ああ…!でもあなたの場合は自分の会社の利益のためにやったわけではない。
だってこれまで黒川達郎さんが悪事を暴いてきた会社はどれもUIキャピタルがすでに投資家たちに株式を買わせていた会社ばかりだった。
それはつまり…。
一連の事件を通して標的となった会社の株は大暴落。
UIキャピタルの勧めでその会社の株を購入していた投資家たちは多額の損失を被ったという事です。
どうして私がそんな事をする必要が?それはあなたが…。
この子だから。
フッ…。
あなた本当は黒川達郎さんの娘なんでしょ?だから黒川達郎さんの名前を使って…。
娘?そんな事あるわけがないのに。
じゃあ全く無関係の人間の名前を使ったとでも?全くじゃないかなあ…。
どういう事?娘じゃないなら姪?隣人?だから関係があるのは私じゃなくて上田。
上田!?上田!?ええ。
黒川達郎さんを殺した犯人は上田ですから。
そんな…。
こうなった以上仕方がない。
運が悪かったと思って諦めるんだな。
上田が黒川さんを殺したって本当なんでしょうか?さあ…。
やられたわ。
上田が藤田尚美を特別背任罪で告訴した。
警務部長が藤田尚美の身柄を二課に渡せって。
特別背任罪ってどういう事です?上田の会社にはかねがね脱税の疑惑がかけられていた。
上田はそれを藤田尚美の仕業によるものだと主張したみたい。
本当なんですか?それ。
そんなの嘘に決まってるじゃない。
上田は自分を裏切った藤田尚美に罪を着せて脱税から逃れようとしてるのよ。
あの男本当汚い。
僕たちの捜査もついにここまでという事ですか。
そんなの納得いかないわよ。
こうなったら一か八か…。
(電話をかける音)東海林管理官身元不明捜索室の新田です。
とある殺人事件に関する重要な証人を見つけました。
(東海林)この度は貴重な情報をどうもありがとう。
君の言うとおり黒川達郎殺しの重要参考人として上田一成を取り調べました。
それで上田は白状しましたか?いいえ。
で藤田尚美はなんと?確かに藤田尚美は上田を追い詰めるために名簿業者から闇金を利用してる者たちのリストを購入し狙った相手に接触して仕事を持ちかけていました。
黒川達郎を騙った目撃者や通報者たち被害者を演じて事件をでっち上げた人物たち…全ての身元も明らかにしましたがおのおの事件が繋がってるとは知らなかった。
全員に借金があり事件後全て返済されています。
でもそれだけです。
えっ?どこをどう調べても上田が黒川を殺した証拠など出てこない。
完全なる無駄骨だったというわけです。
そんな…。
犯罪者の言う事を真に受けて捜査一課を動かすとはいい度胸です。
だがもう二度と俺たちを下請けに使うな!今回の件は問題にさせてもらいます。
(ドアの開閉音)はあ…。
完敗よ。
これでもう全部終わり。
私は一生ここで判で押したようなルーチンワークの地味な事務作業に明け暮れるんだわ。
そうか…。
でもそれ室長が思ってるほど悪くないと思いますけどね。
あなたはいいわね。
こんなところでも幸せを感じられるなんて。
今初めてあなたをうらやましいと思いました。
ハハハ。
まあそう言わずに通常業務に励みましょうよ。
穏やかな老後のために。
ねえ沢村さん。
ああ…!やっぱり許せない。
えっ?私の父の会社の倒産にも実は上田が絡んでるのよ。
父に続いて私まであいつに足をすくわれるなんて。
別に室長の場合は上田に足をすくわれたわけでは…。
結果的には同じ事です。
しかもあいつ藤田尚美に全ての罪を押しつけて自分だけのうのうと生き延びようとして…。
なんであいつだけ!本当に腹が立つ!相変わらず理由がとことん個人的だね。
もうなんとかしてあいつの罪を暴いてやりたいんだけど…。
それじゃあそういうわけで行ってきます。
はっ?行くってどこへです?写真にあるこの櫓を確認に行ってきます。
そういえばそれどこにあったんですか?川越です。
川越?勝算は?勝ち負けには興味ありませんがもしかしたらここに黒川さんの空白の人生が落ちているかもしれません。
空白の人生?ここです。
本当だ。
確かに上京するまでの4年間が空白ですね。
その間彼は川越にいたと?なんとなくそんな気が…。
いいでしょう。
ここで何もせずに座して死を待つぐらいなら沢村さんにかけたほうが100倍マシだわ。
沢村さんあなた関係ないものを探してるうちにうっかり事件の証拠を見つけて解決した事があるそうですね。
あっそう言われればそんな気が…。
今回もうっかり何か見つけてください。
うっかり?そうすれば一気に大逆転も夢じゃないわ。
とりあえず行ってきます。
あっちょっと待って!私も行きます。
えっ?私の人生かかってるんだもの。
それに池の水なんか抜かれたらたまったもんじゃないわ!気をつけて。
ここです。
ここで撮影したのに間違いありません。
急ぎましょ。
はい。
この辺りですね。
レストランらしきものは…。
すみません。
はいいらっしゃい。
あのこのお店に見覚えありませんかね?お店?ええええええ。
ああ…!なんだっけねこれ。
20年くらい前にこの先にあったほらなんとか言う名前のお店。
う〜ん…。
う〜ん。
頑張って。
ああ…。
この子の名前は覚えてるんだけど店の名前はねえちょっと…。
えっ…!?この子の名前覚えてるんですか?ナオちゃんだろ。
コックさんの子の。
ナオちゃん…。
藤田尚美の名前にもナオが入ってますね。
それはあなたが…。
この子だから。
フッ…。
(沙織の声)あの時のあの表情…。
藤田尚美はやはり…。
このお店の移転先ご存じないですか?ええ。
確か…。
確か…。
ああ…う〜ん…。
う〜ん…。
頑張って。
藤田尚美の戸籍ですか?はいわかりました。
(塚原哲司)えっ?黒川が?もう5年ぐらい前の事になりますが。
5年…。
それじゃあここに来た直後かもしれないな。
ここに来たんですか?黒川達郎さんが5年前に。
ああ。
料理人を辞めて以来あいつが顔を見せたのはあれが最初で最後だったってわけか。
よく覚えてるよ。
あっあのその時なんですけれどもこんな手帳を持ってませんでしたか?こんな。
おお持ってたよ。
それは大事そうに。
(塚原)有機野菜や卵は直接農家から仕入れるんだよ。
やっぱり素材は鮮度が一番だからな。
実はまた店を始めようかと思って…。
(塚原)本当か!厨房はいい。
落ち着きます。
私の居場所はやっぱりここです。
どこでやるんだ?こぢんまりとした塚原さんの昔の店になんとなく雰囲気が似たとこを見つけまして。
やり直すならそこからかなと。
永峰との約束も果たしたいですし。
その永峰さんというのは?俺にはもう1人永峰和樹という弟子がいてね。
黒川と永峰は親友であり最高のライバルだった。
でも不幸な事故があって…。
2人が乗っていた車にトラックが衝突して大事故に巻き込まれたんだ。
黒川は助かったが永峰は即死だった。
黒川はそれから永峰の分までひたすら料理一筋に打ち込んで永峰の家族の事も陰ながら支援していたよ。
もしかして永峰さんのご家族というのは…。
おお懐かしいな。
そうこれが永峰の奥さんあつこさんだ。
もう随分と前に亡くなったらしいが。
お子さんのほうは?この子は…確かナオちゃんとか言ったかな。
陰ながら支援していたという事は黒川達郎さんはこの子と最近まで交流があったという事ですか?多分ずっと気にかけていたんじゃないか。
ナオちゃんが今どこでどうしてるか知りませんか?さあそこまでは…。
でももう27〜28にはなってるはずだよなあ。
新しい店をやろうとしていたという事は黒川達郎さんは自殺ではなさそうですね。
手帳も死の直前までちゃんと持っていました大切に。
それなのに遺留品には手帳がなかった。
黒川さんを殺した犯人に奪われたかあるいは身の危険を感じた黒川さんが誰かに預けたか…。
預けたとすれば相手はやはりナオちゃんでしょうね。
永峰ナオが誰かわかれば黒川達郎さんの事件も解決出来るはず。
藤田尚美は28歳。
年齢的にも永峰ナオに間違いありません。
えっ!?藤田尚美は永峰ナオじゃない!?戸籍を確認したので間違いありません。
じゃあ誰が永峰ナオなの?ちょっと…。
永峰ナオじゃないとしたら藤田尚美はどうしてなんの関係もない黒川さんの名前を?何?共犯者…。
はっそうか!黒川さんの敵を討ちたい永峰ナオが藤田尚美に協力を仰いだと考えれば…。
黒川さんは永峰ナオを援助していた。
という事は永峰ナオは黒川さんの近くにいた可能性が高い。
明日朝一でカルカソンヌに行って女性スタッフ全員の身元を当たって。
ええっ!マジっすか。
探しましょうよ永峰ナオちゃんを。
すいません。
この店の女性スタッフの履歴書を全て見せてほしいんです。
(理恵子)それは私の一存ではちょっと…。
では上田社長に会わせてください。
それが…一昨日から連絡が取れなくて。
一昨日から?どういう事です?わかりません。
本当に唐突で我々も困ってるんです。
お願いします!藤田尚美にもう一度だけ話を聞かせてください!藤田尚美は現在二課の管轄下だ。
わかっていますが一刻を争う事態なんです。
そうやって今度は私をけしかけるつもりかね?人が一人死ぬかもしれないんです!人が死ぬかもしれないってどういう事ですか?「ナオ」という名前を含んでいる女性はいませんね…。
(ため息)
(ため息)お願い教えて。
永峰ナオは誰なの?永峰?知りませんそんな人。
知ってるはずよ!あなたはその永峰ナオと組んで今回の一連の事件を起こした。
そうでしょ?あなたは永峰ナオを守ろうとしているのかもしれない。
でもこのままじゃ永峰ナオは殺人者になるわよ。
上田が姿を消した。
私たちは永峰ナオが連れ去った可能性が高いと思ってる。
ねえこんな事まで計画のうち?違うでしょ?永峰ナオはあなたが逮捕されて上田に無実の罪を着せられそうになってるのを知ってそれで上田を捕らえてその復讐を…!お願い…ナオを止めて。
永峰ナオの正体がわかりました。
場所を言います。
ちょっちょっちょっ…。
あっ…。
ああ…。
あ痛っ…。
あそこ!ああ…。
上田さん。
上田さん!まだ生きてます。
応援呼びます。
ああ。
ああっ!邪魔しないでもらえますか。
もう少しでそいつ死ぬところなんで。
やっぱりここでしたね。
カルカソンヌの料理人浅井直生。
藤田尚美の共犯者でありお前こそが一連の事件の首謀者だな!この写真の子供はあなたですね?永峰ナオさん。
永峰?お父さんが亡くなったあと籍を抜いたんでしょ?浅井はあなたのお母さんの名字だ。
あなたにはすっかりだまされました。
見た事ないですねこの女性も女の子も。
あの一言のおかげで私たちはナオちゃんが女の子だと思い込まされていました。
不覚でした。
あなたは黒川さんから手帳を預かっていませんか?この写真が元々入っていたはずの黒い革の手帳。
黒川さんは死の直前信頼出来る誰かに手帳を預けたはずなんです。
黒川さんが心から信頼していた人物に…。
会うのは年に数回…。
でも黒川さんはいつも俺の事を見守ってくれていた!母さんが亡くなった時もうちに来いって…。
いいか特別扱いはしない。
むしろ他の奴らよりも厳しくする。
それでもいいな?俺も料理人の端くれです。
覚悟は出来ています!よし。
それならお手並み拝見といくか。
黒川さんと一緒に働けて嬉しかった!厳しかったけど…いつだって料理に対して真剣だった!料理を作る事を心から愛していた。
それがあの日…。
出て行け?本気で言ってるのか?本気だ。
わかってるのか?私がいなくなればこの店は星を失う。
星ならいずれ取り戻せる。
でもあんたは一生取り返しのつかない事になるかもしれないなあ。
どういう事だ?俺をコケにするとどうなるか思い知るがいい。
黒川さんは上田に店を奪われただけじゃない。
料理界からも居場所を奪われ材料の仕入れルートも上田によって断たれ料理人を続けられなくなった!グルメガイドの調査員としてやり直すって言ってたけど5年前突然訪ねてきて…。
直生。
黒川さん!しばらくこれを預かっておいてもらえないか?こんな事お前にしか頼めないから。
(浅井の声)でも結局黒川さんはそのまま行方をくらました!俺に…この手帳を託したまま。
こいつが黒川さんを殺したんだ!来るなー!
(浅井)来るな!沢村さんむちゃだ!来るな!来るな!来るな!ああーっ!あった。
あった…これだ。
ううっ!これだこれだ。
(浅井)やめろ!沢村さん応援お願いします!離せ!離せ!沢村さん?手伝ってくださいよ!はい確保確保。
沢村ー!!
(ドアの開く音)浅井直生の身柄を確保しました。
はあ…。
《2月12日以降に記載なし…》東海林管理官…。
ご苦労でした新田室長。
この先は捜査一課が引き継ぎます。
上田の取り調べも我々が。
わかりました。
でもこれでこの間の件はチャラそういう事でよろしいですよね?フッ…。
(東海林)いい加減白状したらどうだ?お前が黒川達郎を殺したんだろう?覚えてませんよ5年も前の事なんて。
レストランの経営方針を巡ってお前が黒川ともめていたという事はわかってるんだよ!ちょっと…。
もめたぐらいじゃ殺しませんよ。
そんな事をしてたらきりがない。
(ため息)どうしても私を犯人にしたいなら私が黒川を殺したっていう証拠を持ってきてください。
上田には強力な弁護士軍団もついてるし自白が取れない事には殺人を立証するのは難しいかもね。
そんな…あんな頑張ったのに。
本当。
上田をしっかり落としてくれないと私の手柄にならないわ。
あっ沢村さん今まで何してたんですか?そうだ…。
例の手帳を見せてください。
もしかしたらそこに犯人の手掛かりがあるかもしれません。
黒川さんを殺した犯人の手掛かりなら…見つけましたよ。
えっ?えっ?水田編集長。
お約束どおり見つけました探し物。
この手帳です。
お渡しする前に見せたいものがあります。
少しいいですか?黒川さんが亡くなられたと思われる日からおよそ2カ月後に赤丸がついていました。
この日付に何かお心当たりは?いいえ別に…。
気になったので探してみました赤丸の理由。
そしたらこれは…この店舗の契約日でした。
死の直前黒川さんはかつての恩師を訪ね食材の新しいルートを紹介してもらっていました。
上田社長に邪魔されずにここで新しいお店を始めるためです。
新しいお店?一度は料理界の頂点に上り詰めた黒川達郎がこんなところで…。
黒川さんがここでお店を開くのには理由があったんです。
ところでこの手帳の中に星の不正取引に関する記録は見当たりませんでした。
えっ…?黒川さんが覆面調査員として訪れた最後の店で面白い話が聞けたんですよ。
星の不正取引をしていたのは水田恭子さん…実はあなただったんですね。

(ため息)優れたシェフを発掘し世界に向けて紹介する…。
この仕事は…私にとって生きがいです。
でも世界的な料理格付け雑誌を維持する運営費がどれだけ莫大か…。
何十人もの覆面調査員が一年中あらゆる店を念入りに調査しなければいけません。
だけどこのご時世雑誌の運営は厳しい…。
上からも雑誌は廃刊にして格付けの結果だけを本として売るように言われたりもしますけど私はどうしても受け入れられません。
守るために売り上げと運営費を補填しなければならない…。
だから星を売り買いしその費用に充てたんですね。
それに気づいた黒川が星を買った店を割り出して…。
これで星を売ってもらいたい。
やはり星の取引をしていたんですね。
えっ?この店のクオリティーは星を付けるに値しない。
それなのに去年星が与えられている。
でも…。
水田恭子から私に担当が変わった…。
それは嘘です。
(恭子の声)レストラン側の証言を得た彼は私に身を引くよう迫りました。
ねえこの事が公になればこれまで積み上げてきた雑誌の評価は地に落ちる。
そうなればあなたのかつてのファイブスターシェフの栄光だって…。
そんなものはどうだっていいんだよ!よくない!私は雑誌もあなたの事も守りたいの!俺はそんな事を望んではいない。
どうしてわかってくれないの!
(泣き声)私ただ大切なものを守りたいだけなの…。
(泣き声)恭子もう諦めろ。
ここが引き時だ!この事はまだ俺しか知らない。
ここで潔く身を引いてもう一度やり直すんだ。
あなたがシェフでいられなくなった時私がずっと支えてあげたのに…。
その事には感謝している。
だからといって俺は君を見逃す事は出来ない!
(泣き声)
(殴る音)私にとって雑誌は今まで心血注いで育ててきた子供のような存在です。
だから身を引くなんてどうしても出来ませんでした。
生きがいだけは…奪われたくなかった。
黒川の遺体はスーツケースに入れて運んで崖から落としました。
あの…。
以前私は探し物が得意だと言いましたがあれはちょっと違いました。
正確には探し物をするのが好きなんです。
見つかるとみんな喜んでくれますから。
笑顔というのは実にいいものです。
それが見たくてついつい頑張ってしまう。
黒川さんが料理を始めた理由も同じだったんじゃないでしょうか?自分の料理を食べて喜んでくれる人の笑顔を見るのが嬉しかった。
だから黒川さんはこの店を再出発の場所に選びました。
黒川さんにとってはこの場所である事に意味があったんです。
それはどういう…?このお店黒川さんが修業時代に働いていた店に雰囲気がよく似ているそうですよ。
黒川さんが恩師を訪ねた際こう言っていたそうです。
新しい店は一番大切な人と2人でやるつもりだと。
えっ…?黒川さんはあなたにこう言いたかったはずです。
ずっと支えてくれたあなたに感謝してる…。
だからこれからは俺がお前の面倒を見る。
一緒にやり直してほしいと…。
どうぞお探し物の手帳です。
どうぞお召し上がりください。
おいしい…。
フフフフ…。
ごめんね…。
ハハハ…ごきげんよう。
これでこの遺骨もあるべき場所に納まれそうです。
シェフとしての黒川達郎さんの名誉も回復されたしこれで浅井直生の気持ちも少しは晴れたでしょう。
私の気持ちはかなり晴れました。
起死回生の逆転満塁ホームランとはまさにこの事です!ようやく見えてきた一筋の光明。
今度こそ逃してなるものですか!あれ?室長室長…何かお探しですか?いや…今朝はここにあったはずなんですけど。
探し物なら私にお任せください。
最後にそれを見たのはここなんですね?多分…。
出た!探し物の極意。
それではその時の動きを再現してみましょう。
それ!いや…。
ちなみに「にんにく」と唱えると格段と見つかりやすくなります。
どうぞ。
ああ…にんにくにんにく…。
もっと思いを込めてちゃんと。
えっ?しかめっ面でにんにくにんにく…。
はいどうぞ。
にんにくにんにく…!すごくいいですね。
とってもいいです。
あっ…。
ほらきた。
今朝警務部長から内線で呼び出されてそれで…。
あっその時手にコップを持ってました。
コップ。
はいじゃあ私のどうぞこれ。
すいません。
えっとそれで電話に出ようとして…。
あっこぼした!シーッ!シーッ!静かに。
はいそれで?机を…濡れた机を…。
僕のマフラー!
(サボテンが落ちる音)ああーサボテンがー!そう。
それでサボテンを拾おうとした。
拾おうとした。
はいそこでにんにく…。
にんにく…。
もっと低く低音で。
にんにくにんにく…。
そう。
にんにく…。
そう。
あっ…あった!あった!にんにくすげえ…!
(3人)にんにく〜!2018/02/11(日) 10:00〜11:50
ABCテレビ1
日曜ワイド「警視庁さがし物係」[デ][解][字]

岸谷五朗主演の新作ミステリーが登場!さがしもの(だけ)が得意な警察官・沢村耕作が、天才的嗅覚と「ニンニク」を武器に連続殺人の謎を解く!!

詳細情報
◇番組内容
さがしもの(だけ)で天才的な能力を発揮する変わり者の元鑑識係・沢村耕作(岸谷五朗)は、経費を無視した捜索を繰り返した結果、窓際部署の『身元不明捜索室』に異動させられた。『身元不明捜索室』は都内で発見された身元不明者の身元を明らかにし、家族の元に帰すのが職務。だが室長の新田沙織(中越典子)は自身の昇進しか頭になく、年下の同僚・松永優一(橋本淳)はアフター5のことしか考えていない事なかれ主義者だった・・・
◇出演者
岸谷五朗 中越典子 橋本淳 長谷川朝晴 羽場裕一 山崎銀之丞 陽月華 清水由紀 岩永徹也 佐野史郎
◇スタッフ
【脚本】浜田秀哉 青木江梨花

【音楽】奈良悠樹
【監督】田村孝蔵
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/nwide/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0x0818)
EventID:43446(0xA9B6)