岐阜県の面積の八割は森林だそうだ。北部の飛騨地方には三千メートル級の御嶽山や乗鞍岳がそびえ、南部の美濃地方には木曽川や長良川が流れている。東濃地方では湿地が大地を潤し、西濃地方では湖が生物を潤している。たしかに岐阜は、街から少し移動するだけで深い自然を堪能することができる。
今回はそんな岐阜の写真撮影スポットを紹介したい。
高山本線
岐阜と富山を結ぶ高山本線は、飛騨の山間を縫いながら木曽川と飛騨川に沿って走っている。写真は下呂市の焼石駅付近で撮影したもの。春夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪と、四季折々の景色が堪能できる場所だ。
天空の茶畑
揖斐郡揖斐川町にある茶畑。標高300メートルの高地にある茶畑で、岐阜のマチュピチュとも呼ばれている。近くの山から見下ろすと、確かに茶畑が遺跡に見える。
付知峡
中津川市の付知峡は遊歩道が整備されているため、渓谷の自然を気軽に楽しむことができる。その割りに滝は壮大で、未開の地にいるような錯覚を起こす。付知峡を満喫するには、一日あっても足りないぐらいだ。
愛岐トンネル群
岐阜県多治見市と愛知県春日井市を結ぶ旧国鉄の跡地。1966年に廃線になった当時のまま残されており、春と秋だけ開放される。まるで秘境のような撮影スポットだ。
徳山湖
揖斐郡揖斐川町にある徳山湖は、ダムの建設に伴ってできた人造湖。ダムは1947年に発案され、2008年に完成したが、その間に徳山村が水没した。徳山湖にある樹木の立ち枯れを見ると、村民の想いが頭をよぎる。
郡上八幡城
標高350メートルの八幡山に立つ郡上八幡城。よく冷えた朝、湿度が高いと城が霧に包まれることがある。写真は堀越峠から撮影したもの。風が吹き、濃い霧の中から現れた城は、まるで天空に浮かんでいるようだった。
岐阜は広い。まだまだ撮りたい場所がたくさんある。安峰山の雲海、夜叉ヶ池の俯瞰、円原川の光芒、中山道の石畳など。時間をかけて巡り、来年また特集記事を書きたい。
撮影スポット特集