bt_masters1ブレンデッドスコッチの定番であるバランタインから、今回はマスターズを飲んでみます。

バランタイン・マスターズは、2014年6月に発売された比較的新しいラインナップで、バランタインの三代目マスターブレンダーであるジャック・ガウディが、プライベートで飲むためにブレンドしたボトルを再現したものとなっています。

先に値段を書くと、定価で5,000円で、正規品で9,000円ほどする17年と、2,000円台の12年の中間の価格帯となります。

バランタインは、これまでファイネスト、12年、17年、21年、ブレンデッドモルト12年、限定品のクリスマスリザーブと飲んできましたが、12年までの安価な価格帯と、17年以降の高価なものとでは香りや味わいの傾向に大きな違いがあるため、興味深いところではあります。

bt_masters2まずはストレートで飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は少々くすんだ琥珀色で、香りはバニラやナシのような香りが漂います。

口に含むと、 アルコールの刺激は強いものの、後からはスモーキーさを伴いつつも梨の香りが広がり、しばらくしてからモルト、ほんのりカカオの香りがする感じです。

味わいはアルコールの辛さががあるものの、酸味が追いかけてくる感じです。後味はカカオのようなビターが広がります。

bt_masters3次にロックにしてみます。

ロックにすることで、アルコールの刺激は薄くなり、香りはスモーキーさが増し、ナシの香りも強めになります。
また、奥からはエステリーさもチラチラと感じ取れるようになってきます。

味わいは酸味と苦味が交じり合い、柑橘系のような雰囲気を醸します。

全体的に見ると、フルーツさが強めに出る17年や21年に似た傾向があるものの、若い原酒を使っているのか、かなりアルコールの刺激が強く伝わります。

一方で12年と比べると、癖が比較的強く感じられるため、あまり慣れ親しんでいない初心者に勧めるボトルとは言えないでしょう。

バランタインが好きで歴史的興味を持って買うのにはいいかもしれませんが、それ以外には特段買うだけのメリットはないように思えます。

<個人的評価>
・香り B: アルコールの刺激が強い。その後ナシ、バニラ、あとからカカオ、モルト。
・味わい C: ストレートでは辛すぎて飲みにくい。加水することで酸味とビターが入り交じる。
・総評 C: 5,000円を出すには微妙な価値。 12年か並行輸入品の17年をオススメする。


バランタイン マスターズ 700ml

バランタイン マスターズ 700ml
価格:4,471円(税込、送料別)