2018-02-02

幽☆遊☆白書貧困と私

私の実家は貧しかった。

父はパチンカスで全財産をもって失踪し、

母は中卒で、清掃や工場作業パートをして私を養っていた。

今思うと1ヶ月の生活費総額合わせてもiPadを買えないほどだった。

私はうまく食事摂取することができない虚弱児で、小学校のころ、療養施設に入った。

そこで初めてコミュニケーションというものを知った。

そして初めて、会話が存在しない我が家内の様子はおかしいんだと知る。

そんな程度に、私は生まれながらに持っているものが少なく、貧しかった。


私の人生が楽しく豊かなものに変わったのは幽☆遊☆白書との出会いだったと思う。

療養施設では外部との接続がないため、

寮母さんや先生が、自分で購読している本や漫画音楽など

文化的なあれこれを持ってきては子どもたちに触れさせてくれていた。

その中に週間少年ジャンプがあった。

蔵馬を繰り返し模写することによって絵を描く楽しみ、

絵を褒めてもらうことの嬉しさを知った。

会話すらままならないとこらから

特定の執着している対象について語り合う楽しさを知った。

そうやって生きるためにギリギリ最低限の社会性を身につけていった。

絵に対する興味は、そのまま日々興味対象研究をする好奇心につながり、

紆余曲折はあったけど、30代の現在フリーランスデザイン仕事をしている。

蔵馬の絵からデザイン仕事につながるなんて、よく考えると不思議でならない。


そしてさらに今現在腐女子として、変わらずオタク活動をしている。

生活を共にする愛するパートナーもいる。

貧困生活のなかでは、何かを愛する余裕なんて存在しなかった。

そんな中で、色々なものを愛することのできる最初の扉を幽☆遊☆白書が開いてくれて、

私の人生は豊かになったんじゃないかと思う。


ハンター×ハンターの連載が再開した今、ふとそんなことを思った。

冨樫先生感謝を捧げます

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