「あまちゃん」第91回
ユイ:…あきらめただけじゃなくて、冷めたの、完全に。だってダサいじゃん。
アキ:ダサい?
ユイ:ダサいよあんなの、オタク相手に生足だして媚び売って真ん中に立って。それがなんなの?「暦の上ではディセンバー」?だから何?「絶滅危惧種下町アイドル」?知らねーよ。その下でしょ、要するに。ダサいアメ女のダサい妹分がGMTなわけでしょ。ウケる。今となってはあんなものに夢中になってたの恥ずかしいっていうかもう汚点だよね。昔の自分を知ってる人に会うのが本っ当に嫌。ミス北鉄とかほんと無理、勘弁してほしい。
アキ:そりゃねえべ…
ユイ:まぁ、せいぜい頑張ってよ、応援してますんで。
アキ:そりゃねえべよ、ユイちゃん、あんまりだ…!ずっと待ってたんだぞ、ユイちゃんのこと、必ず行くって、すぐ行くって言うから待ってたんだぞ、その言葉だけをずっと信じてたんだぞ。それなのになんだよ、冷めたって、やめたって、オラ、なんのために東京で、奈落で、風呂もねえ合宿所で
ユイ:知らねえし
アキ:ダサい!? そんなの知ってるよ、やる前からダサいと思ってた。ユイちゃんがアイドルになるって言い出した時から。ダサいから、あの時駅で聞こえないふりしたんだぞ。そしたらユイちゃんもう1回言ったんだぞ。
ユイ:わたしのせいだって言いたいの?
アキ:違う!!
ユイ:じゃあ何!アキちゃんはなんでやってたの!!
アキ:楽しいからに決まってるべ!ダサいけど楽しいから!ユイちゃんと一緒だから楽しいからやってたんだべ!ダサいくらいなんだよ我慢しろよ!
宮藤官九郎さんが、アイドルの本質をとらえている。フリフリの衣装を着て歌って踊って…注目されるのは一瞬でも、楽しいからやっている。