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【プロ野球】

清宮に「ルースのような愛される選手に」 日本ハム・栗山監督が期待

2018年2月8日 紙面から

プロ入り後初めて居残り練習=スコッツデールで(土屋善文撮影)

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 【スコッツデール(米アリゾナ州)土屋善文】日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)が6日、栗山英樹監督(56)から壮大な夢を託された。この日が生誕123年の誕生日である野球の神様、ベーブ・ルースのような誰からも愛される選手になってほしい-と、指揮官は黄金ルーキーに期待した。

 突き抜けるようなアリゾナの青空に見守られながら、プロ生活の一歩を踏み出した清宮に、栗山監督は大きな大きな夢を託した。

 「あれぐらい愛される選手になってほしい。そういう選手である、とこちらは信じている。みんな楽しみにしてもらっていい」

 ベーブ・ルースは大リーグで通算714本塁打を放ち、投手としても非凡な才能を発揮。見た目も含め、愛すべきキャラクターの「野球の神様」は、米国の国民的スターだった。一方、清宮は北砂リトル時代には世界大会で特大の一発を放ち、米国で「和製ベーブ・ルース」と報じられたことも。指揮官の思いを聞いた清宮は「(今日が)誕生日だとは知らなかった。頑張ります」とうなずいた。

 栗山監督にとっては大切な一日だ。日本一になった2年前のこの日、大谷(現エンゼルス)に内々で開幕投手を伝えている。今、清宮が米国にいることも、見えない何かでつながっていると感じている。「そういうのって縁だと思う。日本だったらベーブ・ルースの誕生日だねって言わない気がする。純粋な夢や楽しみを感じながらやってほしいというのがアメリカに来た意味。生きていたら123歳。『123』っていうのも良いよね」。この解釈については明らかにしなかったが、清宮の背番号「21」とルースの「3」がすべて詰まっているとみることもできる。

 清宮は右手親指を痛めている影響でこの日も打撃練習はしなかったが、初めて居残りで守備練習。「いつもはこういうときにバッティングしていると思うので、できない時間に違うところを伸ばすことができるのは良いこと。何事も基礎が大事なので良い練習ができている」と、割り切って目の前のことに集中している。打てない今をどう生きるか-。野球の神様はきっとどこかで見ているはずだ。

 <ベーブ・ルース(Babe Ruth)> 1895年2月6日生まれ。米メリーランド州ボルティモア出身。現役時代は188センチ、100キロ前後で左投げ、左打ち。投手・外野手として1914年にレッドソックスと契約。20年にヤンキース移籍。35年のブレーブスで現役引退。MVP1回、首位打者1回、本塁打王12回、打点王6回。通算714本塁打はメジャー歴代3位。投手としても通算94勝を挙げ、最優秀防御率1回。36年に米国野球殿堂入り。48年8月16日、53歳で死去。

 

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