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ニーチェの永劫回帰とニヒリズムの関係について詳しくご説明お願いします!

superolliein614さん

2011/12/611:29:09

ニーチェの永劫回帰とニヒリズムの関係について詳しくご説明お願いします!

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rank_0utさん

2011/12/622:19:45

初めにニヒリズムと永遠回帰の意味をそれぞれ確認した上で、双方の関係を説明してきます。

ニヒリズム(Nihilismus)とは、これまで信じられてきた価値や理想や真理が無価値で無意味で虚しくなってしまったことを主張する主義です。ニーチェ以前のヨーロッパでは、それまでキリスト教や神が信じられていました。しかし社会が近代化していくと、神に依拠しない人間中心主義が芽生え、近代科学の発展し、資本主義の稼働するようになり、宗教が世俗化されていくようになります。いわゆる「脱魔術化された世界」が到来するのです。

こうした近代世界を生きる人々は、徐々に神や宗教的な観念を信じられなくなります。神や宗教が虚無なものであるということが発覚してしまうと、人々は既存の価値観や理想を喪失してしまいます。こうして心にぽっかりと穴が空いてしまう状態を「ニヒリズム」と言うのです。

永遠回帰(ewig wiederkehren)とは、ニヒリズムが生じた後に認識されます。目指すべき理想を見失えば、今日の自分は昨日よりどれくらい「進歩」・「発達」したのか、明日の自分は今日よりどれくらい「進歩」・「発達」したのかがわからなくなります。確たる価値観を失ってしまっている以上、その成果を評価する尺度が無いのです。

良くなっているのか、悪くなっているのかがわからない。そうして比較の尺度を失うと、結局のところ、全てが同じものに見えてしまうようになります。昨日も今日も明日も同じことの続きです。言わば「今日」が無限に反復されていくかのようです。こうした状態を「永遠回帰」と言います。

永遠回帰の泥沼(?)にハマったのだから、そこから脱却するのが道理だと考えるかもしれません。しかしそこから脱却するにも何かしらの理想や価値観が必要になります。しかしそもそもニヒリズムに陥っているために、そうした尺度は得られません。ですから永遠回帰そのものを変えることはできないのです。

したがってニーチェは、永遠回帰をむしろ積極的に受け入れることを推奨しました。ここで鍵となるのは「力への意志」というもう一つの有名な概念です。ここでいう「力」とは、生きる力を意味します。「生きる」というのは、現状よりも成長することです。ただしそれは、何らかの理想や目標などといった「ゴール」を設定して、そこを目指して「進歩」「発達」「発展」していくという意味ではありません。ここでいう成長には、「終わり」が無いのです。つまりニーチェは、永遠に回帰する日々を永遠に成長しながら過ごすことを強調したのでした。

このように捉えると、理想や価値観や目標を喪失したニヒリズムの状態は無害化されます。力への意志を抱いた永遠回帰であれば、理想や価値観や目標に向けて「進歩」「発達」「発展」する必要が無いからです。永遠に成長し続けるという積極的な意味で永遠回帰を捉えることによって、ニーチェはニヒリズムを克服しようとしたのです。

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ベストアンサー以外の回答

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katsuawa1234さん

2011/12/617:01:30

おおまかにいうと、現在の自分は、過去の自分の行為よりなりますが、未来の自分にとっては、新しい自分となるには、過去からなる自分は重荷になります。

つまり、人間は絶えず過去の行為を改めながら、未来へと向かい、過去の自分の行為からなる自分を超越していく存在であるということになります。

自分をつくりながら、絶えず同時に解体していく存在なのです。

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