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『BG~身辺警護人~ #3』のキーワード出現数BEST10
- 社長 24
- 警察 23
- 坂東 18
- 高梨 15
- ボディーガード 14
- 携帯電話 13
- 振動音 13
- 沢口 10
- 痛い 10
- 島崎 10
『BG~身辺警護人~ #3』の番組内容&情報(ネタバレ注意!)
(島崎 章)うっ…。
くっ…。
♬~
(島崎 瞬)
なんでボディーガードなわけ?
ん?
(瞬)わざわざ 成り行きで
木村拓哉×ボディーガード!銃も、武器も持たず“丸腰”であらゆる危険から依頼人を護り抜け!その仕事、“絶対警護”。依頼人に迫る脅威とは…!?
詳細情報
◇番組内容
島崎章(木村拓哉)ら身辺警護課メンバーは、緊急事案だと課長の村田(上川隆也)に深夜呼び出される。今回の依頼は、引退をほのめかす人気タレント・かのん(三吉彩花)を引き留めるための、芸能事務所社長(西村まさ彦)が用意した現金一億円の警護!
◇出演者
島崎章…木村拓哉
落合義明…江口洋介
高梨雅也…斎藤工
菅沼まゆ…菜々緒
沢口正太郎…間宮祥太朗
立原愛子…石田ゆり子
村田五郎…上川隆也 ほか
◇脚本
井上由美子
◇監督
七髙剛
◇音楽
髙見優
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】内山聖子(テレビ朝日)、三輪祐見子(テレビ朝日)
【プロデューサー】川島誠史(テレビ朝日)、秋山貴人(テレビ朝日)、田上リサ(5年D組)
◇おしらせ
☆番組ホームページ
http://www.tv-asahi.co.jp/bg/
☆Twitter
https://twitter.com/bg_tvasahi
☆LINE
詳しくは番組ホームページまで!
死ぬかもしれない仕事
する事ないじゃん。
それもそうだな。
(笑い声)
聞いてねえ。
(笑い声)
(携帯電話の振動音)
今から?
えっ…?
あ…。
緊急呼び出しだから行くわ。
いつまで携帯いじってんだよ。
鍵かけろよ。
風呂! 昨日もおとといも
入ってないだろう。
女の子にモテないぞ。
俺は無駄にモテたくねえんだよ。
(かのん)「そこは南国」
「陽気なコク…」
(瞬)あっ かのんちゃん…。
めっちゃかわいい!
(かのん)「ワイハー!」
(村田五郎)
皆さん 夜遅くにすみません。
お疲れさまです。 お疲れさん。
(沢口正太郎)久しぶりに
女の子と会ってたのに…。
俺なんか 冷蔵庫から
ビール出したとこだったんだから。
それ 一番むかつくやつ。
これって 夜間手当つきますよね?
(高梨雅也)いきなり金の話とはな。
(沢口)出たー。
(まゆ)げっ!
戻ってくるってマジだったの?
ええ。 今回の依頼から
復帰してもらう事になりました。
(高梨)課長から
自分の経験が必要だと言って頂き
お受けする事にしました。
ああ よかった よかった。
一回 組んでみたかったんだよね。
だって ほら
この間のマラソンの時なんか
直前になって
放り投げるっていうさ…。
は?
びっくりだったもん。 ん?
まあまあ まあまあ まあまあ…。
ボディーガードというのは
チームプレーです。
そして いいチームというのは
もまれて出来るものです。
仲良くやっていきましょう。
それでは 今回の依頼です。
(かのん)「ひと口 飲んだら…」
(沢口)嘘!? かのんじゃん!
「ワイハー!」
俺 行く!
あっ いや… 私が行きます。
何?
いつも逃げまくってるくせに。
いやいやいや…
これは冷静ではいられないって。
俺 マジでファンなんですよ。
本当に 撮影の付き添いだろうが
荷物持ちだろうが
なんでもやります。
命懸けて護ります!
沢口くん 残念ながら
彼女のボディーガードではないんです。
プッ…。
えっ?
今回の警護対象は…。
(坂東光英)1億円です。
詳しく話して頂けますか?
(坂東)かのんのボーナスです。
ああ… ボー…。
1億円も!?
(坂東)ああ。
急に引退したいって
言い出しましてね。
契約期間は残ってると説得したら
ドロンしたんです。
まあまあ どうぞお座りください。
失礼します。
黙っていなくなって
しまわれたんですか?
情けないですよ。
大事に育ててきたのに…。
仕事に穴を開けるわけには
いかないから
必死で連絡を取りました。
そしたら ちゃっかり
「社長 1億円持ってきてくれたら
戻るよ~」ってね。
「ワイハー!」
それで
言うとおりにするわけですか?
1億は大金ですよ。
大金だから ボディーガードを
頼んだんじゃないですか。
私だって 普通なら ホイホイ1億
持ってくような事はしませんよ。
何か特別な事情でも?
(坂東)あさっての朝
映画の制作発表があるんです。
(坂東)念願の主演ですよ。
絶対に明日中に連れ戻さないと
いけないんですよ!
承知しました。
社長 この1億円を
無事に届けられるように
我々が責任を持って警護致します。
申し遅れました。
今回の責任者 高梨です。
島崎です。
自分は
現金輸送の経験がありますので
ご安心ください。
鞄と手首に手錠をかけます。
(高梨)失礼します。
♬~
(落合の声)
先生 どういう事ですか?
(立原愛子)そんなに
お怒りにならなくても…。
警護の者に黙って
家を抜け出されましたね?
(愛子の声)
ええ。 私用がありましたので
付き合わせるのは
悪いと思いまして。
えっ…?
(清田春孝)私に失点をつけて
クビにしたかったのでは
ありませんか?
だから マラソン大会の時も
いなくなられたのでは?
まさか…。
清田さんは
よくやってくださっています。
十分すぎるぐらい。
本当ですか?
はい。
なので
ちょっと外してくださいますか?
落合さんに
きちんとお詫びしますので。
わかりました。
(ドアの開閉音)
(ため息)
今ので おわかりでしょう
私が清田さんを信頼出来ない理由。
申し訳ありません。
使命感のあまり
感情をあらわにしてしまう事が
多いようです。
きちんと指導します。
落合さん…。
もう 私の警護は結構です。
あなたなら 察していらっしゃる
かもしれませんが
私は 今
政治家として崖っぷちなんです。
(愛子の声)
人生 ずっと崖っぷちでしたけど
今回は本物。
24時間ついているSPと
相性が悪いのは 消耗します。
民間に
ボディーガードを依頼しました。
民間に?
ええ。
隅田川マラソンで会った
島崎さんです。
ご本人に依頼したら
喜んでやらせて頂きますと
快諾を頂きました。
そんなむちゃな。
彼は ガードマンに
毛が生えた程度です。
丸腰で要人は護れません。
私が抜け出したのに気づかない
あなたの部下も
相当 間抜けだと思いますけど。
政治家は孤独です。
特に女の政治家はね。
国の任務だと
ふんぞり返っているSPより
民間のほうが
細やかな警護をしてくれます。
今の私に必要なのは
そういう温かい警護です。
(高梨)はい。
現在 首都環状 潮見橋通過。
(村田)「現着の予定は?」
目的地不明のため わかりません。
目的地不明?
八王子に入ってから
連絡を取られるとの事。
わかり次第 知らせます。
了解。
どういう事なんだろうな?
げっ! あの2人
もう喧嘩したんですか?
なんで いきなり
組ませたりしたんですか?
いや いいコンビだなと思ってね。
どこがですか?
合うわけないじゃないですか。
待って。 気になったのは
2人の事じゃなくて
行き先が はっきりしていない
みたいなんだ。
1億円も持ってるのに
おかしいと思わないか?
いや おかしいと思います。
大体ね
かのんが1億よこせなんて
そんな がめつい事
言うはずありません。
ただのファンに
何がわかるのよ?
いや… だって ほら
インタビューとか読むとね
欲しいのはお金じゃない 愛だ。
いいお嫁さんになりたいって
いつも答えてるんです。
馬鹿じゃないの?
そういう売り方。
売り方ってなんですか?
かのんは商品じゃありません。
(まゆ)いいから仕事に戻って。
(沢口)かのんの事
何も知らないくせに。
社長 北八王子インター
降りました。
かのんから連絡くるまで
その辺 走っててください。
近くなったら連絡するんじゃ
なかったんですか?
いや
電話を待つ事になってるんです。
ん?
何?
ちょっと すいません。
この任務 降りましょう。
何? いきなり。
あなたは
気づいてないかもしれませんが
社長は何か隠してます。
信頼関係なく大金を運ぶのは
危険です。
でも 俺たちは
いったん引き受けたんだ。
途中で投げ出すのは
無責任でしょう。
何をコソコソ話してるんです?
いえ 警護の打ち合わせです。
社長 なぜ現金なんですか?
かのんさんに渡すなら
振り込みや小切手でも
いいわけですよね?
なぜ わざわざ
危険を伴う現金なんですか?
(坂東)え?
税金の問題もありますし
かのんの気が変わったら困ります。
目の前に
すぐに使える現金を積む。
私は ずっと
そうやって仕事をしてきました。
ああ なるほど。
だから 全部 古いお札なんですね。
いや 銀行から1億も下ろしたら
新札が混ざるのが普通ですけど
全て旧札でした。
そっちのほうが
すぐに使える感じがしますもんね。
(坂東)そう。 そのとおり。
芸能界は現ナマですから。
(携帯電話の振動音)
はい 私です。 坂東です。
(ボイスチェンジャーの声)
「現在 どちらですか?」
中瀬橋公園です。
「まさか 警察には
話していないでしょうね?」
言うはずがないでしょう。
「賢明です。 では 20分後に
多摩ショッピングモールの
イベント広場まで来てください」
(電話が切れる音)
多摩ショッピングモールに
行ってください。
社長。
(坂東)うん?
間違っていたら すみません。
かのんさんは 誘…。
(携帯電話の振動音)
(坂東)ああ…。
昨日 昼12時
犯人から電話がありました。
かのんは預かった。
1億円払えば
傷をつけずに返品すると。
返品?
警察に通報します。
待ってください。
犯人は 警察に言ったら
かのんを殺すと言ってます。
(シャッター音)
(シャッター音)
(かのん)ん…。
んんー…!
誘拐?
1億円は身代金でした。
警察へは?
坂東社長の希望で
まだ通報してません。
自分は 一刻も早く
連絡すべきだと考えます。
警視庁から そちらの管轄に
急行を要請してもらいましょう。
私のほうから通報します。
駄目です!
絶対に警察は駄目です。
警察に言えないから ボディーガードに
頼んだんじゃないですか!
課長 今回は
現場に時間を頂けませんか?
「社長と話します」
(村田の声)警察に
知らせるべき状況になってね。
(高梨)島崎さんが
知らせるなって言ったんですね。
密告は 裏切る事になりませんか?
(村田)重要な情報があります。
30分だけ待機します。
「迅速な連絡を」
誘拐…。
かのん 殺されちゃうんですか?
早く警察に知らせたほうが
いいんじゃないですか?
今回は 現場に判断を委ねました。
連絡があり次第 通報出来るよう
準備して待ちましょう。
書類をお願いします。
了解。
ほら! 顔だけ男 しっかり!
かのんのSNSを探ります。
何か手掛かりが
あるかもしれません。
早く車を出してください。
10時までに行かなければ…。
(高梨)社長 落ち着いてください。
モールまでは5分。
まだ警察に通報する時間は
あります。
何度言ったらわかるんです!
犯人の指示を無視したら
あの子が… かのんが…!
(高梨)最悪の結果になったら
後悔するのは社長ですよ。
かのんが誘拐された事が
世間に知れたら
かのんのイメージに傷がつきます。
タレントとしては
おしまいなんです!
あなたは 彼女の命と
タレントとしての価値
どっちが大切なんですか?
もちろん 命です。
かのんは 私の宝です。
しかし あの子は
スターを夢見て頑張ってきました。
恋愛だって諦めさせました。
友達もなくしたでしょう。
いろんな事を犠牲にして
ここまできたんです。
命が助かるだけじゃ
駄目なんです!
お願いします。
あの子の夢をかなえてやるのが
私の使命なんです!
モールに移動しよう。
社長の命令だ。
誘拐が発生してから
すでに20時間経過してます。
統計的に
誘拐されてから24時間以上経つと
命を奪われる可能性が高いんです。
だからだよ。
社長には
警察に協力する意思がない。
通報しても混乱を招いて
時間を食うだけでしょう。
出ます。
♬~
(まゆ)あと18分…。
いえ 19分です。
課長 誘拐と知りながら
黙ってて大丈夫なんですか?
いや…
最悪の場合 警備業の免許を
剥奪されるかもしれません。
早く!
あっ… わかってますよ。
(氷川 修)
落合 わかってると思うが
立原大臣のわがままは許さない。
これ以上 SPを
コケにさせるわけにはいかねえ。
何を言われても
今までどおりの態勢でやれ。
清田の交代もしない。
しかし 相性というのもあります。
安全な態勢を整えるためには
多少の要求をのむ事も必要では?
お前らしくない。
(氷川)民間みたいな事 言うなあ。
♬~
(携帯電話の振動音)
もしもし。 坂東です。
(ボイスチェンジャーの声)
「社長さん 嘘つきましたね?」
えっ?
「警察には言わないという
約束だったでしょう?」
言ってません。
「じゃあ そこにいる2人は
どなたです?」
(坂東)これは…
うちの事務所のマネジャーです。
私は 心臓が悪いので
無事に1億を運ぶために
同行させました。
信じてください!
「では 鞄と携帯を持って
モールのイベント広場の
コーヒースタンド前に
行ってください」
社長。
もしもし お電話代わりました。
マネジャーですけども。
あのですね お金なんですけども
取られてしまったらですね
元も子もないので
えー… 私どもも一緒に…
社長と一緒に
行ってもいいでしょうか?
「どうぞ。 マネジャーさん」
(電話が切れる音)
♬~
あんまり
怖い目つきしないほうがいい。
マネジャーなんだから。
芸能界の人は
目つきが悪いんじゃないかと
思っただけですよ。
社長 心臓が悪いっていうのは
本当なんですか?
ええ。 持病でね。
何年か前には死にかけました。
(携帯電話の振動音)
もしもし 坂東です。
(ボイスチェンジャーの声)
「そのまま南へ進み
その奥の階段で
4階まで上がってください」
(坂東)あの…
かのんは無事なんですよね?
(電話が切れる音)
♬~
もう少しです。
(高梨)鞄 お持ちしましょうか?
いや これは自分で。
大丈夫ですか?
かのんのためだから…。
(破裂音)
(泣き声)
ほら 大丈夫 大丈夫。
新しいの買いに行こう。
やだ! これがいい!
(坂東)ああ…。
邪魔なんだよ!
すいません。 すいませんでした。
なんだよ!
駄目だから。 マネジャーだから。
すいませんでした。
なんなんだよ。
すいません。
ああ 危なかった。
(携帯電話の振動音)
もしもし?
(ボイスチェンジャーの声)
「やはり嘘でしたね」
「マネジャーの動き
警察としか思えませんよ」
警察じゃありません。
「交渉は終了です」
ちょ… ちょっと待ってください。
失礼します。
もしもし。 待ってください。
申し訳ありませんでした。
我々はボディーガードです。
警察ではありません。
「見え透いた嘘は通用しません。
馬鹿にしないでください」
嘘はつきません!
もし お近くにいられるなら
周りを見てください。
我々以外 誰もいませんよね?
警察だったら
必ず集団で行動します。
「では 証明してください」
「あなたは イベント広場に
走って戻ってください」
えっ?
離脱します。
もしもし。 もしもし。
ああ…。
♬~
あと5分切りましたよ。
うん。
(沢口)あっ 繋がった!
えっ?
かのんの裏アカウントです。
もしもし?
警察らしき人は
どこにもいませんよね?
(ボイスチェンジャーの声)「だったら そこで
ジャケットを脱いでくれますか?」
えっ?
「警察なら 拳銃や手錠を
持っていますからねえ」
♬~
「手を上げて」
「そう」
「回れ右」
もしもし?
拳銃はおろか
一切の武器は持ってません。
なんなら
素っ裸になりましょうか?
「フッ… フフッ…」
「1時間後に
あきる野大橋でお待ちします」
待ってください。
かのんさん 出してください。
社長は かのんさんの無事が
確認出来なければ
1億は渡せないと
おっしゃってます。
(電話が切れる音)
(舌打ち)
はあ…。
(携帯電話の振動音)
もしもし。
(かのん)「もしもし」
もしもし。
ボディーガードの島崎と申します。
かのんさん ご無事ですか?
「うん」
「でも 警察に言ったら
私 本当に殺されちゃう」
「お願い 彼の言う事を聞いて」
「お金さえもらえれば帰れるから」
(電話が切れる音)
うん?
かのんは?
ええ。
しっかりしたお声でした。
ただ…。
ただ なんです?
いや…。
(携帯電話の振動音)
すいません。
30分経過しました。
通報します。
「いいですね?」
いや ちょっと待ってください。
ひょっとしたら
これは 偽装誘拐かもしれません。
偽装誘拐?
「今 かのんさん本人と
電話で話しました」
彼女が言うには
「彼の言う事を聞いて
お金さえもらえれば帰れる」って
そう言ったんです。
普通なら
「社長が お金を出してくれたら」
って言いませんか?
それに 犯人の事を
「彼」って言います?
犯人とグルという事ですか?
いや 確証はありません。
すいません。 かのんの裏アカに
妙な書き込み 見つけました。
誘拐の数時間前に
モデル仲間に
映画の仕事はしないと
答えてるんです。
(まゆ)この画像 送って。
(村田)高梨くんの携帯に。
画像ファイルを送ります。
確認してください。
(携帯電話の振動音)
♬~
(坂東)「ほんとの夢が
かなうから」?
♬~
あいつだ…。
(舌打ち)
はあ…。
かのんは 前に
地元の不良と付き合ってました。
クズみたいな男です。
去年 結婚したいなんて
言い出したもので
手切れ金まで払って
別れさせました。
なのに そのクズからもらった
安物の指輪を大事にしているので
気になってました。
その男の名前はわかりますか?
野々村… 野々村翔一とかいう
中学の同級生です。
う~ん…。
(あくび)
マジ よく寝た。
ねえ のど渇いた。
(野々村翔一)はいよ。
(かのん)ありがと。
(村田)野々村翔一について
調べよう。
今度は偽装誘拐かよ…。
俺 もう 心が持たねえ!
しっかりしなさいよ!
クズの同級生に取られていいの?
俺 調査部行ってきます。
っしゃー! かのんは渡さねえ!
でも よかった。
偽装誘拐なら バレても
免許剥奪にはならないですよね。
いや いずれにせよ 犯罪行為を
見逃したという事にはなるね。
(ドアの開く音)
失礼します。
えっ もう…?
(村田)何か?
名前は失念しましたが 先日
警察への通報義務を怠った方は?
ああ… 島崎ですね。
仕事で出てますが。
立原厚労大臣より
信じがたい事を伺いました。
その島崎さんに
ボディーガードを依頼し
こちらの身辺警護課が
お受けになったと。
えっ?
警視庁SPより申し上げます。
大臣クラスの要人を
民間が護る事は出来ません。
一体 なんの話でしょう?
立原大臣からも島崎からも
聞いていませんが。
隠せる事ではありませんよ。
SPに嘘がつけるほど
私は大胆じゃありません。
(まゆ)嘘つきは
あの先生なんじゃないですか?
女の嘘は
見抜くのが難しいですからね。
♬~
(沢口)わかりました!
やばいです こいつ!
♬~
(携帯電話の振動音)
(高梨)野々村翔一という男ですが
去年の10月まで町田市内で
経営していた古着屋が潰れ
多額の借金があるようです。
(坂東)借金?
(高梨)しかも SNSで友人に
「もうジャンプはしません」…。
金の返済に困り
利子だけを返す事を
ジャンプといいます。
すなわち
全てを返済するめどがついたと
読めます。
やっぱり あいつか…。
クソッ!
金は渡さない!
こうなったら だまされたふりして
かのんだけ取り戻してやる!
俺は あいつが
ヤンキー丸出しだった時に拾って
磨きをかけて ここまできたんだ。
演技で涙が出なくて
大根だなんだって たたかれて…。
で 頭下げて 金ばらまいて…
必死で売り込んできた。
なのに 後ろ足で砂かけるような事
しやがって!
社長… 社長!
止めるな!
また 心臓にきますから!
落ち着いてください。
クソッ…。
♬~
やったね!
1億あれば 借金返しても
2人で新しい生活出来るよね。
ああ。 一生 大切にするからな。
うん。
大好きな翔ちゃんと一緒に
普通の生活するのが
私の夢なんだ。
かのん… かのん!
(携帯電話の振動音)
もしもし 坂東です。
(ボイスチェンジャーの声)「金を持って
橋の真ん中まで来てください」
かのんは いつ返してくれますか?
「代金を頂戴したら 返品します」
私は 体力の限界なので
ボディーガードに運ばせます。
「いいでしょう。
ただし 1人です」
(電話が切れる音)
(舌打ち)
どちらでも構いません。
これを持って
かのんを取り返してください。
偽の金で取り返す?
結構な難題ですね。
ボディーガードでしょう?
クライアントの指示に
従うんじゃないんですか?
もちろんです。 私が行きます。
♬~
(高梨)BGは自分です。
BGの任務は
社長と1億円を護る事でしょ。
注意してください。
モールで接触してきたチンピラは
グルだと思います。
珍しく気が合うね。
僕も そう思ってたよ。
誤差なし。
誤差なし。
失礼します。
♬~
(本庄)主任 日ノ出警備保障の車を
Nシステムで照会しました。
本日早朝に 高速で
八王子方面へ行ってますね。
八王子?
気になる事でも?
いや… 念のため 地元の警察に
車のナンバーを連絡して
注意を呼びかけてくれ。
はい。
(かのん)じゃあ 計画どおり
お金と交換に私はいったん帰る。
で 犯人の顔は
目隠しされてて見えなかった
って言うね。
あっ それで
ショックで仕事出来ない
って言って 事務所を辞める。
ねえ 聞いてる?
1億 ちゃんとしまっといてよ。
使ったら駄目だからね。
当たり前だろ。
お前と幸せになるための金なんだ。
フフ… ありがと。
(ドアの開く音)
いつまで
くさい芝居してるんだよ?
(かのん)誰…?
お前さ 辞めなくていいよ。
もっと稼いだほうがいいだろ?
(かのん)何 言ってるの?
ねえ 翔ちゃん。
えっ…。
もしかして… お金のために
私の事 利用したの?
嘘でしょ?
ねえ 愛してるって言ったじゃん!
ねえ!
あのな 人前で裸見せたような女
本気で愛せるわけねえだろ!
ひどい…。
おい! 待て コラ!
(かのん)離して!
(かのん)やめてよ!
(野々村)警察にチクったら…
ばらまくよ。
ああ…
芸能界 戻れなくなっちゃうね。
♬~
(夫)んー!
(妻)《夫は 握力が弱い》
ゾ… ゾンビ! ゾンビ出た!
《そして ビビリだ》
トイレ 付いてきてもらえますか?
《全く頼りない》
開かない? あれ? え… ゾンビ!?
《でも…》
おはよう ぼんちゃん。
《その分… 優しい》
わっ!
えっ! あっ 何!?
おはよう。
<そんなふたりを守る部屋>
<セキュリティ賃貸住宅 「D-room」>
<セミナー やってます>
お約束のもの持ってきました!
かのんさんを返してください!
すいません! 高所恐怖症なので
早くお願いします!
無事 確認しました。
そこに… 置いて 下がって。
いや お金は君と交換のはずです。
確認したら戻る…。
そっち行くから。
いや それじゃ…。
お願いだから…
お願いだから言うとおりにして!
全部わかってますよ。
今 戻れば
社長さんは許してくれます。
さあ こっちへ。
(すすり泣き)
もう
下がってって言ってるでしょ!
♬~
(高梨)「どうしました?」
偽装が本物になったみたいです。
(坂東)おい なんだって?
連れ戻せ! 早く!
了解です。
何をするつもりですか?
(泣き声)
何 やってんだよ あの男は!
もう 早くしてよ!
わかりました。
ここに置きます。
下がりますね。
♬~
うわっ!
あっ!
うっ…。
ああ…!
うっ!
おいおいおい…。
うっ…!
うっ… うう…!
だから
高所恐怖症だって言ったのに…!
うっ…!
ううっ…。
女優さんだったら
もう少し お芝居の勉強したほうが
いいんじゃないですか?
大丈夫ですから。
♬~
(野々村)やっべえ! 金が…!
どうする?
落ちたら 1億パーだ!
おい 行くぞ!
(野々村)おい!
♬~
(野々村)ふざけんなよ…。
痛い 痛い 痛い 痛い 痛い…!
てめえ 落ちたら殺すぞ!
落ちたら どちらにしても
死んじゃうでしょう!
痛い 痛い 痛い 痛い 痛い…!
ああ もう駄目。
ああ もう駄目 ああ もう駄目…。
駄目だ… ああーっ!
あっ! あーっ! ああー…!
俺の1億! 俺の1億…!
ああ…!
行きましょう。
(野々村)おい 待てよ!
写真 ばらまくぞ!
行きましょう。
♬~
助けて…。
♬~
追加任務 出来ました。
逃げてください。
おい!
♬~
(パトカーのサイレン)
社長! 心臓は大丈夫なんですか?
えっ? 心臓なんか悪くない!
そのほうが犯人の同情を引けると
思っただけだ!
どけ!
こんな金持ってるのを
調べられたら
全部バレるだろう! どけ!
おい 何する? 離せ!
あっ…。 離せ 離せ 離せ。
♬~
♬~
(警察官)いい加減
何があったのか言いなさいよ。
仲良く黙秘する気か? えっ?
(机をたたく音)
(警察官)我々をおちょくるな!
黙ってちゃわかんねえぞ。
(警察官)民間警備の分際で
もし 怪我人が出てたら どう…。
(あくび)
(警察官)あくびをするな!
(警察官)
もし 怪我人が出てたら
どう責任取るつもりだった!
(高梨)そうですね。
(警察官)
何が 「そうですね」なんだよ。
(警察官)偽装誘拐に利用された…。
すいません。
ボディーガードの方には
私が黙っているように頼みました。
この子のイメージを守るためです。
(警察官)しかしね
逮捕した野々村たちは
彼女もグルだったと言ってますよ。
この子は
純情で世間を知らないので
あんな男に
だまされてしまったんです。
なあ そうだろ?
すいません…。
ドッキリだと思ってて。
犯罪に利用されるなんて
知りませんでした。
(警察官)まあ そういう事なら
しょうがないですね。
(沢口)「かのんも社長も
釈放されたそうです」
そうですか。
(沢口)かなり厳しく
注意されたそうですが
金も取られず 誰も怪我もないので
警察も発表しないそうです。
あの… かのんを護ってくれて
ありがとうございました!
お前が礼を言うな。
すいません…。
(沢口)ありがとうございます。
本当にありがとうございます。
(沢口)尊敬します。 失礼します。
疲れたな…。 本当お疲れさん。
スタンドプレーが
お好きなんですね。
ん?
前から そうなんですか?
何か聞きたい事があるんだったら
聞けば?
♬~
言えば あなたは
身辺警護課を辞めるでしょう?
それを望んではいません。
そう。
自分は一流のボディーガードに
なりたいんで。
うまくやってのけた
つもりですか?
こんばんは。
うちの高梨です。
どうして そんなに
敵視するんですか?
答える義務などありません。
そんな…。
同じ 護る仕事じゃないですか。
面白い事を言いますね。
我々とあなた方の
どこが同じなのでしょうか?
警備業は警察の管轄内である事を
お忘れなく。
(坂上)
15時から経産省の木下さんと
会食がありますので
お忘れないように。
(携帯電話の振動音)
もしもし?
専任SPを交代させます。
交代は聞き入れられないんじゃ
なかったんですか?
「私が決めました」
先生が民間などに
警護を依頼しないためです。
今後 日ノ出警備保障とは
接触しないでください。
よっぽど 彼が気に入らないのね。
いいえ。 警護をなめている者は
排除しなければならないだけです。
日本は みんなが思ってるほど
平和ではありません。
(監督)「皆さん
お手柔らかにお願いします」
(司会)
「監督 ありがとうございます」
いい大人が
朝まで うたた寝すんなよ。
(司会)「かのんさんに
お話を聞いてみたいと思います」
「かのんさん どうぞ」
(かのん)「この度は 大役を頂き
感激しています」
いい女優になる事が
ファンの皆様
そして 私を見いだしてくれた
事務所の社長への
恩返しだと思っています。
しっかりと
お芝居の勉強を致します。
どうせ ボディーガードやるなら
こういうの護ればいいのに。
(いびき)
無理か…。
♬~
(携帯電話の振動音)
村田です。
(今関重信)ご苦労さん。
これから ちょっと
島崎と一緒に来てくれるかな?
あっ 申し訳ありません。
警視庁警護課と
摩擦が出来ている件は
私のほうで収めます。
「いや その件じゃないんだ」
非常に重要かつ極秘の
依頼が入った。
♬~
警護をお願いします。
(今関)3時間以内に
目的を果たして 戻る。
どうして SPに内緒にしなければ
いけないんでしょうか?
(毛利太平)申し訳ありません。
先生が…!
あなたは
先生の事を何も知りません。
そっちは知ってるんですか? 先生
私の任務は まだ終わってません。