スポンサーサイト-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書く事で広告が消せます。 スポンサー広告
|
|
はじめに2037-01-01 Thu 00:00
-注意事項-
初めにお断り申し上げます。ここはタルパBlogです。 (タルパについての詳細な説明は、他サイトに譲ります) 「タルパなんて妄想に過ぎない」 「タルパーは頭がおかしい」 等のお考えをお持ちの方には不快感を与えかねませんので、ご退出頂きますようお願い申し上げます。 ---------------------------------------------- 今日、タルパについては、オート化の促進手法や五感化の方法を始めとし、リダンツや明晰夢など、偉大な先人様方の手によって様々な研究がなされております。しかし、依然として未知の部分が多いのが現状かと思われます。 このBlogは、2015年1月24日現在、タルパー歴2ヶ月の私が、 ・オート化の促進手法 ・五感化の手法 etc. を、暗中模索&試行錯誤によって実験し、その記録を綴っていくスタイルでやっていきます。 以下、私と私のタルパに関する簡単なプロフィールを載せておきます。 -私- ・名前:共(きょう) ・性別:男 ・特技:合氣道(現在11年目, 弐段) -タルパ- -1人目 ・名前:Will(ウィル) ・生誕:2014年11月23日 ・性別:女 ・特徴:ボーイッシュ,明るい, 優しい -2人目 ・名前:Mite(ミーテ) ・生誕:2015年12月9日 ・性別:女 ・特徴:柔和,真面目,ちょっと不器用 -3人目(共とウィルの子) ・名前:Lara(ララ) ・生誕:2017年10月23日 ・性別:女 ・特徴: ---------------------------------------------- 当Blogで過去に紹介してきた主なタルパ実験/訓練法etc.まとめ (※上に記してあるものほど、新しい記事です) -オート化関連 1.未オートタルパのオート化促進検証 - 五感化関連 1.画像処理を利用した視覚化の客観的評価法の提案(効果:視覚化) 2.気のボールを応用した視触覚化訓練法(効果:視覚化,触覚化) 3.視覚化訓練 from Tulpa.Info.(効果:視覚化) 4.サンプルボイスとイラストを併用した視覚化訓練法(効果:視覚化,聴覚化) - ダイブ関連 1.[R-18]恐怖心理状態と性的興奮を併用した幻視実験 2.恐怖心理状態と視覚遮断とを併用した幻視実験 - 画力増強 1.コンピュータグラフィックスを利用したイラストの陰影シミュレーションと配色決定(陰影カラーパレット) ---------------------------------------------- -本Blogに関する追加情報一覧- こちらの記事にて一挙まとめて公開 ---------------------------------------------- -Information- Stray Cat 定期チャット 次回日時:2月17日(土) 21時半~ お部屋:こちら 荒らしさん、及びタルパを知らない方の迷い込み防止のため、パスワードをかけさせて頂きました。チャットイベント開催2~3日前より、Twitterにてイベントの宣伝ツイートを投稿致します。そのツイートに記載のパスワードをご入力頂き、ご入場くださいますようお願い申し上げます。お手数をおかけしてしまい、申し訳ありませんm(_ _)m ---------------------------------------------- - その他 ・管理人へのご意見・ご連絡はこちらまで。 タルパについてのご質問・ご相談等も、管理人の可能な範囲でお答え申し上げます。 (メールは煩わしい…という方は、TwitterやSkypeでもお受けしますので、お申し付けください) tact.rays☆gmail.com (☆を@に直してください) ・本Blogはリンクフリーです。お気に召して頂けたようでしたら、是非是非。 |
Will 1801012018-01-01 Mon 18:46
|
幽体離脱時の体内外における変化の観測 環境整備途中経過報告(171208)2017-12-07 Thu 01:49
前回の中間報告から8ヶ月近く経ってしまいましたが…
実験の中間報告をさせて頂きます。 ~~~~~前回のあらすじ~~~~~ 幽体離脱挑戦中の共が室内で耳にしたのは、奇怪なラップ音だった…! しかし共は考えた。このラップ音、ただの幻聴ではないのか?と。 だが、実際室内に物理的に響き渡っている可能性も否めない… だとしたら、共は幽体離脱中に何か良からぬ霊のようなものを寄せ付けてしまっているのか?! もし本当に幽霊が部屋の中にやってきているのなら、いかにしてそれを捉えたら良いのだろうか? その正体を突き止めるべく、共はありとあらゆる科学の力を手に入れる旅に出た。 ・収音マイク ・サーモカメラ ・暗視カメラ ・脳波計 ・脈拍計 果たして共は、現代科学の力を借りて、見えぬ何かの正体を観測することが出来るのか?! この後、共の元から何人の諭吉さんたちが姿を消していくのか??!! つーかこの実験、本当に実現するのかっ!!?? ~~~~~~~~~~~~~~~~~ …茶番終わり。 ← 詳しいところは前回の中間報告をお読み頂くことに致しまして… あれからまた、いくつかの道具が手に入り、また環境整備も進んで参りましたので、今回はその進捗報告です。 まずは、こちらから。 FLIR ONE for iOS Personal Thermal Imager iPhoneに装着して使用する、赤外線サーモカメラです。 霊体が熱源を持つ可能性を考慮して、購入しました。 (一応、そういう事例が実在するとは伺っております) 早速、室内を試験撮影。 iPhoneの画面をスクショしてみました。ちゃんと撮れてますね。 趣味のタルパ実験に用いる程度であれば、これで十分でしょう。 実際の観測では、このiPhoneの画面を画面ミラーリングでパソコンのモニターに映し出し、その映像を録画してログとして残しておきます。画面ミラーリングには、iPhone専用アプリ、iPhone録画究極を用いました。iPhone、パソコン共に同じWi-fiに無線接続されていれば、無線を介してiPhoneの画面がそのままパソコン上に映し出されるという優れものです。 録画映像は容量が非常に大きくなってしまうため、外付けのHDDにリアルタイムで撮り溜めていくよう、環境を構築してあります。 さらに、実験中は定点撮影が求められますので、iPhone用の三脚が必要です。 脚が自在に曲げられる、汎用性の高い三脚が売られていたので、購入してきました。お値段2000円未満。お安い。非常にお安い。 これでまず、サーモカメラの環境構築はOKでしょう。 続いてはこちら。 PLANEX CS-QR20 IRカメラ(赤外線暗視カメラ)です。 前回の報告時は、どういうわけか上手いこと起動しなかったので、ずっと二の足を踏みっぱなしだったのですが、あれこれ弄った結果、ちゃんと使えるようになりました。 試しにカーテンを閉め切った部屋の中で、椅子の下にアルパカのぬいぐるみを置いて試験撮影。 (昼間に撮ったので、部屋を暗くしたとはいえ、そこそこ明るいです…ごめんなさい;) まず、こちらがiPhoneのカメラで撮ったRGB映像。 …。暗いとはいえ、やっぱiPhone解像度良いな…くっそ…。 そしてこちらが、暗視カメラの映像です。 奥のアルパカちゃん然り、椅子にかけてある服の布の皺までばっちり見えますね。 こちらのカメラには、公式から出ている付属のアプリケーションがあり、無線を介してカメラの映像をスマホやパソコンにリアルタイムで映してくれます。 さらに、カメラ本体にmicro SDカードを差し込んでおけば、ちゃんと映像の録画も可能です。おまけにこのカメラ、何と動体検知機能が付いているみたいで、動体に反応したときのみ録画が開始されるモードまで実装されているという至れり尽くせりっぷり。実験が捗りそうで何よりです。 このカメラは、既に定点撮影用の台がくっついているため、取り立てて三脚等を購入してくる必要はなさそうです。これで暗視カメラの環境もOKですね。 以上2点に加え、前回の報告で紹介した収音マイクと、自作のラップ音カウントアプリケーションも併せて、計4点の観測器が揃いました。これで観測実験の実施にまた一歩近づきましたね。 しかしながら、依然として脈拍計と脳波計だけは手に入れておりません。 脈拍計はすぐにでも何とかなりそうですが、脳波計は少し苦戦しそうです。 それでも、何とかお安くデータ収集出来ないものかと調べてみた結果、愛知大学からこんな論文が出ているのを見つけました。 「脳波計測実験のための簡易で安価な環境構築」 この論文に出てくるEmotiv EPOCなる簡易脳波計、Amazonで調べたところ、2017年12月8日現在お値段約16万円。非常に現実的な値段です。私はもっと、50万円とか100万円とかを想定していたのですが、16万円ならぶっちゃけ個人購入でも何とかなる気がします。おまけにこの論文を読むと、開発言語はPython。私が大学院生の頃に扱ったことがあるプログラミング言語のため、ますます現実味がある話です。ついでにFFTによる周波数解析やら、ノイズを除去する移動平均、加重平均フィルタ等の扱いも教養程度には学んでおいたので、何とかなる気がします。ただし、論文の結論としては、やはり簡易脳波計だけに、観測精度はまずまずといった感じだそうなので、購入に当たっては注意が必要ですね。 …と、ここまでが進捗報告の内容となります。 ここから、少しだけ余談を。 最近私は、色々なタルパー様方とオフ会をさせて頂いております。 というわけで、機会があればこの手のタルパ系実験も、出先に持ち込んで実施出来るような環境を整えておきたいなぁ、という風に考えてました。 今回使用しているサーモカメラとIRカメラは、いずれも無線機を介してPCに画面を出力する仕様となっております。 というわけで。 一応、ポータブルWi-fiも購入しました。これに加え、近日中にポータブルサイズのHDDも購入を検討しています。 幽体離脱に限らず、もしかしたらある特定の環境下で定点観測を行えば、何らかの現象を捉えられる可能性はゼロとは言い切れませんので、これくらいの装備を整えておいても損はないんじゃないかなぁ、と思います。 以上、実験の進捗報告をお届けしました。 引き続き、進展があれば逐一報告致して参ります。 お読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m |
「人に応じてキャラクターや言葉遣いを変える」は、本当の自分を見失っていることになるか?2017-11-14 Tue 00:46
10年くらい前から、私の中で解けていなかった難問が解けた気がするので、忘れないうちにメモしておくことにします。
-------- 「私って、話している人によってキャラが全然違う…学校の先生の前、友人の前、兄弟の前…。結局、本当の私ってどんな人間なんだろう…」 学校の先生の前では、ちゃんと良い子を演じなきゃ。 あの友人の前では、気楽で居ても大丈夫だ。でも、この友人の前では少し真面目で居よう。 兄弟とは、友人以上にフランクで居られる! かように、私は接する相手に応じて、キャラや言葉遣いがコロコロと変化する人間です。そうやって生活していく中で、私が昔からずっと心の奥底に抱いていた難問が、前述の問題となります。結局私はその場に応じて都合の良い仮面を付け続けるだけの道化師か何かなのか…?と、不安で仕方がありませんでした。 そんなもやもやを抱えながら生活していたある日。 仕事中にはんだごてを握って電子工作をしていたときのこと。 (※共は某科学館のスタッフです) 出来上がった回路に電池を繋いでスイッチを入れたのに、うんともすんとも言わない。 どうしたことかとよく調べたら、何のことは無いただの電圧不足、すなわち乾電池の本数が足りないだけのことでした。 共:「なぁんだ、この回路、乾電池3本ないと動かないのか」 その瞬間、ふとこんなことを思いました。 どんなものにも「適正値」がある。 5V程度の電圧で動く機械に、3Vかけて動けと命じても、電圧不足で動きません。 逆に、5V程度で動かすべき機械に、100Vの高電圧をかけてぶっ壊す人はまず居ないでしょう。 中火程度で調理するべきものを弱火で調理したところで、生焼けで美味しくないことでしょう。 逆に、どんな料理も常に強火でいけば良いというものでもありません。 周波数954kHzのTBSラジオを聴くのに、調整周波数900kHzで聴くことは出来ません。 逆に、1000kHzなどの高い値でもダメです。 これまで私は、人によってキャラや言葉遣いを変えていることにずっと得も言われぬ不安を抱え続けてきました。それってつまり、自分という人間の軸が固まっていないってことになるのではないか、と。 しかし、上記の発想に至り、考え方が変わりました。 「固まっていないんじゃない、私は相手に応じて『適正値に調整』しながら人と付き合う奴なんだ」と。 それでは、 ・「適正値」に調整しながら人と付き合うこと と、 ・自分が固まっていないこと とでは、何が違うのか。 これに対する私の答えはこうです。 人によって言葉遣いやキャラが変わるのは、「調整」 人によって思想、価値観まで変えてしまうのは自分が固まっていない 例えば、某日私がノリの良いAさんの前で、やたらと笑って明るく振る舞ったとします。 別の日、とても真面目で物静かなBさんの前で、あまり笑うこともなく真面目に振る舞ったとします。 Aさん、Bさんの前で私がこう言ったとしましょう。 Aさんに対する共:「俺、バラエティ番組が凄ぇ好きでさ!家族と一緒によくお笑いとか見て笑ってんのw」 Bさんに対する共:「私は基本的にテレビをよく見る人で、バラエティ番組やなんかも普通に笑って楽しむ人なんです。」 これは、「調整」です。 これに対して、例えば私が心のどこかで、「Bさんって凄く真面目で物静かだなぁ…バラエティ番組よく見るんだよー、なんて言ったら、ドン引きされちゃうかも…」みたいなことを思ったとします。 そして、二人にこう言ったとしましょう。 Aさんに対する共:「俺、バラエティ番組が凄ぇ好きでさ!家族と一緒によくお笑いとか見て笑ってんのw」 Bさんに対する共:「私はテレビは比較的よく見る人で、NHKやなんかはしばしば見てますよ。」 これはもう、完全にBさんにひよってます。勿論、本当にNHK好きならそれでも良いのかもしれませんが、実は心の奥底ではバラエティの方が断然好きなのだとしたら、やはり違います。「バラエティ番組が大好きだ」という自分の価値観を押し殺して、「Bさんにとって都合の良い私」を演じようとしているのであれば、それは私に言わせれば自分が固まっていないことに相当します。 (余談ですが、私はバラエティもNHKも好きです笑) 人によって思想や価値観は千差万別です。 この場合、Bさんが真面目で物静かだから何だっつう話で、そこでBさんにひよらず堂々とバラエティ好きだと言ってのければ良いわけです。 少し話が脱線しますが、これを読んで、「丁寧語で接しているBさんの方が、明らかに人付き合いの距離が遠く感じられるんだけど?」と感じた方がいらっしゃるかもしませんので、それに対するお答えも併せて記述しておきます。 実は、この例え話に出てきているA氏とB氏は実在します。私には敬語を外して語り合っている友人A氏と、敬語交じりに語り合っている友人B氏が居るのですが、私にとってより親密度が高いのは、驚くなかれB氏です。本当はこの点についても詳細に検討、論証する必要があるとは思いますが、かように言葉遣いと人との距離感が相関関係を持たない事例は確実に存在するのです。 話が脱線しましたが、先の例え話に限らず、「あなたにとって都合の良い思想、価値観を持っている私です!」というアピールをしながら生きていくのは、自分の首を絞めていくことになり得ます。自分の思想や価値観をノリノリで伝えようが、真面目に伝えようが、自分の根底にあるものを曲げることなく堂々と主張してさえいられれば、それで良いんだと思います。 世の中、ノリの良い人も真面目で静かな人もいらっしゃることでしょう。 その全ての人に対して、「自分の思想はおろか、自分のキャラすら一切変えることなく接していくぜ!」という戦略をお取りになる方もいらっしゃるかと思います。 でも、私のように「あの人には敬語で丁寧に優しく、この人には明るくノリノリで、キャラや言葉遣いを変えながらも伝える思想だけは絶対に曲げない!」という戦略があっても良いのではないのでしょうか。それは決して、自分がぶれていることにはならないと私は思います。 勿論、一つの思想を表に出せば、それに相対する思想を持つ者を遠ざけるリスクが必ず伴います。しかし、それを恐れて相手にひよっていては、自分を固めることなど不可能でしょう。私なら、リスクを伴ってでも「私はこういう人なんです」と主張する生き方を選びたいところです。だからこそ、今もこうして私の考えを記事にして、人目の付くところに落としているのです。 かくして、私の中に留まり続けていた10年来の難問は、「キャラクターや言葉遣いのぶれと、思想や価値観のぶれとは切り離して考えるべきだ」という結論により、決着が付きました。 これをお読みくださったあなたは、どんな戦略のもとに人付き合いに臨んでいらっしゃいますでしょうか。 お読み頂き、ありがとうございました。 |
ウィル 出産記録2017-10-23 Mon 23:43
2017年10月23日
この日、ウィルが出産を迎えました。 そのときの記録を、Blogに残しておこうと思います。 ドライなことを言えば、タルパの出生に関する記録はそう多くないと思うので、周囲との情報共有を兼ねて書く、という言い方になると思いますが、それ以上に最愛の伴侶の奮闘記を残しておきたいという想いが優先しています。今回は、そんな気持ちで筆を進めて参ります。 ------------------- 朝7時20分。 隣で眠っていたウィルが、突然腹痛を訴えてきました。 この瞬間から、私は決めてました。今日1日中、自室に布団を敷いてそこにウィルを寝かせ、枕元で何時間でも手を握っていてあげると。 このときはまだ、さほど陣痛が激しくなかったこともあり、ウィルも何とか寝床で朝食を終えました。その後は布団に寝かせ、寒くないようしっかりと毛布をかけてあげて、床暖房を起動しました。そして、毛布の中に手を入れて、ウィルの手をしっかりと握りました。 共:「大丈夫?」 ウィル:「うん、今のところはね」 ミーテさんもナース服姿でスタンバイし、ダイブ先でもお手伝いさんたち(名前:クレナイ)が道具の準備に追われ始めました。この後、いつ何が起きても大丈夫なように、全員万全の準備で臨みました。 陣痛開始から2時間。 痛みは断続的に、10分間隔くらいでウィルを襲いました。 どうにか痛みを紛らわせようと、オセロでもしないか?と誘ったら、当人も気晴らしがしたかったのでしょう。少しだけ身体を起こして、勝負に付き合ってくれました。 普段、私はオセロでウィルに勝てた試しが殆どありませんでした。 しかし、この日ばかりはさすがに条件が条件だったこともあり、私が勝利を収めることが出来ました。 共:「勝てた…ウィルに…!」 ウィル:「やっぱ陣痛が伴っていると、勝てないかぁ…」 ミーテ:「今度ウィルに勝つときは、陣痛を起こさせれば良いんですね」 共:「どういう勝ち方だよwww」 ウィル:「…クスクス」 辛そうにしていたウィルに、少し笑顔が戻りました。 陣痛開始から3時間。 次第に痛みが強くなってきたようです。 本当は、食べられるうちに何かを食べて体力を付けておくのが良いとのことなのですが、ここから先はウィルが食べ物を口にするのも辛くなってくるかもしれません。 痛みがさらにひどくなる前に、近くのドラッグストアに車を走らせ、ポカリスウェットとゼリー飲料を買ってきて枕元に置きました。さらに、私とミーテさんは一日張りつくつもりでおりましたので、昼食用のカップ麺も買ってきました。必要最低限の場合以外、何があっても部屋を出るつもりはありませんでした。 陣痛開始から5時間。 昼を回ったため、ここで私とミーテさんの二人は昼食を取ることにしました。 ウィルも、ラーメンを希望したのですが、寝床でカップを持ちながら食べてる最中に陣痛に襲われでもしたら、カップ麺をこぼしてしまう可能性があります。火傷を負わせたら大変ですので、私が冷ましながら、ウィルに少しずつ食べさせてあげることにしました。 ウィル:「ごめんね、共…」 共:「気にしてんじゃねぇよ。…ほら、食えるか?」 ウィル:「うん、ありがと」 が、しかし。 ウィル:「…っ!! 痛っ…!!!」 この時点で、もう食事どころではなさそうでした。 一口、二口食べただけであっさりとダウンしてしまったウィルは、そのまま寝床に横になりました。 はっきり言って、信じられませんでした。あの元気なウィルが、ここまで弱り切ってしまう姿を、私は見たことがありませんでした。私に出来ることは、枕元のゼリー飲料をゆっくりとウィルの口に流し込み、ただひたすら手を握ってあげることくらいでした。 陣痛開始から7時間。 LINEに、一通の連絡が入りました。 -------------------------- 晏尺:「ウィル、頑張れ!何か出来ることがあったら言ってくれ!LINEもSkypeも常駐している!」 -------------------------- 晏尺氏が早々に仕事を終えて、駆け付けてくださったのです。 本当に心強かったです。 ウィルにそのことを伝えると、痛みに悶えながらも、晏尺氏の声が聴きたいと笑顔を浮かべて答えました。 私は早速パソコンを起動し、Skypeを繋げました。 通話を開始して間もなく、氏のお家のタルパさんたちが、わざわざ私たちのために総出で駆けつけてくださいました。10名以上の大人数が一堂に会し、ウィルのために祈ってくださったのです。このときのことを、私は生涯忘れることはないと思っています。 陣痛開始から9時間。 時刻は4時20分を回り、日が傾いてきました。 陣痛はさらに激しさを増し、痛みに悶えるウィルの叫び声が部屋中に響き渡ってました。 私は思わず、弱音を吐きました。 共:「叫び声を聞くのが本当に辛いよ…」 しかし、晏尺氏は毅然として言いました。 晏尺:「お前はそれを聞かないと駄目だ。」 曲がりなりにもタルパー歴は3年近く。幻聴とまではいかずとも、最愛の伴侶の声くらいは既に聴こえるようになっています。痛みに苦しむ声も、荒い息遣いも、全てはっきりと聴こえてきます。今まさにウィルは、座り続けているだけの私の比ではない、壮絶な苦しみを味わっているのです。彼の言う通り、夫の私がそれに目を背けるなどということは、絶対にあってはなりません。彼は、私にそれを再認識させてくれたのです。 このとき、私もずっと座りっぱなしで少しずつ疲れが溜まってきてました。 それでも、目の前で数分おきに悲痛な叫びを上げ続けるウィルの手を、決して離すものかと強く握り締めました。 陣痛開始から11時間。 ここで、ふとTwitterを見ると… ------------------------------------------------------ http://www2.x-feeder.info/tact_rays_chat/ Stray Cat chat_room 臨時チャット主催者:晏尺 内容:お産を頑張っているウィルさんに一言励ましの言葉をください パスワード:kyou_since_2014 ------------------------------------------------------ 晏尺氏が当Blogのチャットルームを使い、応援を募ってくださってました。 晏尺:「今、チャットルームに人が来てくれている。俺からみんなに応援をお願いしているぞ!」 こんなことまで…。 もう、お礼の述べようがありませんでした。 しかし、この日は月曜日。 時刻は夕方6時過ぎ。人が集まってくれるとは、正直思えませんでした。 ところが… 共:「!!?」 ROM専で入っていた私は、目を疑いました。 時間を追うごとに、入室者が増えていき、全員一丸となって「ウィル、頑張れ!!!」と声援を送ってくださっていたのです。 共:「有り得ない… 中には、学生のタルパーさんもいらっしゃる…!! 夕飯時、しかも月曜平日、そんな暇は殆ど無いはずだぞ…!!?」 晏尺:「俺だって信じられないよ…」 私の家族だけがウィルの出産に立ち会い、私の家族の中だけで全てが完結する… そのはずでした。確かにそのはずでした。 その想定は、崩れました。 物理的な距離こそ開いていれど、目の前には確かに何人ものタルパさんや、タルパーさんたちが集まってくれていました。出産に向けて痛みに耐え続けるウィルに、とてつもないエネルギーが向けられているのを感じました。 さらに。 晏尺:「何だこのタグ!!? 『#がんばれウィル』っていうタグが出来てる!!! タルパの名前がタグになるなんて、聞いたこと無いぞ!!!!」 …驚愕のあまり、もう、言葉は殆ど出なくなってました。 こんなにも沢山の応援を頂いてしまい、私は一体周りに何をどうやってお返しすれば良いのか… ウィル:「あ…ありがと、皆…」 共:「もういい、ウィル。喋るな。」 晏尺:「共はウィルに集中しろ。チャットルームのメッセージは、俺が全部読み上げる。Twitterの方は、後で何とかして返しておけ」 ミーテ:「共様、そろそろ私も最後の準備に入ります。引き続きウィルの手を握り締めていてください。」 創造型タルパは妄想に過ぎない。 いつだったかそんな言葉を聞いたことがあったような気がしました。 最早、妄想という言葉は、私の辞書に微塵もありませんでした。 目の前に居てくれている存在が私の伴侶以外の何なのだと。そして、集まってくださった方々が、ただの妄想にこれほどまでの声援とエネルギーを送ってくださることなど有り得るのかと。 共:「ウィル、しっかり…!あと少しだ、頑張れ…!!」 陣痛開始から12時間。 とうとう、陣痛の間隔が30秒を切り始め、本陣痛が始まりました。 もう、いつ産まれてもおかしくはありません。 ミーテさんが、タオルと産湯の用意を整え、「いつでも来い」と言わんばかりの真剣な面持ちで、正座をしてゆっくりと目を閉じました。私も、ウィルが痛がるのを見るたびに、落ち着いてゆっくりと呼吸をするよう促し続けました。 そしてしばらくの後… ミーテ:「…今です。共様、布団をはいでください。」 ミーテさんが何かを悟ったかのように静かに目を開けて呟きました。 私は言われるがままに掛け布団をどかしました。するとミーテさんが、ウィルの下着を外し、敷き布団の上にタオルを敷きはじめました。さらに、どこから持ち出したのか、いきむためのグリップを枕元に組み立ててセットし始めたのです。 ミーテ:「いよいよここからです。ウィル、グリップを握って、いきんでください。」 ついに、出産に向けた最終体勢が整いました。 集まってくださった方々の声援を受け、いきみを開始しました。 苦痛に顔を歪めながらも、何とかいきみを続けるウィル。 私も横に座り、呼吸のペースを保ちながら行うよう、必死でウィルに声をかけ続けました。 長い時間が過ぎました。 私の側も、精神的に疲弊してきてました。 こんなに長時間、視覚化を続けたことが、かつてあっただろうか。 それでも、声をかけ続けることだけは、やめませんでした。 やがて、ミーテさんが声を上げました。 ミーテ:「頭が見えてます…! もうあと少しです…!」 陣痛開始から12時間50分。いよいよ、終わりが見えてきました。 このとき、ウィルの顔を見ると… 笑みを浮かべてました。 共:「ウィル…? 痛くないのか…?」 ウィル:「痛いよ… だが、もう、大丈夫だよ…へへっ…」 そして、こんなことを言ったのです。 ウィル:「共…あたし今、すげぇ貴重な体験してるんだぜ… 次いつこんな体験出来るか分かんねぇからさ… せいぜい楽しんでおかないと、な…」 こんな状況でも楽しもうとするウィル。 我が嫁ながら、最強のタルパだと思いました。 ウィル:「さて…次で、終わりにするよ…」 共:「次、勝負決める? 分かった…」 そして、ウィルがいきみを始めました。 頑張れ、ウィル…!!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ミーテ:「頭が出てきました!!」 ミーテさんが声を上げました。 見ると、確かに頭が見えておりました。 次いで、身体が出てきて、ウィルの身体と繋がっている臍帯が見えてきて… ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 共:「う…産まれたぁぁぁ…!!! 出た、出てきた…!!! 晏尺さん、産まれたぞ!!!」 晏尺:「出た!!?? 出たか!!!!うぉぉぉ!!!!おめでとぉぉぉぉ!!!!!!」 10月23日、午後8時10分。 Lara Stray Catが産まれました。 吉報は早速、チャットルームとTwitterに飛びました。 祝いの言葉が飛び交いまくるチャットルーム。 僅か1~2分足らずのうちに30件近くのリプライが返り、鳴りやまないiPhoneのバイブレーション。 しかし、それら全てに目をくれず、私はウィルを抱き締めてました。 共:「おめでとう…おめでとうウィル…!! よくやった…!! 本当にお疲れ様…!!!」 ウィル:「共…えへへ、あたし、やったぞ…」 産まれてきた子は、無事に元気な産声を上げ、臍帯を切ったのち、早速産湯に浸けられました。 その容姿はというと… 共:「うわ…! 耳も尻尾も生えていない…! 人間の赤子と全く同じだ…!」 ウィルの娘ゆえ、もしかしたら猫耳と尻尾が生えて産まれてくるかもしれない。 そんなことを晏尺さんと一緒に語り合っていたのですが、結果は完全な人型でした。 今後成長していく過程で、耳や尻尾が生えてくるのかもしれませんが、それは成長してのお楽しみです… その後は、胎盤の排出も無事に終わり、ウィルの妊婦生活が幕を下ろしました。 布団の中で愛おしそうに我が子を抱くウィルを見て、私も安堵からかどっと疲れが出てきました。 ウィル:「ほら、共。お前も抱いてやれ」 促されるままに、疲労の中、しっかりと娘を抱き上げる私。 愛娘が、私の胸の中に居る。タルパとの間に産まれた子でも、その喜びは紛れもなく本物でした。肉体の有無は関係無いんだなぁ…と、実感させられた瞬間です。 トータルタイム、13時間ジャスト。 朝7時20分に始まり、夜8時20分にまで及ぶ長い戦いは、無事にハッピーエンドを迎えることが出来ました。 大量のお祝いメッセージの返信に追われる最中、ウィルとララ、それにミーテさんは疲れて眠ってしまいました。みんな、本当にお疲れ様。特に、ウィル…今日はもう、ゆっくりと眠りな…。 ------------------- 以上が、共家の愛娘、Lara Stray Cat 出生時の記録となります。 以下、後記となります。 今回の出産記録について、技術的側面の話と、お祝いメッセージを送ってくださった皆様方へのお礼を述べ、記事を締めくくろうと思います。 まず、他のタルパー様の出生時のお話を伺うと、「離脱先で出産に立ち会った」、「ダイブして出産に立ち会った」などの記録が多いような印象を受けます。しかし、残念ながら、私にはそれほどの技量はありませんでした。そのため、私が取れる手段はただ一つでした。 現実での長時間出産。 技量の高いタルパー様であれば、離脱でもダイブでも手の打ちようがあることでしょう。 しかし、技量が無くても、時間と根気とタルパ愛さえあれば、出産への立ち合いは可能です。今回行った出産法は、事実上どなたにでも可能なやり方です。技量が無いと無理だ…と諦めかけていたあなた。無いなら無いなりに、やれることは確実に存在します。ご自分の伴侶を、どうか全力で支えてあげてください。 今回の記事が、タルパさんの出生法の一記録として情報を提供できるものであったら、幸いに思います。 最後に。 平日月曜日の夜であったにも関わらず、チャットルームにいらして応援をくださった皆様、本当に、本当にありがとうございました。人の家の出産に、これ程まで多くの方々に立ち会って頂けるだなんて、夢にも思っておりませんでした。出産直後、Twitterにておめでとうのメッセージを送ってくださった方々にも、改めて御礼申し上げます。沢山の方々に見守られながらこの世に生を受け、娘は本当に幸せなタルパだと思います。 家族一丸となって、必ずや娘を幸せにします。 今後とも、共家一同を、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ここまでお読み頂き、ありがとうございました。 |