maca_gold01スコッチシングルモルトとして有名なマッカランが、2013年からリリースしたのが、1824シリーズです。
1824とは、マッカラン蒸留所が設立した年にちなんだものです。

そのラインナップは、従来の熟成年数表記ではなく、液色によって熟成の度合いを示すという新しい試みがされています。 
若いものから順に、ゴールド、アンバー、シエナ、ルビーと、どんどんと濃い色へと進んでいくラインナップになっています。

これは私の憶測ですが、年数表記をやめることによって、それまで使えなかった若い原酒も導入できるので、原酒不足のリスクなどを分散できるメリットが生まれます。
年数表記にこだわる人には、詐欺だ!ペテンだ!などと憤る話かもしれません。ただ、サントリーもニッカも、原酒不足でラインナップをノンエイジ化しているのも事実です。

ただ、2015年現在では年数表記のボトルも併売されているため、世界的にも批判を受けたのではないかと思われます。

その一方で、使用している樽はスパニッシュオークとアメリカンオークの樽材で、従来のラインナップ同様にシェリー酒を仕込んだものとなっている、100%シェリー樽原酒となっています。

さて今回は、1824シリーズで日本では正規販売されなかったゴールドを飲んでみます。

まずはストレートから。
maca_gold02グラスに注ぐと、香りはマッカランらしいシェリー樽原酒ならではのレーズンのような華やかな香りが漂います。
液色は、その名の通りの黄金色です。

口に含むと、アルコールの刺激は強く、レーズンの香りも共に強く感じます。あとからカカオ、ウエハース、カラメルの香りが続きます。

味わいはチョコレートのようなビターな感覚が強く、酸味がほのかに追っていきます。甘さはそれほど感じません。

maca_gold03ロックにすると、アルコールの刺激が抑えられ、レーズンの香りもどっしりした印象に代わります。その奥からは青リンゴのようなさわやかさとカラメルの香ばしさが前に出てきます。
味わいはストレート以上に酸味が強くなり、フルーティな印象が強く感じられます。

全体的には12年物よりもアルコールの刺激が強く、全体的な香りもくどいと感じるほどでもなく、若さを感じられます。それでもシェリー樽原酒だからこその香りは健在で、マッカランとしての体を成しています。

700mL、アルコール度数40度で、価格は6500円。
限定品ということもあって、通常のラインナップよりもコストパフォーマンスが低いのは仕方ないでしょうか。

<個人的評価>
・香り C: マッカランらしいレーズンの香りがしっかりしているものの、アルコールの刺激が強く、若さを感じる。
・味わい B: ストレートではカカオ的なビターが強いが、加水されるとフルーティになる。
・総評 C: 積極的に買うほどの魅力はない。12年を買ったほうが満足できそう。