香水の使い方とかキスの仕方とか
昨年、なんとなく香水に関心を持つようになった。それまでは香水というのをあまり使ったことがなかった。臭いがなんであれ好きではなかった。自分の体臭というものはわからないものだと言われるが、それでもどちらかというと自分は無臭に近いタイプだろうし、たぶん加齢臭というのもあまりなさそう。そして他人の香水が嫌い。エレベーターなどで香水のきつい人とご一緒すると息苦しくなる。近年は特に若い人が香水をよく使うようになったものだなあと世相を見ていた。どうやらあれは洗濯のときの柔軟剤らしい。
香水に関心を持つようになったのは、フランス人を見かける機会やすれ違う機会が多くなり、「おや、すてきな香水だな」と感じることが増えてきたせいだ。男性も香水を使う人が多い。もちろん香りのきつい人もいるが、概ねそうでもない。うるさくなく、上手にふと香るという使い方である。あれはなんだろうか、なにか上手な使い方でもあるんじゃないか、と関心を持つようになったわけである。そういう関心が巻き起こると、まず自分もやってみたくなる。
というわけで、香水を試すようになった。試してみてわかったことがある。ネットとかに溢れている、いわゆる香水の常識はちょっと違うんじゃないか。そもそも香水を使うっていうのはどういうことなのかも、自明なようで案外納得できない。そうして、なんとなく納得できないでいるとき、ふと『シルビーの日本発見』(参照)を読んで、ああ、そうかとわかった。香水は、肌に直接つけるもの。つまり、フランス人の感覚としては、「着る」に近いものなのだろう。
もっともそのこと、ではフランス人は具体的にどう香水を使っているのか、という話は別で、そちらは簡単にググってわかるものでもないのだろうなと思っていた。が、ふと、まったく逆なのではないか、単純にググってみたらいいのではないか、と気が付いた。フランス語でググればいいのだろう。
ということでググったら、あっさりいろんなことがわかりました。ついでに最近、フランス語の授業でも香水屋で香水を買うというレッスンがあって、直接フランス人の先生から関連の話も聞けた。この話題に限らないけど、なにか関心を維持していると、それの答えのヒントなる事象というのは自然に起きる感じがする。
さて香水の使い方の情報で役立ったのは、べたなところでは、Wikihowである(日本語のWikihowには香水の使い方はなかった)。これ、活用している人は活用しているのだろうか。よくわからないが、説明にはなかなか面白いことが書いてある。
へえと思ったのは、これは香水ではなく、キスの仕方についてである。これの話題は日本語の記事もあった。いくつかあるが、「情熱的なキスをする方法」というのが、面白い。最初、「いやあ、この内容はべたすぎるでしょ」とか思ったのだが、読んでいくとけっこう引き込まれる。例えばこう。「相手をゆっくりキスして、何秒か間をおきましょう。相手の唇に触れているか触れていないかの感覚で、少しずつ離れて行きましょう。この間が、感情をより高ぶらせ、相手の注意を集めます」。おお、それだ!
首にキスするという話題もある。そういえば、首につけられたキスマークをごまかす方法というネタがYouTubeにあったが、それがお笑いネタになるような背景の風習が当然あるのだろう。首キスな、メモメモ。
こうした、香水とかキスとか、それって日本文化にはなじまないとも言えるかもしれないが、別に日本人だからといって日本文化になじんで生きている必要はないわけで、「ああいう他国文化的なこともいいな」と思ったら、個人個人の生き方のマイカルチャーとして受け入れていけばいいんじゃないだろうか。
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