(cache)まだダウンロード販売の音楽を買ったほうがいい。ストリーミング全盛なのはわかってる | ギズモード・ジャパン
まだダウンロード販売の音楽を買ったほうがいい。ストリーミング全盛なのはわかってる
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まだダウンロード販売の音楽を買ったほうがいい。ストリーミング全盛なのはわかってる

買い、所有し、楽しむ。

確かに音楽ストリーミングは便利で楽しいサービスです。でも、過去のものになりつつある音楽ダウンロード販売にもいいところがあるのだと、米GizmodoのDavid Nieldが主張しています。

わかるなー、自分の好きなものをお金を払って手に入れる楽しさ。お金がかかるのはつらいんですけどね。みなさんはいかがでしょう?


音楽ストリーミングは一見したところ未来です。それが意味するのは、音楽ダウンロード販売は、1990年代の終わりから、おそらくは2010年代の終わりまで、輝かしい存在感を放っていたということ。でも、あなたが丁寧にコレクションしたMP3をすべて削除し、iTunes Storeを閉じもうアクセスしなくなる前に、いくつかある「そうすべきでない理由」をご紹介しておきましょう。

ときには、音楽ダウンロード販売はストリーミングよりも遙かに優れているんです。

音楽を所有できる

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まず最初に、音楽を買えば所有でき、永遠に保管しておけます(法的に言えば、あなたは単にその許可を受けているだけなのですが、議論の要点はわかるでしょう)。SpotifyやApple Musicに月10ドルを支払うことで、あなたは実のところ「アクセス権を借りている」のです。支払いをやめればアクセスできなくなるか、厳しく制限されます。

月々の購読料は、歴史上で創造された音楽のほとんどを手に入れられるほど高額ではありません。しかし、音楽を聴きたいと思う限り、支払い続けることになります。節約の方法はありません。その一方で、もし音楽を手元に置いておくために購入するなら、散財期間と節約期間を設けることになります。

音楽ストリーミングには「新しい音楽を発見する」という点において驚くべき価値があります。多くの人がダウンロード販売されている音楽を買い(あるいはCDからリッピングし)つつも、購読を続けたいと思っているでしょう。しかし、もしあなたが新しいメロディを本気で聴きたいわけではないのなら、基本的に「お金を払っているだけ」ということになります。また、新しい音楽を発見する方法もひとつだけではありません。

どこへでも持ち出せる

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先に触れた音楽ストリーミングサービスは、オフライン視聴のために音楽を同期させてくれます(もちろん、1カ月の購読料で)。しかし、それにはありとあらゆる制限がかかります。使えるデバイスは何台までだとか、プレイリストや曲はいくつまでだとか、オフラインで使える期間はこれだけだとか。

ダウンロード販売と比べてみると、楽曲を買えばディスクに保存でき、それらを使ってしたいことはなんでもできます。USBメモリに保存したいですか? 外部ドライブにバックアップしたいですか? Wi-FiなしでChromebookのローカルストレージに保存したい? よろしい、どれも問題なくできます。

スマートプレイリストの話に行く前ですけども、Spotifyではオフライン再生ができるのは、ダウンロードしてから30日間です。iPhoneに同期したけど、少なくとも1カ月聴いていない五つ星評価をした楽曲は聞けないわけです。iTunesで買うならそんなことはありません。

カタログをコントロールできる

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大きな音楽ストリーミングサービスはすべて、巨大で比較的安定した音楽カタログを持っていますが、聴きたいものが見つからない場合は、追加されるまでまだ時間が必要です。The Submarinesが2011年に出した『Love Notes/Letter Bombs』は、私たちがどんなストリーミングサービスにも見つけられなかった、一番新しいアルバムです。結局、手元に置くために買いました。

もちろん、Spotifyなどはメジャーレーベルのメジャーなアーティストは押さえていますが、契約が結ばれては解消されます。よりニッチなアーティストはその作品すべてがストリーミングサービス上で利用できる保証はありません。そのうえ、希少な楽曲やB面曲、ライブトラックなどもあるため、自分のローカルなミュージックライブラリーを維持する価値はあります。

自分自身のカタログを持つことで、過ぎ去った隠れた宝石を再発見するのは容易になります。DeezerやGoogle Play Musicでもなんでも、新しい音楽をいつも期待するなら、出会いにくいものです。音楽ストリーミングサービスのアルゴリズムに頼り切りでいるよりも、自分自身の判断とキュレーションスキルに頼るべきです。

音楽の未来

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Image: Adam Clark Estes/Gizmodo US

上記の議論を越えたところに、オーディオ品質や「CDをダウンロード販売同様に買うべきか」といった、あらゆる種類の議論があります。しかし、重要なのは、「借りた音楽よりもお金を出して買った音楽のほうが、より多くのことができる」ということ。

今日の音楽愛好者はほかのことを気にしているかも。デジタル音楽の売上が昨年23.4%下がって5億5480万ドルになったとNielsenが報告する一方で、すべての音楽消費は増加し続けており、とりわけストリーミングプラットフォーム上ではそうである、とかね。ひどい噂では、Apple(アップル)は結局iTunesからダウンロード部門を切り離し、すべてをApple Musicに統合するだろうというものまであります。

2018年、簡単で便利なことはほかのなにものにも勝ります。それは、テイクアウトやビンジウォッチング同様に、音楽視聴習慣にも当てはまるのです。音楽を買うのは少しコストがかかり、整頓の努力ももっと必要になりますが、それは継続するに値するひとつの伝統なのです。ですから、ダウンロードアルバムを買い、役立てましょう。



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Source: Nielsen

David Nield - Field Guide[原文
(かみやまたくみ)