愛知半田の飛来地、カモ減少 公園整備、環境変化原因?
半田市西生見町の上池と道路を挟んで南側にある七本木池で、越冬しにやってくるカモが少なくなっている。二つの池はかつて知多半島最大級のカモの飛来地。地元の人からは「カモ池」とも呼ばれる二つの池に何があったのか。原因を探った。 池の周辺を歩いてみると、整備された散歩道を多くの人が歩く傍らで、カモが両池で計五十羽ほどいた。 日本野鳥の会県支部の神野悦夫さん(65)=知多市=は「五、六年前までは五、六千羽ほどおり、池の表面をカモが埋め尽くしていた。七本木池での公園整備や、池周辺に住宅が増えたことなど、環境の変化が原因ではないか」と語る。カモ池にはヨシなどが多くあったため、カモの休憩に適した場所だったという。 カモ池に飛来するのはホシハジロと呼ばれる種類が多く、例年九~十月ごろにシベリア方面からやってきて、三~四月ごろに戻っていく。水草や魚などを食べ、シベリアで繁殖期を迎える。 七本木池では、池のある乙川・亀崎地区に大規模な公園がなかったことから、市が環境影響調査をしたうえで二〇一三年に公園整備工事を始め、一五年に公園が完成した。
市都市計画課の柘植信彦課長(53)は「七本木池公園は自然をなるべく多く残した状態で整備した。カモが少なくなったという話は聞くが、工事前後でカモの数が極端に減ったというデータはない」と話す。 一方で、カモ減少に心を痛める神野さんは「池にヨシなどを植えて隠れ場所を増やすことでカモを呼び戻せないか」と提言している。 (辻晃平) 今、あなたにオススメ
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