マリンバのマメ知識
ローズウッドの代役はFRP
マリンバの音板に最適とされるホンジュラス・ローズウッド。現在も希少なこの木材は、今後ますます入手が困難になります。楽器の材料として使えるまでに200年はかかることから、生産地ではローズウッドを1本切った後に、ゴムの木を3本植えているとか。一生のうちに売れない木より、早く利益になる木を、というわけです。
そこで、ローズウッドに近い音をほかの素材で出そうと考えられたのが、FRP製の素材。FRPはFiber Reinforced Plastic(繊維によって強化されたプラスチック)の略で、ガラス繊維を束ねてプラスチックで固めた合成素材です。木に比べて温度や湿度の変化による影響が少なく、真夏や曇りの日に屋外で使っても安定した音で演奏できます。特にアメリカでは、屋外スポーツのハーフタイムに登場するマーチングなどで、大活躍しているということです。
楽器解体全書:マリンバの目次
しくみ
叩き方
お手入れ
マメ知識
- 低音をつくるのはむずかしい?
- ローズウッドの代役はFRP
- マリンバ発展の母、安倍圭子さん
- ファンが回るビブラフォン
- チャイムも音板打楽器