「丸岡店」が店を開放、温かい料理を振る舞う
福井県坂井市丸岡町一本田の国道8号沿いにある中華料理チェーン「餃子の王将丸岡店」が8日、豪雪で立ち往生したドライバーらに店を開放し、ラーメンや焼き飯などの温かい料理を無料で振る舞った。同店は豪雪に見舞われた6日から営業はできていない。7日から8日にかけ、店員らは立ち往生の車列にも料理を運んだ。空腹と寒さに耐える人たちに笑みがこぼれた。
提案したのは副店長の中山幸紀さん(41)。かつて兵庫県川西市の「餃子の王将」でアルバイトをしていた時、阪神大震災(1995年)が起き、上司の発案で炊き出しをした。被災者から「ありがとう」と言葉をかけられ、「やって良かった」と感じたことを思い出した。「飲食店の原点は料理で喜んでもらうこと。困った時こそ助け合いです」と話す。
店内でラーメンを食べた愛知県豊田市のトラック運転手、大津亮さん(28)は「6日午前6時ごろから動けない。温かい食事は久しぶりで、身も心も温まった」とうれしそうな表情を浮かべた。【立野将弘】