国家の三要素
読み方:こっかのさんようそ国家の三要素とは、「領土・国民・主権」であり、「国家」であると認定されるために必要な基準要項のことを意味する。
法学・政治学の観点から、これら「領土・国民・主権」をもつものを「国家」としている。領土について、領土、領水、領空が 一定に区画されていること。
国民について、住民は恒久的に属し、一時の好悪で脱したり復したりはしないこと。
主権について、正統な物理的実力のこと。この実力は、対外的・対内的な性格をもって、排他的に行使できなければならない、つまり、主権的でなければならない。
これは、ドイツの法学者・国家学者ゲオルク・イェリネックの学説に基づくものである。
ゲオルグ・イェリネック(1851- 1911)は19世紀のドイツを代表する公法学者である。彼の子であるヴァルター・イェリネックは著名な行政法学者である。その立場は法実証主義に連なるものとされているが、法の存在条件を社会的事実に求める英米的法実証主義とは異なる大陸系法実証主義に分類される。
以上三点を満たすことができなければ、原則として「国家」であることは認められない。この場合、認めるか認めないか実質的実権を握っているのは他の国家なので、他国からの承認を第四の要素に挙げる場合もある。
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