ビットコインは、サトシ・ナカモト氏の論文にもあるように「P2Pの電子通貨」を作ろうというプロジェクトです。こちらは純粋な通貨ですね。
一方、イーサリアムを例にあげると、これはそもそも「ブロックチェーンアプリプラットフォーム」を作ろうとしているプロジェクトです。
公式サイトの説明を見ても、「通貨を作る」というモチベーションは希薄であることがわかります。あくまで彼らは「プラットフォーム」を作ろうとしているわけです。
Ethereum is a decentralized platform that runs smart contracts: applications that run exactly as programmed without any possibility of downtime, censorship, fraud or third-party interference.
ただ、イーサリアム(ETH)は通貨ではないかというとそうでもなくて、「通貨としても使うことができる」からややこしいんですね。公式サイトには「Smart money」という表現も見られます。
しかしながら、イーサリアムは通貨を作ろうとはしていませんし、それはあくまで副次的なものです。
通貨としても使われるでしょうけれど、長い目で見れば「アプリケーションプラットフォーム」として認知され、イーサリアム上でさまざまなアプリが動くようになっていきます。
ETHは通貨から燃料になる。
で、イーサリアムのインフラ化が十分に進むと、ETHは「通貨」というより、「利用料の支払いに使うトークン(gas:燃料)」としての意味合いが強くなっていきます。
今もすでにそういう仕組みになっていますが、イーサリアムのdApps(分散型アプリ)を使うときに、少額のETHを利用料として支払う必要があるんです。
たとえば「Bancor」を使ってトークンを交換する際には、0.0026ETH(200〜250円)程度の「gas(燃料)」が求められます。
イーサリアムのgasの支払いは、必ず「ETH」で行われます。BTCではイーサリアムの利用料(gas)を直接的に支払うことはできないんですね。軽自動車に軽油が入らないようなものです。
これって「通貨」という感じではないですよね。まさしく「gas(燃料)」という概念に近いものです。
ビットコインでETH(ガソリン)を買い、イーサリアムアプリを利用する……という具合です。
その意味で、イーサリアムが進展すればするほど、ETHは「通貨」よりも「燃料」に近いものになっていきます。
通貨としても使えますが、それよりも燃料として使われる方が一般的で、かつマーケット的にも大きくなるのでしょう。仕事の対価でETHをもらうのは、「ガソリンを現物支給でもらう」ようなイメージですw
NEMも同じです。
同じくアプリケーションプラットフォームである「NEM」についても、イーサリアムと同じ枠組みで語ることができます。
ウェブサイトでも「通貨」としての機能は強調されていませんね。スマートアセット(トークン)の発行なんかが強みとされています。
NEMが使われれば使われるほど、利用料としてのXEMが消費・循環され、マーケットも拡大していくわけですね。
イケハヤが好きな「ZRX」「BNT」「AST」「KMD」「BNB」などなどの銘柄も、すべて「通貨としては開発されていません」。イケハヤ銘柄リスト、純粋な通貨はBTC/BCHしか入ってませんね。
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通貨なんてのは、小さいユースケースにすぎない。
矛盾するようですが、「通貨」としてのユースケースは、たぶんあんまりマーケットが大きくないんですよ。
別に電子マネーでいいんじゃね?という話であって……。
0.01円単位のマイクロペイメントとか、海外送金とかでは活躍するでしょうけどね。
「通貨」というのはブロックチェーンができる、ひとつの実装例にすぎません。
「イーサリアムは通貨としても使えるけど、まぁ、それはマイナーだよね」という感じです。
ブロックチェーンは「通貨」や「金融商品」にとどまらない、もっと広い可能性があるのです。
2022年頃には、だいぶブロックチェーンが社会に浸透してきているでしょう。インターネットと同じように、誰もが当たり前に使うものになるのです。
イケハヤはそういう未来を確信しているので、ガチホ・買い増しをしているわけですね。
最近いい感じに下落傾向なので、所得税払ったらイーサリアムの積立額を増やしますw 月30万くらいぶっこみたい……。