お金が貯まらない主な原因!貯金ができない人には傾向がある
株式会社ネットピコ 代表取締役
貯金ができない人は我慢する習慣を身につけたい
お金が貯まらない人は総じて欲望に素直であり、楽観的で物事を楽しむことが上手な傾向があります。これはまったく問題ではありません。
しかしながら、お金が貯まる人に対して抱く「お金を貯める=人生を楽めない」という負の感情は間違っています。実はお金を貯めている人たちはお金を使わなくても人生を楽しんでいるからです。
お金が貯まる人は高級バッグや高級時計を持っていないかもしれませんが、実は決して無理に我慢をしているわけではありません。
彼らや彼女らの頭の中で「高級バッグが手にしたい」と思う一時の感情が発生したとき、単純に「他のバッグでも事足りる、自慢しても意味がない、高くて使いにくい、値段に見合う価値はない、その値段で他にできることがある」などと、多角的な視点で物事を見ています。
細かい人では「30万円の高級バッグを使う機会は、結婚式のパーティーや誕生日のレストランに行くときなどに限定されていて、5年以内に多くても15回もない。1回につき2万円の追加出費は無駄」と考えています。
一方、お金が貯まらない人は「欲しい」と思ったら、それに一直線で長期的な収支はあまり気にしていません。なぜか「何とかなる」と考えていて、近い将来にしわ寄せが来ることをイメージできないわけです。
それが手に入ったあとも自己の行為を肯定するために、あえてそれを買っていない自分を否定するために「あのとき買っていなかったら、きっと後悔していた」など、好都合な想像ばかりをしてしまいます。
お金が貯まらない人の考え方を理解する
need(必要)とwant(欲しい)が分類できない
ものを買うときに「need(必要)とwant(欲しい)のどちらに属するか」と疑問を持つと、我慢する習慣が身につき、お金が貯まりやすくなります。
逆にしっかりとneedとwantを区別できていないと、必要なものと欲しいものは一緒くたにしてしまい、購入願望が強い欲しいものを優先します。
また、金額の大きいneedのものは手帳などのメモに記載しておき、wantのものも別途メモしておきます。そうすることで「メモに書かれていないものでも欲しいと思うことはあるが、実質的にはすべて不要である」と割り切ることができます。
クレジットカードで支払いの先送りをする
お金が貯まらない人が使う必須アイテムがクレジットカードです。クレジットカードによる支払いの先送りをすれば、大量にお金が使えます。
しかしながら、クレジットカード自体が悪いわけではなく、すべては「支払いを先送りしたい」という自身のマインドが原因です。
貯金できない諸悪の根源は支払いの先送りと自覚しながら、お金が貯まらない行動とお金を浪費するポイントを把握しましょう。
分割払いやボーナス払いを利用中である
ローン払いやキャッシングが借金であることはわかりますが、分割払いやリボ払いもお金を借りている感覚がつかみづらいだけで同じです。いくら収入が多くても金利の高い支払いを繰り返していれば、貯金はできません。
例えば、分割払いは平均で年利10%を超えることが多いです。20万円の液晶テレビを12回払いにしても、利子だけで2万円です。
また、短期間で返済できそうな5万円程度の買い物をリボ払いで繰り返した場合、徐々にクレジットカードに慣れてしまって、実際いくらの利子を払っているのか把握できません。
お金が貯まる人と同様に基本は現金一括払いにして、お金がないときは「買わない、買えない、必要ない」という意識が大切です。
ボーナスで大きな買い物をしている
大きな買い物はさらなる小さな買い物を呼びます。本当に必要かどうかを検討したあとに買いたいのですが、ボーナスは人の気を大きくしがちです。
そこでボーナスでものを買うこと自体をやめてしまいましょう。月々の節約から購入費を捻出するように心掛けると、無駄か必要かを冷静に判断しやすくなります。
特に就職したばかりの物欲の強い20代は要注意です。アルバイト時代よりも2~3倍の感覚でお金が手に入ります。学生時代よりも自由な時間が少ないために使うチャンスが少なく、1度に大きな買い物をしがちです。
実家暮らしでも実家の家計レベルとは切り離して考えないと、自分の貯金にはつながらないです。
衝動買いを抑えられないことが多い
衝動買いは急にものが欲しくなるだけではなく、常に浪費家である可能性が高いです。しかしながら、性格の問題だからと諦めてはいけません。
衝動買いは意外と日頃の隠れたストレスの反動であることも多いです。買物をする際に「買い物をする理由は何か」を自問自答すると、実は「ストレスの発散にすぎない」と気付くこともあります。
ストレスが溜まっている自覚があるときは、買い物ではなく汗をかく運動がベストです。医学的に運動はストレスを軽減することがわかっています。
カード類がギッシリで財布がパンパン
その人がどんな生活をしているかがわかってしまうほど、財布の扱い方はお金の出入りに影響しています。財布にある金額を把握していて、財布がきれいに整理されている人は、お金を上手に使っていったりします。
逆にレシート類が雑多になっている人は収支計算が苦手です。ポイントカード類が多い人はやや浪費気味な傾向があります。クレジットカードの種類が多い人は衝動買いをしやすいとことも、統計調査やアンケートの結果からわかっています。
そのため、まずは財布を整理整頓する癖を付けましょう。レシートはまとめて取っておき、なるべく早めに金銭出納帳に転記します。
ポイントカードは頻繁に使う店のみに限定して、他は捨ててしまいます。クレジットカードも多くて3枚、できたらポイントを効率的に集めるためにも、メイン1枚に集約したいです。
必要のない支出を見つけることが節約の近道
本業の給料、副業の雑所得、アルバイト代やパート代、すべての収入であるインプットはわかりやすいです。本業の残業代が増えても、副業で副収入を貰っても、合計金額は把握できます。
しかし、支出であるアウトプットが垂れ流しでは、一向に貯金はできずにただの浪費です。本当に必要な消費は1カ月いくらで、不要な浪費はどのくらい使っているのか認識しなければいけません。
やはり、何に使ったか自分のお金の流れを把握していないことは1番危険であり、副業で稼いだ副収入も活用しきれないです。
そのため、節約しているつもりでも貯金額が一向に増えない人は、どこからお金が漏れ出しているのかを見つけなければいけません。
例えば、過去1カ月で5,000円を超える買い物を思い出せない人は、単価を1万円以上にしても構いませんので振り返ってみましょう。それでも何にお金を使ったか思い出せない人は、無駄遣いしている可能性が高いです。
私たちのお金は「意識的にお金の流れを調節し、効率的にどこを止めれば無駄にならないか」を考えて使わないと、お金は湯水の如く流れています。貯金とは非常時や将来のためにストックしておくダムのような存在です。
月末に「余ったお金だけを貯金にまわそう」と考えていては、満足できる金額が貯まるはずもありません。余りを貯金する方法では金額がランダムになって予測しにくですし、貯蓄0円の月が発生すると諦めてやすいです。
仮に月末にお金が余ったとしても、目に入ったものが欲しくなる心理が働きます。余ったお金を銀行に入金する手間もかかるので、その時期を逸してしまうと再び貯金ができない習慣に戻ってしまうでしょう。
また、銀行の預金口座が1つしかないことも、心理的に貯金がしづらい状況です。まとまった額が収入で入ってきても、いつでも引き出しができる口座に入れておくと、いくら貯まっているか把握できません。
そのため、給料が支払われる口座から生活費が引き落とされることは構いませんが、貯金する口座を別に開設し、手をつけないようにロックをかけましょう。1カ月ごとに一定額を自動的に振り替えることも有効です。その場合は利子の高い定期やネット銀行を利用すると、貯金のしがいがあります。