越路吹雪物語 #24[解][字] 2018.02.08
転ばないようにしないと。
転ばないようにしましょう。
どうもありがとうございました。
お元気で。
はい。
ありがとうございます。
(拍手)
(武藤大介)学校におもちゃ持ってくんのいけねえんだれ!
(河野美保子)返して!おら返してやるわいや!ない…ないよ…。
どこ?どこへいっちゃったの…?どこ?うわっ!
(松尾セツ)どうした?あ…あ…ごめん。
珍しいね。
怖い夢でも見た?うん…怖くはないんだけど…。
ふう…。
うんやっぱり今回の役のせいだね。
そうかなあ。
猛吹雪の中友を捜してさまよう丸山中尉。
自分を殺そうとした中国人スパイなのにたった一度の昔の恩を忘れず命懸けで友を助ける丸山中尉!役になりきってるから見た夢なんじゃないですか?え〜…でも今までそんなふうに夢見た事なんてないけどなあ。
(庄司義男)失礼します。
(庄司)あ…。
あー…茜さんすいません少しセリフの変更を…。
つまりそれだけ庄司さんの本はコーちゃんさんに合ってるっていう事ですよ。
いやあでもあの時は寒かったなあ…。
役柄が重なるっていうのはあるかもしれないわよね。
吹雪の中凍える芝居をする時に無意識に昔の体験を思い出して参考にしてるのかもしれないし。
ああそれはあるかもね。
でも大介は余計だよね。
フフ…よっぽど強烈な思い出なのね。
幼なじみの大介君。
そりゃそうだよ!人の大事なものをさ!ねえねえ。
うん?懐かしいでしょ。
あら〜本当だ。
懐かしい。
私とコーちゃんが初めて出会った思い出のブローチでもあるのよね。
うん。
もうつける事はなくなっちゃったけどなんとなくお守りみたいな気がして捨てられないの。
久しぶりに引っ張り出してきちゃった。
ウフフ…。
大介君は?今でも新潟なの?今は東京の大学に行ってるって。
あっそう。
じゃあ東京公演の時に会ったりしないの?しない。
連絡先知らないもん。
ふーん。
何してるの?ええ…古い資料の整理。
前から気になってたのよ。
棚にガサーッて突っ込んだままなの。
でも前は忙しくて時間なかったから。
そっか…今じゃ忙しくしたくても雑誌がないんじゃ出来ないものね。
私たちだって『歌劇』や『グラフ』がないのは寂しいもんな…。
早く復刊出来るといいね。
そうね。
あっ…明日もマチネでしょ?もう帰りなさい。
おっ!そうだね。
お時さんもあんまり遅くなっちゃだめだよ。
ええ。
そういえば森ちゃんは?ああ…教務課の手伝いに行ってるの。
そうか…戦争で人が減ってるからどこもみんな助け合わないといけないものね。
よし!私も残りの公演頑張ろう!じゃあね。
じゃあね。
(ドアの閉まる音)
(ため息)
そして美保子たちの今月の公演もあと少しとなった頃…
おはよう!おはようございます。
おはよう。
今日もよろしく。
おはよう!
(2人)あっそうだ!
(2人の笑い声)あれでしょ?そう。
昨日さコーちゃんが言ってたみたいにやっぱりここのセリフ元に戻そう。
いい?庄ちゃんはちゃんと納得してる?してます。
たださ…このセリフが出るまでにもうちょっとだけ間もらえるかな?ああ〜なるほどね。
わかった。
うん。
すみませんいいですか?越路さんにお客さんが。
私に?あ…。
大介!?大介ー!!うわーっ!おお…。
えっ!?うわっびっくりした。
何どうしたの?ああ…いや今お前が出てるって知って見に来た。
えっわざわざ東京から?うん。
コーちゃん…じゃあ。
あっ庄ちゃん!こちら武藤大介さん。
私の芸名の元を作った人。
えっ!?越路吹雪の?まだ言うんか。
だって本当じゃない。
でも嬉しいよ。
会いに来てくれるなんて。
いやたまたま劇場の前でさっきの女の人に会って「何かお困りですか?」って聞かれたからお前の事言ったら…別に見て帰るだけのつもりだったけどここに連れてこられた。
何よ黙って帰るつもりだったの?それは寂しいじゃない。
いやまあ…会えてよかったけど。
(庄司・武藤)あっ…。
あっそうだ。
こちらは宝塚の脚本家の庄司義男さん。
今回の脚本書いた人。
庄司です。
あっ…武藤です。
大介ごめん。
私もう支度しなきゃいけないんだ。
公演終わったら待ってて。
ねっ!絶対だよ。
…うん。
あっそうだ。
切符は?うんこれから買う。
ねえ庄ちゃん悪いんだけどさちょっと売り場まで案内してやって。
大介ごめん。
あとでね!じゃあ切符売り場…。
ああ…いや大丈夫です。
さっきの人に教えてもらいましたから。
失礼します!あっ…あの!
(武藤)はい。
あっいや…なんでもありません。
どうぞ。
(慶子)あっ…。
見ちゃった見ちゃった!何を?コーちゃんさんと庄司さんと…ねえあの人誰?ああ稽古場で?何?コーちゃんさんの取り合いですか?馬鹿な事言ってんじゃないの。
あれは大介。
えっ!?夢に出てきた?幼なじみのガキ大将の?そう。
あっ…あれは正夢だったって事?コーちゃんを思うあまりに夢だけじゃ足りなくて本当に来ちゃったの?
(慶子)ああ…。
あんたたちはなんでそうかな。
大介も庄ちゃんも友達です。
ほら早く衣装つけてこい。
おっとそうだった。
コーちゃんさんがそうでも相手はどうかねえ〜?アホらし。
ウフフ…。
ねえねえ。
謎がとけた!
(セツ)なんの?ほら最近若い男のお客さんが急に増えたじゃない?それって出征前の学生さんみたい。
(セツ)でも学生は兵隊にとられないでしょ?あっその規則変わったって誰かが言ってた。
(セツ)そうなの?うん。
アハハ…おいしいでしょ?うん!うんめえ!八重ちゃんとも食べたんだよ。
けど驚いた〜。
あいつがお母さんなんてな。
ねえ!びっくりだよね。
うん。
近かったら会いに行くのにな…。
満州は遠すぎるよね。
吹雪らったなあ〜。
えっ?さっきの芝居。
あ〜うん。
私にぴったりでしょ。
かっこえかったえ〜。
ウフフ…ありがとう。
けどお前すっげえな。
まだまだだよ。
いや…。
あのどこにいるのかもわかんなかった初舞台よりずっとすげえだの。
あれと比べないでよ!ウフフフフ…。
みんなでどこら?どこら?って血眼になって探したんだえ。
けど全く見つかんねかった。
ハハ…。
終わってから私に会ってもみんなその事言い出せなくてね。
そうそう!そしたらお前の妹がいきなり「どこにいたの?」なんて聞いたんだよな。
アハハハ…。
そうそう。
アハハ…。
あっそういえば大介あの時約束してくれたもんね。
また見に来るって。
ああ。
だっけ来た。
ありがとう。
約束守ってくれて。
俺兵隊行くんだ。
だっけどうしても見ときたくてよ。
約束らし。
…うん。
また見に来てね。
おう。
約束だよ?おう!うんめえな〜。
それまで大学生は満26歳まで兵役につかなくてもよいという徴兵猶予の特権を与えられていました
しかし戦線の拡大とともに兵力が不足しそれを補うためにその特権は取り消され多くの学生たちが戦場へと送り出される事になったのでした
あ〜やっぱりここはいいなあ。
ここだけはまるで戦争がないみたい。
(天代麗)う〜んこの味。
久しぶりだからなおさらおいしいね。
あっオカジも来るって?うん。
今日はマチネだから終わったら飛んでくるって。
オカジも寂しいだろうね。
ツメが卒業しちゃって。
うん。
ずっと同じ組で寄宿舎でも同じ部屋だったからね。
宝塚歌劇団では退団する事を卒業といいます
ツメこと月丘夢路はこの少し前に卒業し映画の世界へと移っていったのです
この頃映画界は隆盛を極めていました
そのため月丘夢路に限らず宝塚歌劇団から映画の世界へ進出していく者が増えていました
でもツメ宝塚制作の映画に初めて出た時からすっごい人気だったからね。
私もオカジもいつかは…って思ってた。
今じゃすっかり売れっ子映画女優ですものね。
映画か…私もいつかは出てみたいな。
私はずーっと舞台がいい。
舞台に立ってる時が一番幸せだもん。
(慶子)遅いよヨッタン。
大変!大変なの!どうしたの?大劇場が…閉鎖だって。
えっ?閉鎖って何よ。
東京の劇場も大劇場ももう公演は出来ないって。
えっ!?
(麗)誰が言ったの?教務課の先生たちが話してるの聞いて…。
(加治信子)どういう事ですか?ちゃんと説明してください!
(大塚弥一)わかったわかった。
みんなが集まったら…。
オカジ。
あっコーちゃん。
劇場が閉鎖するって。
ヨッタンから聞いた。
先生本当なの?
(大塚)ああ…本当だ。
今役所から連絡があった。
この戦時による非常措置令でこの大劇場と東京宝塚劇場が…向こう1年閉鎖される事になった。
そんな…。
じゃあ今やってる私たちの公演は?まだ開けて2日しか経ってないのに。
4日の公演で打ち切る。
4日って…あと公演2回だけ!?それって宝塚だけ?いや全国の劇場全部で19劇場が閉鎖される事になった。
どうして?だってちゃんと戦時にふさわしい舞台をやってるじゃない!そうよ!戦意高揚に協力してるのに!仕方ないんだ!私だってつらいんだ。
でもこの非常時国からの命令なんだ。
仕方ないんだ!
それから2カ月後大劇場を始めとする宝塚の施設は海軍に接収される事になりました
建物を海軍に明け渡す前時子たちは昔からの舞台写真の乾板をいつかまた戻ってくる日のために屋上の倉庫へと運び込みました
(平山文章)お時大丈夫か?はい大丈夫です。
落としてくれるなよ。
宝塚の大切な財産だ。
はい!
本拠地を失う事になった宝塚歌劇団は川を渡ったところにある今は使われていないダンスホールなどを仮住まいとする事になりました
大丈夫か?うん。
ダンスで鍛えてるからね。
ペンしか持たない庄ちゃんよりは力あるよ。
ハハ…そうかもね。
そのペンで書くから。
いつ大劇場に戻ってもいいようにコーちゃんのための本書くから。
うん。
書いてね。
嫌いじゃないよね?
(淑子)好きですよね?一緒に来てくれないか?えっ?私が一番だと思ってたのに!2018/02/08(木) 12:30〜12:50
ABCテレビ1
越路吹雪物語 #24[解][字]
名曲「愛の讃歌」を世に送り出した戦後の大スター・越路吹雪と作詞家で越路吹雪の生涯のマネージャー・岩谷時子。昭和の時代を背景に偉大な2人の友情と波乱の人生を描く。
詳細情報
◇番組内容
仕事からの帰り道、酔っ払いに絡まれている森継男(崎本大海)を見かけ、声をかけた時子(木南晴夏)。そのまま森と酒を飲むことになるが…!?美保子(瀧本美織)の2年下の優秀な後輩・中川慶子(花乃まりあ)、森山淑子(七木奏音)、上野悠子(田中珠里)が宝塚歌劇団に入ってきた。美保子はなぜかこの“三羽ガラス”に懐かれてしまう。一方、美保子は新進脚本家・庄司義男(駿河太郎)が初めて書いた演目で主演を務めることに…
◇出演者
瀧本美織、木南晴夏
咲妃みゆ、中川知香、花乃まりあ、七木奏音、田中珠里、加治将樹、駿河太郎、宇梶剛士、音月桂
飯田基祐、崎本大海
◇ナレーション
真矢ミキ
◇脚本
龍居由佳里
◇演出
藤田明二(テレビ朝日)
◇主題歌
瀧本美織『ろくでなし』(ユニバーサル ミュージック)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/koshiji/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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