NHKスペシャル 人体 神秘の巨大ネットワーク5▽“脳”ひらめきと記憶の正体[SS][字] 2018.02.04

42月 - による admin - 0 - 未分類

先生私最近物忘れがひどくてね。
同級生と話してるとやっぱり…そんな方にも是非ご覧頂きたい今日のテーマこちら「脳」です。
この番組始まって脳の位置は相対的にガタガタガタッと落ちてますよね。
こちら。
「ひらめき」。
はい今日はこの人。
この方の脳でその不思議をひもといていきたいと思います。
こう来るのか。
すごいですね。
今回私たち人類を代表して最先端の科学で丸裸にされる脳の持ち主それは…。
準備できました。
何かよく賢い人シワ多いとか漫画とかでね言ったりするじゃないですか。
又吉さんの脳を探るのは…見えてきたのは皆さんもよくご存じのシワが刻まれた脳。
ところがその奥から…。
見た事もないまるでタワシのような不思議なものが現れました。
ケーブルのように見えるのは脳の神経細胞の束。
この複雑なネットワークを分析して浮かび上がってきたのがひらめきの正体です。
なんと山中さんがノーベル賞につながるひらめきを得た秘策も今夜明らかに。
明日から使えるひらめきの極意を皆さんにもお教えします。
更に脳のネットワークの研究によってあの認知症を克服するための新しい戦略まで見え始めています。
脳はやっぱりすごかった!謎に満ちた私たちの脳のネットワーク。
その美しく神秘的な世界にご案内しましょう。
どうすればこの命を全うできるのか。
体の中には巨大な情報ネットワークが存在する。
臓器同士のダイナミックな情報交換。
命を支える臓器たちの会話に今こそ耳を傾けよう
それにしてもこの模型…。
これ気持ち悪いよね。
(菅野)リアルですね。
自分がこれだけ大きくされるとすごい何か恐ろしいものがありますね。
申し訳ないですね。
今回は最先端の技術で又吉さんの脳を丸ごとスキャン。
ちょっとドキドキしますけど…。
ではご覧頂きます。
お〜!白子うまそうだね。
何か恥ずかしいですよね脳まで見られるっていうのが。
今回の解析で又吉さんの脳に一般的な…今緑色で光っている部分こちらが…かなり大きめって事ですね。
そうなんです。
どんなところだと思いますか?この緑の部分は縁上回と呼ばれているパーツ部分なんですけれども…又吉さんのすごい才能の理由の一つかもしれません。
すごいじゃないこれ。
でも今回いい事やから教えて頂いてますけど…こちらです。
(又吉)全然何かイメージと違いますね。
どうしても食材に見えますよね。
これがいわゆる神経のネットワーク。
それを一つ取り出すとこのような形になっているんですね。
これが典型的な神経細胞の形ですけれども大体1,000億個くらいはあるんじゃないかといわれています。
これが次々につながってネットワークを作るのが先ほどのタワシの本体です。
このタワシのような脳を見ていくとひらめきの極意が見えてくるんです。
さあ不思議な脳の世界を又吉さんのネットワークで見ていきましょう。
芥川賞作家の又吉さん。
アイデアに詰まるとしばしば散歩に出かけます。
目に入るさまざまな風景がひらめきのヒントを与えてくれるのだそうです。
最先端の技術によって驚くべき脳の活動が世界で初めて捉えられました。
例えばタモリさんの顔を見た瞬間…。
稲妻のように電気信号が走りました。
スローモーションで見てみると…。
脳の驚異的な働きが見えてきます。
最初に反応するのは目から入ってきた情報を受け取る視覚野。
その信号が僅か0.2秒ほどのうちに脳全体へと広がっていきます。
視覚野では目から入った映像のおおまかな輪郭を捉えているとされます。
つまりこんな感じ。
まだタモリさんだとははっきり分かりません。
そのあと信号がやって来るのが…ここで初めて誰の顔か見分けていると考えられています。
脳がタモリさんだと認識したようです。
更に信号は前頭前野へ。
ここでは顔を見た時に湧き上がる感情をコントロールしているといわれています。
そんな事ないです。
これだけの処理を僅か0.2秒の間に行っているというのです。
まるで稲妻のような超高速の電気信号。
一体どうやって伝わっているのでしょうか。
ミクロの世界に飛び込んでみるとすごいからくりが見えてきました。
ここは又吉さんの脳のネットワークの中。
網の目のように見えるのは神経細胞です。
細長い細胞から細胞へ電気信号がリレーされていきます。
しかしよく見ると細胞と細胞の間にほんの少し隙間があります。
どうやって信号が途切れずに伝わっていくのでしょうか。
電気信号が1つの神経細胞の端にたどりつくと…。
おや?何やら小さな粒が大量に放出されました。
実はこれメッセージを伝える物質です。
そのメッセージは…。
メッセージ物質が次の細胞に受け取られると…あっ!再び電気信号が生まれました。
細胞と細胞との間は電気信号に代わってメッセージ物質が情報を伝えていたのです。
受け渡しにかかる時間は僅か…電気信号からメッセージ物質へ。
そしてまた電気信号へ。
こうして次々とリレーしながら情報が伝えられていくのです。
でもなぜわざわざメッセージ物質を使って伝える必要があるのでしょう。
実は脳ではこうしたメッセージ物質を数十種類も用いる事で電気信号の伝わり方にさまざまなバリエーションを生み出しているのです。
例えばすてきな女性が又吉さんの目の前に現れた時…脳の中ではこんなメッセージ物質がド〜ンとばらまかれます。
すると神経細胞が活性化。
広い範囲に強い信号が伝わりその人の表情がより強く印象に刻まれる事になるのです。
これは電気信号を激しくリレーする神経細胞の姿を捉えた貴重な映像です。
光ってる…。
キラキラと光るのは一つ一つの神経細胞。
この中をメッセージ物質が駆け巡っています。
この複雑な仕組みがひらめきを生み出すカギになっているというのです。
又吉さんがひらめく時の脳の仕組みこのあと明らかになりますよ!
(菅野)すごい!きれいでしたね。
頭の中で。
隙間が。
ちょっとだけですけど隙間があります。
でここに伝達物質が出される?はい。
これまでこのシリーズではさまざまな…私たちの命や健康を支えている事をお伝えしてきました。
脳もほかの臓器からメッセージ物質を受け取っています。
例えば脂肪細胞が出す…このメッセージを脂肪細胞から受け取る事で脳は食欲をコントロールしています。
でもさすがは脳。
ほかの臓器からメッセージを受け取るだけでなく内部に独自のネットワークを築き上げています。
それこそがあのタワシのような姿のネットワーク。
数十ものメッセージ物質が飛び交い神経細胞たちが特別な会話を繰り広げているのです。
このタワシのような脳のネットワークですけれども本当に高性能で…すごい組み合わせですよね。
いろんな組み合わせを増やすためじゃないかなと。
本当に複雑なある意味究極のネットワーク臓器それが脳です。
一直線でつながってた方がす〜っとスムーズなのかなって…。
思うよね。
まあ効率だけ考えるともっと単純な方がいいかもしれませんがやっぱり…非常に…ほかの臓器にはできないようないろんな…ある意味トライ&エラーといいますかそういう事もできますし…。
カチッとしてたらそれしかできないって事?今までは駄目だと思ってた事が実際やってみたらすごい事につながるとかいろんな科学技術もどんどん進化進歩してるのはこの脳のメッセージ物質を使う柔軟性のおかげじゃないかなと。
これが脳の特技である…。
それまだあるの?ひらめきですね。
ひらめき。
さあお待たせしました。
いよいよここからはひらめきを生み出すとっておきの秘策を探っていく事にします。
お笑いから文学作品まで斬新なひらめきで多くの人々を楽しませる又吉さん。
芥川賞を受賞した小説「火花」にも型にはまらない言い回しや独特のストーリーが満載です。
又吉さんの脳はどうやって優れたひらめきを生み出しているのでしょうか。
まだ多くの謎に包まれたひらめきの秘密を探るため今回又吉さんにちょっと変わった実験に協力してもらいました。
小説のストーリーを考えてもらいいいアイデアがひらめいた瞬間にボタンを押してもらうというものです。
10分間の実験中ひらめいたと思った瞬間は3回。
このうち2回について興味深い脳の活動の様子が捉えられました。
又吉さんがひらめいたという時に電気信号が流れていた場所を示した映像がこちら。
ひらめく脳の姿を世界で初めて可視化したものです。
脳の中心部分から前後左右まで広い範囲が一斉に活動する不思議な状態が捉えられています。
この脳の状態を計算をするなど何かに集中している時と比べてみます。
集中している時は電気信号の流れがこま切れになっているのに対しひらめいた時は電気信号の太い幹が生まれ全体をつなげています。
ひらめく時脳は集中するだけでは生み出せない特別な状態になっていたのです。
ではどうすれば私たちはひらめく脳の状態を作り出す事ができるのでしょう。
実は誰でも自分の脳をひらめく状態に近づけられるとっておきの方法がある事が分かってきています。
その方法とは…。
えっ?何も考えない?その時又吉さんの脳に現れた電気信号の流れがこちら。
何も考えていないはずなのに電気信号の太い幹が脳全体をつなげています。
ひらめいた時とそっくりです!長年ひらめきの正体を研究してきた…何も考えずぼーっとする事こそがひらめくためにとっても重要だという結論にたどりつきました。
ちょっと難しい言葉ですがつまりは特に何もしていない脳の状態という意味。
それが意外にもひらめきを生み出すというのです。
よく見てみると電気信号が伸びる先には脳の表面にある大脳皮質と呼ばれる場所が広がっています。
ここには私たちの記憶の断片が保管されています。
私たちの脳はぼーっとしている時にこそ記憶の断片を自由自在につなぎ合わせ新しい発想を生み出していると考えられています。
それこそが斬新なひらめきを生み出す秘けつかもしれないと今大注目されているのです。
(菅野)ぼーっとする!へえ〜!そういえば。
これはもう脳科学にとっての大きなパラダイムシフトと言ってもいいと思います。
これまではですねぼーっとしてる時とか散歩して何も考えてない時は頭は活動をやめているとさえ考えられていたんですが実は脳活動全体の7割くらいのエネルギーを一見何もしてないぼーっとしている時も使っているんじゃないかとそういうすごく大きな意味がある。
あの昔哲学の学派で逍遥学派という。
逍遥…?逍遥というのは散歩なんです。
それは先生と生徒が散歩をしながらいろんな哲学の事を話すという事で。
散歩は俺もよくするんですけども本当にいいですよ。
好きな先輩とか後輩とかに…どうしたらそれを解けるかなと思っていろんな論文を読んでいろんな実験方法を調べて…ところが家に帰って子どもをお風呂に入れて子ども先に出して…今日も一日大変だったなと思って…その時本当に…でそれが本当にうまくいってそこから十数年たって結局それがiPS細胞につながったので。
だからそのあの時の…ひらめきの極意。
それはどうやらぼーっとした状態で大脳皮質に散らばっている記憶を結びつける事のようです。
という事はひらめくためには記憶の断片をしっかり蓄えておく事が必要ですよね。
そこでお次は記憶力を高める極意をご紹介しましょう。
すさまじい記憶力を持つ人物がロンドンにあるコンサート会場の入り口にいました。
同じ能力を持つ仲間と共に警察が指名手配したテロリストの顔を記憶し群衆の中から見つけ出す仕事についています。
人の顔を一度見たら二度と忘れないという並外れた能力。
ケネスさんたちはスーパーレコグナイザーと呼ばれています。
スーパーレコグナイザーの能力が注目を集めたのは7年前にイギリスで起きた暴動事件です。
一部の若者が商店や車を襲い略奪を行いました。
この時ケネスさんたちは防犯カメラに残された映像などから200人を超える犯人を割り出し検挙につなげました。
人の顔を記憶する時脳の中では何が起きているのか。
ケネスさんの脳をMRIでのぞいてみる事にしました。
ケネスさんは目の前のモニターに映し出される画像を見て次々と記憶を作り出していきます。
活発に反応していたのはこの部分。
歯状回と呼ばれるちょっと変わった名前の場所でした。
歯状回は脳のネットワークの真ん中海馬の中にあります。
海馬の断面を見ると青く光っているのが歯状回の細胞。
紫色がそれ以外の海馬の細胞です。
歯状回という名前は並んだ細胞が歯のように見える事から名付けられました。
こんな細胞がどうやって記憶を作り出すのかちょっと想像もつきませんよね。
最先端の科学ではこう考えられています。
ケネスさんの目が一つの顔を捉えました。
その情報は電気信号となり歯状回へと伝わってきます。
糸のように細長い神経細胞。
今信号が歯状回にたどりつきました。
すると歯状回の細胞が電気を発生させ次の細胞へ。
更にそれが次の細胞へとリレーされます。
こうして電気信号が流れる一つのルートが出来上がりました。
実はこの電気信号のルートこそが記憶の正体。
一つのルートに一つの記憶が対応すると考えられているのです。
歯のように並んだ歯状回の細胞が次々と入ってくる情報を異なるルートに振り分ける事でさまざまな記憶が作り出されていきます。
こうして作られた記憶は数年のうちに脳の表面にある大脳皮質へと移され生涯にわたって蓄えられると考えられています。
スーパーレコグナイザーのケネスさん。
この日もロンドンの街角で警戒に当たっていました。
類いまれなケネスさんの記憶力。
それは歯状回の活動が極めて活発な事と関係があると考えられているのです。
一度見た人の顔を全部覚えるなんて私絶対無理です。
できないよね〜。
すごいね〜。
記憶物質ではなくて今ビデオにあった新しい回路神経同士の回路が出来るその回路一個が新しい記憶一個という。
そんなもんなんですか。
小さい。
ちっちゃいですね。
では海馬にある歯状回の活動を活発にさせ記憶力をグーンとアップさせるにはどうすればよいのでしょうか。
その驚きの方法が最新の科学で明らかになってきました。
長年記憶の謎を追い続けている…歯状回で新しい細胞が次々と生まれている事を突き止めました。
赤く見えるのは…生まれたばかりの細胞だけが緑色に光る特殊な薬品を注入すると…一斉に光りました。
この歯状回で生まれる新しい細胞こそが記憶力をアップさせる決め手になっていると考えられています。
ではどうすれば新しい細胞を歯状回で増やす事ができるのでしょうか。
実はカギを握っていたのは全身の臓器が脳に向けて送っている…例えば食事をした時膵臓から出るインスリン。
脳にはこんなメッセージを伝えていました。
インスリンが脳に届いている時と届いていない時とで歯状回の細胞の成長に大きな差が出ます。
膵臓からのメッセージが新しい細胞の成長を促し記憶力をアップさせる可能性があるのです。
更にシリーズでお伝えしてきた筋肉の出すこのメッセージ物質。
これも歯状回で新しく生まれる細胞を増やす働きがあると考えられています。
バランスのとれた食生活で膵臓を健康に保つ事。
そして体を動かして筋肉を鍛える事。
それが記憶力アップの秘けつだと考えられ始めています。
へえ〜。
食べた時に出るインスリンが記憶を後押ししている。
何でそんな仕組みがあるんですかね?やっぱり生きていくためにはどこに食べ物があるっていう情報はもう非常に大切な記憶だから食べ物をこう…非常につながりの深いインスリンが記憶を増やすというのはある意味理にかなっている。
それは想像ですけれどもそんな可能性もあります。
メッセージ物質毎回出てきますが医学生の時ってほとんど分かってなかった。
ですから…こうして築き上げられる脳の精緻なネットワークなんですけれどもこれが徐々に機能しなくなってしまうのが今多くの方が直面している認知症ですね。
今認知症っていうのは高齢化社会もあってどんどん患者さんも増えて日本でも非常に大きな問題になってきています。
僕の母も亡くなりましたが認知症で…細胞が死ぬとその細胞が覚えていた記憶がもうなくなってしまいますから。
それはタワシのような脳のネットワークがむしばまれ記憶などを失っていく病気です。
認知症の中で最も大きな割合を占めるのがアルツハイマー病。
アミロイドβというたんぱく質が神経細胞を壊す事で起きると考えられています。
これまでアミロイドβを分解する薬は作られてきましたがいつも難題が立ちはだかってきました。
薬を投与しても脳の神経細胞にまで届けられないのです。
その理由は脳の血管の特別な仕組みにありました。
脳の血管の壁にはほとんど隙間がないため薬を脳へと送り込む事ができないのです。
なぜ物質の侵入を簡単には許さない仕組みがあるのか。
それは私たちの脳の中でさまざまなメッセージ物質がやりとりされている事と関係があります。
もし血液の中を行き交うほかのメッセージ物質が際限なく流れ込めば脳は大混乱。
そのため…膵臓から出され記憶力アップにつながるインスリンのように特別な役割を持つ物質だけです。
脳が自らの機能を守るために発達させてきた関門のような仕組み。
それが認知症の薬を送り込む上で大きな壁となっているのです。
この中で一番認知症に近いのは私なんですよね。
脳の血管は非常に特殊でこの仕組みは脳を守るという点で役立っているんですがある意味…すごく今注目されています。
どうすれば脳の血管の関門を越えて認知症の薬を送り込む事ができるのか。
その研究に生涯をささげてきた…この薬を開発する上でパードリッジさんが注目したのがインスリンでした。
脳の血管の関門を通る事を許されていたあのメッセージ物質です。
インスリンは血管の壁をどうやって通り抜けるのか。
パードリッジさんはその決定的な瞬間を捉えました。
中央の黒い粒メッセージ物質が血管の壁を通過し脳へと向かう様子。
よく見るとカプセルのような薄い膜に包まれて脳の中へと運ばれているのが分かります。
その詳しい仕組みが最先端の脳科学によって明らかになりました。
ここは脳の毛細血管の中。
さまざまな物質が流れてきます。
インスリンが膵臓からやって来ました。
でも血管の壁にインスリンが通れるような隙間は見当たりません。
ところが血管の表面の小さな突起にインスリンがくっついた途端…。
まるで秘密の扉が開くように壁が陥没し始めました。
そしてカプセル状の膜に包まれインスリンが血管の壁を突破していくのです。
パードリッジさんが認知症の薬を開発するための重要な第一歩と位置づける臨床試験が始まっています。
アルツハイマー病と多くの共通点が指摘される…GAGと呼ばれる物質が子どもの脳にたまり神経細胞のネットワークがむしばまれ認知機能や運動機能に障害が出る難病です。
GAGを分解する薬を脳へと送り込むためパードリッジさんが用意したのがこの物質。
インスリンが壁を通り抜けるのに登場したあの突起にくっつく性質を持っています。
この物質にGAGを分解する薬を合体させ脳へと送り込もうという作戦です。
点滴によって薬を血液の中へ注入します。
脳の毛細血管に到達すると…。
薬が例の突起にくっつきました。
すると突起はインスリンが来たと勘違い。
あの秘密の扉が開きました。
こうして薬は脳へと送り込まれます。
そして病気の原因となるGAGを分解していくというのです。
この作戦は大きな成果を上げ始めています。
中でも劇的に症状が改善している…以前は何事にも関心を示さなかったルイスくんですが表情が豊かになり母親とも気持ちを通わせられるまでになりました。
子どもたちの認知テストの結果を薬の投与を始める前と比べたグラフです。
8人の患者のうち実に7人に改善が見られました。
脳の仕組みを利用したこの治療法を用いればアルツハイマー病も克服できる。
パードリッジさんは自信を深めています。
(菅野)カプセルを利用して血管の壁を通り越すっていう仕組みが体の中にあるっていうのがすごいですけどそれをまねて薬を届けようって考える人間もまたすごいですね。
僕らの世代とか平均寿命が100歳にいくとかいう中でやっぱり認知症とかの問題とねつきあっていく事になるでしょうから。
山中さんは今日はどうでしたでしょうか?今日分かったように…しかも自分のネットワークだけじゃなくて…あるメッセージ物質は受け止めてあるメッセージ物質は拒絶してやっているすごい…改めて感じました。
やっぱりすごいよね脳はね。
こんなシステムを作ってるっていうのがすごいですね。
この「人体」のシリーズで脳はそこまですごくないんじゃないかみたいに。
そうそう流れになってきた。
そういう地位だったよね。
やっぱり脳はすごいなと思いました。
やっぱり社長でした。
やっぱり社長でしたね。
超優秀な社長ですね。
1,000億もの神経細胞が複雑に絡み合い人生のあらゆる場面で私たちの営みを支え続ける脳のネットワーク。
そこに秘められた力を解明しようという挑戦が世界中で進められています。
ここで最近新たな発見がありました。
記憶を作るため新しい細胞が生まれ続けていたあの歯状回。
健康な人の脳ではなんと90歳近くまで細胞が盛んに生まれている事が分かったのです。
私たちの体の中に張り巡らされたメッセージ物質のネットワーク。
そしてその中の必要な物だけを巧みに利用しながら独自のネットワークを築き上げてきた私たちの脳。
未知なる全貌に迫る挑戦は今も続いています。
「シリーズ人体」次回は…小さな受精卵が赤ちゃんになるまでの十月十日。
成長をコントロールするカギはなんと母親と胎児が出すメッセージ物質である事が分かってきました。
更にヒトの母親の体内では赤ちゃんのために身を削る大事件が起きている事も明らかに。
誰も知らないあなたがあなたになるまでの物語です。
2018/02/04(日) 21:00〜21:50
NHK総合1・神戸
NHKスペシャル 人体 神秘の巨大ネットワーク5▽“脳”ひらめきと記憶の正体[SS][字]

お笑い芸人で芥川賞作家でもある又吉直樹さんの脳を、最先端の技術で徹底的にスキャン。内部を走る電気信号の様子を世界で初めて映像化。「ひらめき」の正体が明らかに!

詳細情報
番組内容
創造性やひらめき、意識や心も生み出す、究極のネットワーク臓器“脳”。芥川賞作家でもある又吉直樹さんの脳を、最先端の技術で徹底スキャン。「ひらめき」の正体が明らかに!また記憶力を高めるには、脳の“ある場所”で、新しい神経細胞が次々と生まれるメカニズムが鍵であることが分かってきた。そして、脳独自のネットワークの解明から、認知症治療の新たな戦略も見えてきている。美しくも神秘的な脳の世界に迫る。
出演者
【司会】タモリ,山中伸弥,久保田祐佳,【ゲスト】又吉直樹,菅野美穂

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 報道特番

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 3/2+LFEモード(3/2.1モード)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:19734(0x4D16)