昔からActive Directoryに携わってきた方であれば、孤立したDC(ドメインコントローラー)、壊れたDC、強制降格したDCをドメインから削除するために、ntdsutil.exeコマンドから metadata cleanup の手順を行っていたかと思います。Windows Server 2012(Windows Server 2008 R2も)では、GUIだけで、ドメインコントローラーに存在するゴミデータを削除することができ、ずいぶん楽になりました。
n Windows Server 2012のメタデータ削除手順
ここでは、DC1、DC2の2台構成のDC2を削除してみます。
1. DC1で [Active Directory ユーザーとコンピューター] を起動します。
2. 削除するドメインコントローラーをクリックし、[Delete] キーを押すと、削除のダイアログが表示されますので、[はい] をクリックします。
図 . ドメインコントローラーの情報の削除
3. [ドメイン コントローラーの削除] のダイアログが表示されるので、[このドメイン コントローラーは完全にオフラインなため、Active Directory ドメイン サービス インストール ウィザード (DCPROMO) を使用して降格できない] にチェックを入れて、[削除] をクリックします。
図. ドメインコントローラー削除の確認
4. ドメインコントローラーが、グローバルカタログの場合、以下のダイアログが表示されます。問題なければ、[はい] をクリックします。
図. グローバルカタログ削除の確認
5. ドメインコントローラーが、FSMOの場合、以下のダイアログが表示されます。問題なければ、[OK] をクリックして、FSMO を移動させます
図 . FSMO削除の確認
6. [Active Directory サイトとサービス] を起動します。
7. 削除するドメインコントローラーをクリックし、[Delete] キーを押すと、削除のダイアログが表示されますので、[はい] をクリックします
図 . ドメインコントローラーの情報の削除
8. 以上で、メタ情報は削除されました。
9. ntdsutil を使うと、DC2のメタ情報が削除されていることが確認できます。
図. ntdsutilを使ってメタ情報の確認
10. [DNS マネージャー] で確認すると、削除したドメインコントローラー(ここでは、DC2)のAレコードが削除されていることが確認できます
図 . DNS マネージャーを使ってAレコードの確認
参考情報
Clean Up Server Metadata
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc816907(WS.10).aspx