2018-02-11

絵本作家炎上商法ではなく貧困ビジネスなのではないか(7)

anond:20180211010029 の続き

4.まとめ

4.1.貧困ビジネスとその危うさ

まとめてみると、彼の作る作品は近年マイルドヤンキーと呼ばれている若年貧困層ターゲットとなっていると見られる。この層は少なから存在する(非大卒人口の50%を占めるので、実はほぼ同数はいるのではなかろうか)ため、その層をターゲットとすること自体は、少なくとも商売としては正しいだろう。貧困の中で必死子育てをしている母親の中には救われたと感じる者もいるだろう。

しかし。

だが、それは「貧困ビジネス」ではないのか。誰かも指摘していたが、彼の提供している作品は「その場での対症療法」になるかも知れないが、長期的な解決提供しない。貧困やその原因となっている社会的経済的問題への対処とはなっていないため貧困再生産は止められない。対症療法で誤魔化し続けた結果、病んでしまったり怪しいカルトなどにはまってしま危険性も高く、貧困再生産に加担しているとすら言える。

4.2.今後について

今回たまたま多くの「大卒層」も見ている番組披露してしまったため、大反発を受けてしまったわけだが、彼の従来顧客層が「非大卒マイルドヤンキーであるならば、彼自身作品傾向に特に変化は起きないだろう。そして、今回作品にショックを受けたと見られる「大卒層」は、なぜどんな層に彼の作品が受け入れられているかについてまでは気が付かず、不思議に思ったままで終わるのだろう。それそのものが、現代社会の危うさかもしれない。

などと今回の騒動を見て思ったので、長々とまとめてみた。

なお、マイルドヤンキーに「貧困」や「反知性主義」が短絡されることに苦言を呈している記事もあることは添えておく。ただそもそも定義低所得低学歴が入っている以上、貧困に繋がるのは仕方がないのではなかろうか。

【参考】

5.この文書について

普段社会系のブログなどやっていないのと、色々調べたことをまとめて片づけて終わりにしたいだけだったので、増田をお借りした(初増田である)。

最後まで目を通してくれた人には感謝する。

記事への反応 -
  • 某絵本作家は炎上商法ではなく貧困ビジネスなのではないか(1)

    長いとはねられるようなので分割して投下してみます。 (2)anond:20180211004603 (3)anond:20180211004709 (4)anond:20180211005102 (5)anond:20180211005540 (6)anond:20180211010029 (7)anond:20...

    • 某絵本作家は炎上商法ではなく貧困ビジネスなのではないか(2)

      anond:20180211004043 の続き 1.前提知識いくつか(続き) 1.3.これまでの作品 筆者は彼の絵本を読んだことはないが、以下が良く名前の上がるものである。 「仮面ライダーになる...

    • anond:20180211004043

      貧困ビジネス…作為だったらと思うと背筋が凍るほど恐ろしい。が腑に落ちる。

      • anond:20180211004835

        彼自身が自覚しているかはわかりませんが、彼の本が「売れる」と判断して出させている編集なりは顧客層の分析くらいはしているでしょうから「わかってやっている」と思いますよ。

    • anond:20180211004043

      貧困ビジネス…作為だったらと思うと背筋が凍るほど恐ろしい。が腑に落ちる。

    • anond:20180211004043

      興味深かったです。 ・「この歌に感動している人は低学歴で貧困なマイルドヤンキーなのでは?」「だから作者の活動は貧困ビジネスなのでは?」  とのことですが、肝心の感動してい...

      • anond:20180211020559

        反応どうもです。ご指摘の通り、当該作家のファン層のサンプルはちゃんと取っていません。単純に面倒くさかったからですが、のぶみ氏の謝罪ツイート https://twitter.com/nobumi2010/status/9615...

    • anond:20180211004043

      炎上商法とかいう脳死ワード使わないほうがいいよ

記事への反応(ブックマークコメント)

 
 
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