(Form Latex)
 
さて、ここからはマスク作りで一番難しいとされるフォームラバーの流し込みと焼き(乾燥)の行程を紹介していきます。といっても、自分もいまだに良く失敗する行程なので、あまり参考にはならないかもしれませんが(マジで)....。
ちなみに、作製したマスクの雌型が大きすぎたりして、フォームラバーを焼ける設備が無い時や、苦心して何十時間もかかって作った型を失敗して絶対に壊したく無い時なんかは、この行程だけを行ってくれるプロの有料サービス(キッズカンパニーさん等)を利用するのも良いかと思います。

それでは、いつものようにこの行程で使用するものを用意していきましょう。

用意するもの 備考
①フォームラバーセット
自分はGMフォームを使っていますが、バーマン等の同等製品でも良いかと思います。でも、4種混合タイプの高価な製品の中ではGMフォームが一番手に入りやすいかと思います。
ハンズなどで売っていて、国内では一番手軽に安価で入手可能なレヂテックスさんの3種混合タイプ(実際片目のゾンビはこれで作りました)でも良いかと思います。但し、この製品には剥離剤が付いていないのと、やはりGMフォームと比べると、肌への密着感というか、ソフトな肌触りなんかの点では多少硬い感じがします。でもまあ、剥離剤(ヒマシ油やシリコンスプレーで代用可?)の問題さえ何とかなれば、初心者であまりコストをかけたく無い人には入門用としては良いかもしれません。
②食器乾燥機&布団乾燥機(もしくはオーブン) フォームラバーを焼く(乾燥させる)時に使います。自分は昔は家庭用のオーブンレンジを使っていましたが、庫内が狭くて大きな型が焼けないので、最近は食器乾燥機&布団乾燥機を使って乾燥させています。
③計量秤 お菓子作りの時なんかに使う、グラム単位まで計量可能な物が良いでしょう。スーパーや家電量販店とかで2000円~3000円位で売っています。
④ハンドミキサー これもお菓子を作ったりする時に使用するもので、家電量販店とかに売っています。スタンドタイプの物は9000円位で、手に持って使うタイプなら1500円位ですかね。自分は1000円で買った激安の手に持つタイプの物を使っています。
⑤ゴムベラ これもお菓子や料理作り用具ですね。無くてもかまいませんが、あると便利です。100円ショップで売っています。
⑥ベビーパウダー(シッカロール) これ以外と大切です。ドラッグストアなんかで200円もあれば買えますね。
⑦ボウル フォームラバーを攪拌する時に使用します。100円ショップにあります。
⑧綿棒 フォームラバーを細かいモールドに流し込む時に使う時もあるので、手元に置いておくと良いでしょう。もちろん無くてもかまいません。
⑨筆 剥離剤を雌型のモールドに塗るときに使います。
⑩台所用中性洗剤 ○○レモンやキュキ○○トの事です。どこの家庭にでもありますね。これは焼きあがったフォームラバーを洗う時に使います。
⑪ライフマスクと雌型 前工程で作ったものです。書くことも無いかと思いましたが、一応書いておきます(^^;)
※ひまし油orシリコンスプレー フォームラバーの剥離剤が無い時に代用品となるようですが、自分は使用した事はありません。
 
 【 下準備 】
まずは下準備です。準備と言っても、上の表のものを用意しておけばOKです。ただ自分の場合、乾燥させる為の食器乾燥機に布団乾燥機のホースが入るように、ダンボールで小細工をしています。もし、同じ事を行おうと考えている方がいましたら、下の写真を参考にしてDIYしてみてください。食器乾燥機だけの場合よりは、布団乾燥機をダブルで使った方が乾燥速度が速いと思います(真偽の程は定かではありませんが(笑;))。

食器乾燥機の蓋をちょっと浮かして、乾燥機のホースが入る隙間を作ります。ホース以外の開いた隙間を、ダンボール等で塞ぎます。
ちなみに 食器乾燥機は大きめな物でも数千円で買えます。自分はヤフオクで3000円で購入しました。
昔使っていたオーブンです。家庭用オーブンとしては、市販されている物の中では最大級の大きさでしたが、それでも庫内は狭く、雌型の大きさでいえば、女性顔のような小さい型しか焼く事ができませんでした。Marikoマスクまではこのオーブンで作っていました。

【 フォームラバー 】
さて、準備が整いましたら、実際にフォームラバーを流し込む行程に入っていきましょう。まずはじめに、剥離剤をライフマスクと雌型のモールドに塗っていきます。GMフォームの場合剥離剤が付いてきますので、それを塗っていきます。モールドの細かい箇所は筆等で塗っていけばいいと思いますが、ライフマスク側や細かいモールドが無い箇所には、塗りムラが出ないように自分は指で塗っています。
剥離剤を塗り終わったら、フォームラバーの薬品をGMフォームの説明書の通りの配分に計量していきます。結構きっちり測らないと上手く攪拌できなかったりするみたいなので注意してください。計量が終わりましたら、3種の薬品をボウルに入れ、ハンドミキサーで攪拌して行きます。攪拌する時間(分数)は、作業を行う部屋の気温などによって多少異なりますが、説明書に細かく分数が書かれていますので、説明書の指示に従ってください(GMフォームのWebサイトにも、攪拌時間が書いてありますね)。
20℃の気温でハンドミキサーの攪拌時間は合計で13分くらいでしょうか。攪拌が終わりましたら、最後の硬化の薬品(GELLING AGENT)をボウルに入れて、1分強低速で攪拌します。攪拌し終わりましたら、素早く攪拌したフォームを雌型のモールドに流し込んで行きます。雌型モールド全体にフォームを流し込んだら、ライフマスクを押し込みます。余ったフォームラバーが、雌型とライフマスクの隙間からあふれ出る位でちょうど良い感じです。

剥離剤を型に塗っているところです。ライフマスク側や細かいモールドの無い箇所には、塗りムラが出ないよう、指で塗るといいでしょう。
フォームラバーを攪拌しているところです。ちなみにこの攪拌具合では攪拌が足りていません。残念ながら失敗例です(薬品が2年前の古い物だったので、その影響があったかもしれません)
(GELLING AGENT)を入れてからは型に素早くフォームを流し込んでいきます。細かいモールドにもフォームが流れるように注意してください。
全体にフォームを流し込んだら、ライフマスクの型をモールドの型に押し込みます。余ったフォームラバーが型の隙間からあふれ出る位でちょうど良い感じです。

次にフォームをを乾燥させます。オーブンで低温で焼いてもいいですが、家庭用の小さいオーブンだと温度管理とか焼きムラとかの問題があるので、食器乾燥機と布団乾燥機で乾燥させる方法の方がいいと思います。 方法は簡単です。食器乾燥機に布団乾燥機のホースを突っ込んで、5~6時間乾燥させるだけです。
乾燥が終わったら、雌型モールドからライフマスクを剥がしていきます。作業は乾燥直後でモールドがまだ温かい状態の時に行った方が剥がれやすいと思います。最初に雌型モールドとライフマスクの間にはみ出たフォームをヘラのような物で剥がし、太いマイナスドライバーなどでライフマスクの一点を支点にテコの原理で雌型モールドをゆっくり剥がします。フォームがきちんと乾燥していれば、以外と簡単に剥がれるのですが、いくら力を入れてもは剥がれない時は、何らかしらの原因でフォームが乾燥して無いか、オーブンなどでは高温過ぎてフォームが溶けたり、焦げたりしている事が考えられます。まあ、どうしても剥がれない場合は状況を見て雌型モールドの一部を割るなりして、対処するしかないかもしれません(泣きたくなりますが)。
ちなみに型から上手く剥がれてきそうな時は、ベビーパウダー(シッカロール)をフォームにかけながら作業をすると良いでしょう。雌型がきれいに剥がれたら、改めてフォームにベビーパウダーをふりかけ、ライフマスク側からもフォームを剥がしていきます。マスク作りをしていて、フォームが無事キレイに取り出せたこの時が一番ワクワクする時かもしれませんね。すぐに顔に被ってみたい衝動に駆られますが、アンモニア臭がしてる事でも分かるように、マスクについてる薬品を洗い流しましょう。洗い方は普通の台所用中性洗剤を入れた水で洗うだけです。洗ったら、軽く絞って乾かしましょう。急いでる時はドライヤーで乾かしてもOKです。後は目の部分と、必要に応じて鼻の穴、口などをカッターやハサミで切り取って出来上がりです。ワクワクする気持ちを抑えながら、顔にフィットするか被ってみましょう!!
布団乾燥機と、食器乾燥機をダブルで使用。この状態で5~6時間乾燥させます。自分の経験からいうと、家庭用オーブンより成功率は高いと思います。
薬品の分量が間違っていたり、攪拌が足りなかったりすると、このようにフォームが固まらずに失敗します。
フォームが上手く固まった場合は、型の隙間のフォームの弾力で大体見当がつきます。ライフマスクと雌型の間のフォームをヘラのような物で剥がしておきます。
上手く型から剥がれると、こんな感じです。作業をする際は、フォームにベビーパウダーをふりかけながら行ってください。
雌型からもベビーパウダーをかけながら、フォームを慎重に剥がしていきます。剥がし終えるとこんな感じです。マスクが無事出来上がったので、ワクワクですね。
フォームを流し込む際に気泡が入ってしまうと、こんな感じで表面に穴が開いてしまいますので注意しましょう(この時は薬品が古すぎたのが原因なのですが)。
マスクができたら、中性洗剤で洗います。「え、マスクを水につけても大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、全然大丈夫です。
マスクを洗わないで直接顔につけると、目の周りが薬品で沁みたり、顔全体が臭くなったりします。ですので軽く手洗いする感じで洗いましょう。





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