テクノロジーの発達によって、世界はすっかり変わりつつあるようです。
従来の概念でとらえられている「働くこと」では生活の糧を得られなかった人にも平等に機会が広がっている。
事実、そういう方法で立ち上がる人々もそれなりの数で目に付くようになりました。
- 作者: 西野亮廣
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/10/04
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
ここでは、少し私が感じたことを。
「好きなことで生きていく」というフレーズ、前ほどではありませんが、良く目にします。
これらの言説の主張、それぞれ異なる部分はありますが、大きな筋立ては次のようなものでしょうか。
寿命は80年どころではなく、100年続くのだから、一つの会社に勤めて一つの仕事だけを続けられるはずがない、ならば、自分の好きなことをやり抜いて、それを仕事とし、生活の糧を得る方法を考えよう!、と。
また、「働くこと」がそもそも苦手でも、相互扶助と相互承認でゆるく生きていく方法もある、というお話も何度か読みました。
こちらなどですね。
なめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。
- 作者: 家入一真
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2017/08/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
なるほど、従来の常識がもはや通じないというのは明らかです。
でも、こんな人はどうしたらいいのでしょう。
企業に勤めて、労働市場で働くことで生計を立てることはできない。
特にやりたいこともないし、得意なことも好きなこともない。
コミュニケーション能力も欠落しているので、他者と助け合って相互承認しあうとかも苦手。
行き場のない、「得意なことが何もない人」というのがたくさん存在するのではないかと。
ほんの短い時代でしたが、特別な才能も努力もせずとも、「付いていくだけ」「波に乗るだけ」、それだけで生きていけた幸福な時代もありました。
私自身も、その最後の波に乗れていたようです。
でも、やがて勤務先の業態も衰退の道を歩み、私自身も年老いて労働市場では価値が低下していくことでしょう。
今はwebにいろいろ書き込んで、コミュニケーションと承認を得られてはいますが。
私もいずれ「得意なことが何もない」人になるのかもしれません。
その先には、どんな未来が待っているのでしょうか。