「HOTEL SHE, MALTINE β」デザインについての覚書
こんにちわ。「HOTEL SHE, MALTINE β」オーガナイザーのトマドです。
このページではイベントに関する他愛もない話を書いていこうかなと思っております。今回はその第一弾として「HOTEL SHE, MALTINE β」のロゴ・フライヤーデザインについて、制作のコンセプトや裏話を書き留めていこうかなと。
初めにイベントを開催するに際して概要を考えていこうという時に、1人で企画するのが寂しいのと、大阪のことをあんまわかってないという理由で、パソコン音楽クラブの面々をなぜか緊急召集しました。どんなイベントにしたら楽しいかを相談というか一方的に話を聞いてもらいながら企画を膨らませていきました。
その場でデザインどうしようかという話になった際に、パ音グッズなども担当していた経緯もあり、ki_moiさん http://kimoiomik.net/ の名前が出てきて、ここぞとばかりに頼んでみようという流れになり、メールをするとありがたいことにデザイン作業を引き受けることを快諾して頂きました。
打ち合わせに向けてメールでやり取りをしていたところ「架空の昔のペンションのパンフレットというものをいま趣味で作っていて」という唐突な告白が……。一瞬頭が?マークなりましたが、事態を把握。
「HOTEL SHEがブランドとして完成してる場所なので、そこからどうマルチネよりにデザイン/企画を含めてずらすというのが重要なとこだと思っていて、その点で架空のペンションというのはかなり類似性あるテーマだと思いました!」というもっともらしい返信をしましたが、今思い返すと誰にも頼まれていない架空のペンションフライヤーを作るのはかなり狂った行為だなと、尊敬します。
以下がその架空のペンションのフライヤーイメージです。
これも奇遇な運命、折角なので「HOTEL SHE, MALTINE β」もこのフォーマットを踏襲しよう!ということで、今回のフライヤーもこのような形になりました。
打ち合わせの際に僕からいくつかのイメージを提示して、あとはお任せすることにしました。ちょいダサ、2000年感、バブル期のリゾートなどのキーワードに引っ張られていたような気がします。
中でも大阪府の血税が詰め込まれた再開発ビル「ORC200」が「HOTEL SHE, OSAKA」がある弁天町に関する施設としては気になっていて、そのロゴの雰囲気がいいなとイメージに出させてもらいました。これが後のデザインプロセスの中で決定的に作用していきます。ちなみにORCは「大阪リゾートシティ」の略。
ちなみに「ORC200」内部の写真などはこちらで… https://osakadeep.info/orc200/
ロゴは公式サイトでチェックを… http://orc200.com
そして、数日経てki_moiさんから出てきたのが以下の3案です…!ゴクリ…!
どれもアツい!デザイナー凄いワ!と感動したのを覚えています。どの案も素晴らしかったのですが、やはり一際目を引いたのがA案の「三井アーバンホテル大阪ベイタワー案」でした。
デザイン的にもシティに寄りすぎず、デジタルに寄りすぎず、洒落たフォントの遊び心がリゾートの薫りを巧みに匂わせているバランスの良さ。
さらに弁天町「ORC200」で高度経済成長期に実際に営業していたホテルというリアルな土地文脈で、全てが腑に落ちこれでいきましょうとなりました。
この「三井アーバンホテル大阪ベイタワー」は名称やデザインを変えて「ホテル大阪ベイタワー」として同じ会社で営業を続けていましたが、来年1月5日ついにその会社が撤退。4月から別の会社に経営が移り運営されるようです。
http://www.osaka-baytower.com/stay/information/detail37.html
ちなみに今まで運営していた(あのロゴを手掛けた)会社は「グランビスタ ホテル&リゾート(旧:三井観光開発株式会社)」で、こちらも深掘りしてみると面白そうな気配がありました。LOST DECADE、熱海、炭鉱…。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%B9%E3%82%BF_%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%26%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%88
そんな弁天町のホテルを巡るカルマを掘り起こし「HOTEL SHE, OSAKA」に無理矢理接続するのが部外者であるマルチネの役目なのではと勝手に思いこみ熱くなっています。
ちなみに「三井アーバンホテル大阪ベイタワー」そのロゴについてネットで検索しても出てこなかったのでどう見つけ出したんですかと聞いたら、偶然にもブックオフで90年代~00年代のホテルのロゴデザイン集みたいなのがあったようで、そこに載っていて運命感じたというお返事が…!何か導かれている気分すら感じますね。
さて、ロゴはこれで確定した!さらにこのイベントがどこに向かって行きたいかフライヤーのトーンで調整するために以下の四象限図が提示されました。
カジュアル←→ラグジュアリー、シティー←→リゾート。そんな四象限はじめて見たけど的確だワ。
1日しかない特別な日なのでカジュアルなイメージにはしたくないし、かといってラグジュアリーすぎるのも敷居が高くなりすぎて面白くないよなという判断がありました。そこでCかDかで迷ったのですが、Dだと普段の「HOTEL SHE, OSAKA」のイメージと差別化できないのと、リゾートの風も少し注入したいということで最終的にCに落ち着きました。
これでほぼ完成!わー!トップのイメージと相成りました。フライヤーは年内には刷り上がるので、来年には皆様のお手元に登場できる機会があるかと。「HOTEL SHE, OSAKA」には絶対に置いてもらいます。都内のクラブにも置きたいですね。
デザイン作業を通してイベントの文脈と立ち位置を再発見できて、個人的にとても興味深いプロセスだったのでここに書き留めておくことにしました。ここまで導いてくださったki_moiさん に感謝!WEBショップにあるグッツなどもカワイイのでチェックしてみて下さいねッ https://syncopations.stores.jp/
まだチケットは発売中なので興味ある皆さまは早目に購入して頂けると嬉しいです!ダブルルームに泊まれるプランもまだありますので、この機会に音楽とホテルの融合を寝るまで楽しみましょう。
引き続きこのページは更新していきますのでよろしくお願いします。