ジョージマンです。
空冷エンジンを搭載したバイクの
ファンは結構多いのですが、
「空冷4気筒の良さがわからない」
という人も多いのではないでしょうか?
今回はそのあたりを中心に
最新空冷エンジンバイクのヒット作
CB1100
が気になったので調べてみました。
|
◆ MMD MODEL:大淀改 「艦これ」ファンアートモデル(モデル製作:槭樹)
デカいバイクといえば
ナナハン?
私が以前Z1000だろうがZX-12Rだろうが
大排気量バイクに乗っていたころは
信号待ちをしていると、
「お兄ちゃんデカい単車乗ってるなぁ」
「ナナハンか!?」
とよくジェントルな方々から
話しかけられました。
どうやら
デカいバイク=ナナハン
という公式がある年代では
成り立っているようです。
この『ナナハン』
という魔法のようなキーワードは
どこに由来があるのでしょうか?
1969年、日本が世界に誇れる
世界初の並列4気筒エンジン
を搭載した高性能スポーツバイクが
発売されました。
それがCB1100の祖
ホンダ ドリームCB750FOUR
実はナナハンという言葉は
ドリームCB750FOUR開発中の
ホンダ社内での呼び名だったそうです。
By Chuck Schultz CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons
その後、メーカー自主規制のなか
スズキGT750、ヤマハTX750、
カワサキ750RS などなど
各社からナナハンが出揃った1975年に
日本の二輪免許制度が改定。
それまでは二輪免許さえ持っていれば
何ccのバイクにも乗れていました。
しかも申請すればOK!(試験なし)
というものだったようです。
しかし、バイクの性能向上に比例して
二輪事故が増えたため
「~400cc」と「401cc~」に分けられ、
限定解除(要試験)が導入されました。
免許制度が変わる前の
先輩ベテランライダー
難しい限定解除試験をパスした
上手なライダー
だけに許された憧れのバイクが
排気量上限いっぱいの
大排気量バイク・ナナハン
というワケです。
空冷の魅力は
フィンのついたエンジン
ドリームCB750FOURが発売された
60年代~70年代は
バイクのエンジン=空冷エンジン
というのは当たり前の時代。
軽量コンパクトな設計にするためにも
部品点数が多く
複雑な構造の水冷エンジンは
バイクに不向きだとされていました。
そして、バイクのエンジンは
車体からむき出しとなっており、
デザインの中の一つの要素として
大きな一部でした。
そんな憧れのナナハンのエンジンには
空冷エンジンの特徴である
フィンがついていました。
エンジンシリンダーまわりについている
ヒダの事ですね。
これはパソコンのCPUなんかにも
付けられている
ヒートシンクと同じ役割をしています。
空気に触れる表面積を増やして
放熱させる為の物です。
どうやら空冷エンジンバイクのファンは
フィンの付いたエンジンがかもし出す
『レトロフォルム』
これに強いこだわりを持っている人が
多いようです。
なんだかエンジンにフィンがついていないとバイクらしくない。
といった感覚でしょうか。
By Khaosaming (Own work) CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
そう考えると、
ゼファー750と同じ空冷エンジンでも
レトロデザインではないZR-7が
不人気な理由も見えてきた気がしますw
また、「空冷4気筒は音が良い」
という人も多い様ですが、
技術の進歩によって、この
「空冷らしい」と
言われていた音(ノイズ)
というのは薄れているようです。
ナナハンにこだわりすぎていた?ホンダの空冷4気筒
上限排気量750cc
という自主規制規制もなくなった
1992年にホンダはCB750という
空冷4気筒エンジンを搭載した
ネイキッドバイクを発売します。
By yoppy (originally posted to Flickr as IMG_3899)CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
しかし、
この時750ccという排気量は実に
中途半端。
しかもスタイリングは
当時比較的手に入りやすかった
名車CB750Fを継承したもの。
どうせ乗るなら
リッターバイク(1000cc)か
当時物のCB750Fというのが
当時の大型二輪免許(限定解除)
保有者の考えでしょう。
同年に発売した水冷エンジンの
CB1000SFが売上を伸ばす中、
CB750は影をひそめます。
(試験・教習バイクとしては普及しましたがw)
そして18年後の2010年、
ナナハンという言葉を生み出した
ドリームCB750FOUR
そのスタイリングは受け継いで、
エンジンンは
1100cc(1140cc)という大排気量で
現代によみがえった空冷4気筒が
CB1100です。
2014年と2017年に
マイナーチェンジをしつつ
XJR1300が生産終了を迎えた今、
2018年現在唯一の
空冷4気筒エンジンを搭載した
現行のバイクです。
遅咲きだけど結果オーライ?w
CB1100はグレードバリエーションが豊富
CB1100は発売開始時から
- アップハンドルのType I
- ナロー&ローハンドルを装着するType II
の2グレードを用意
2012年にはType IIを廃止しますが、
2014年のマイナーチェンジでは
5速だったミッションが6速化。
さらに、
- 左右2本出しマフラー
- ワイヤースポークホイール
- 20mm高いシート
などなど、
よりクラシックな雰囲気を楽しめる
CB1100EXが加わります。
▲写真のCB1100EXは2017年MC後モデル
By Nicholas Gemini (Own work)CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
そして2017年のマイナーチェンジでは
- ABSの標準装備
- スリッパークラッチ採用
スタンダードなCB1100に
クラシカルなCB1100EX、
ネオクラシックと呼ぶにふさわしい
CB1100RSが加わります。
CB1100RSは
スタンダードが前後18インチホイールに対して
前後17インチホイールを装着
タイヤサイズも
110/80R18(F)・140/70R18(R)から
120/70ZR17(F)・180/55ZR17(R)
と太くなっています。
- ウインカーはコンパクトなLEDタイプ
- ハンドルはロータイプのみ
- フロントサスペンションはφ41→43mmに拡大
- リヤサスペンションをリザーバータンク付にして
- 新設計の軽量アルミスイングアームを装着
- フロントブレーキはラジアルマウントキャリパー
などなど、
超豪華カスタムが
初めから施されています。
By Nicholas Gemini CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
CB1100 GooBikeでみる中古バイク価格は?
中古バイクの相場を見てみると
平均価格は約78万円
初期モデルの~2014年式であれば
車体価格が45万円~と
新しい大排気量バイクとしてはリーズナブルです。
ホンダ CB1100の価格相場 | 新車・中古バイク情報 GooBike(グーバイク)
CB1100のまとめ
ドリームCB750FOURの現代版
という事でエンジン性能も
エンジンを含めたデザインも
CB1100開発には
かなり手がかかっているようです。
CB1100RSはまだ中古が
多く出回っていませんが
スタンダードなCB1100をベースに
流行のネオクラやカフェレーサーへと
仕上げるのも面白そうです。
私は特に空冷エンジンへの
憧れとか、こだわりはないのですが、
このCB1100は
様々なカスタムの可能性を秘めていて
楽しそうです。
うーん、気になる!
【PR記事】
【関連記事】