結論から言うと、かなり好きな映画だった。
「クローバーフィールド パラドックス」は、「クローバーフィールド/HAKAISHA」「10 クローバーフィールド レーン」につづく、クローバーフィールドシリーズ三作目。Netflixのオリジナル映画だ。
三作品は同じ世界を描いているのだが、どれも作品テイストが異なる。
一作目「クローバーフィールド/HAKAISHA」は、POV
「ブレアウィッチプロジェクト」「ヴィジット」などと同じPOV作品。撮影者の存在が明示され、撮影者の視点で場面が展開する。低予算での映画製作で利用される手法を、J・J・エイブラムスが、バカほど金をかけてものすごい映像にしてしまった。
演出の観点からも画面がブレまくるため、酔う人はめちゃくちゃ酔う。ぼくは途中、トイレに駆け込んだ。酔いやすい人は酔い止めを飲んでから鑑賞した方がいいだろう。
二作目「10 クローバーフィールド レーン」は、密室劇
事故に遭い、地下室に監禁された主人公。逃げようとするも、犯人は意外なことを言う。「君を助けるために、シェルターに入れてあげているのだ」と。この人を信じていいのか、嘘をついているのか、状況から観客も混乱する。外部の情報が遮断された密室での犯人との心理戦がつづく。
閉じ込められる状況から、主人公のとる行動、犯人の発言など、すべてがリアル。脚本には「セッション」「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼルも参加している。
三作目「クローバーフィールド パラドックス」は、宇宙が舞台
製作総指揮のJ・J・エイブラムスは言っている。映画についての事前情報はできるだけ少ない方が楽しめる。劇場に足を運ぶのは、事前情報を確認するためではない。
おっしゃるとおりだと思う。
なので、三作目の内容については言及しない。ただ、二つだけ伝えたいことがある。
一つ目、楳図かずおの「漂流教室」みたいなシーンがある
「うぁー!漂流教室の給食のおじさんじゃん!」とぶったまげるシーンがあった。J・J・エイブラムスもファンだったのかと、楳図かずおの偉大さを知った。多分違うと思うが。
二つ目、映画をみてる最中だけど、家族を抱きしめようと思った
幸せとは何か、当たり前のことだけど主人公の発言で気付かされた。映画なんて観てないで家族を抱きしめなきゃと思った。めちゃくちゃグッとくるいいシーンがある。
まとめ
「クローバーフィールド/HAKAISHA」「10 クローバーフィールド レーン」が嫌いじゃない人、SFモノが好きな人、「漂流教室」の給食のおじさんを知ってる人は、きっと楽しめる作品だと思う。
「クローバーフィールド パラドックス」は、Netflix映画なので、加入者でなければ視聴できない。気になる人は、2週間の無料期間もあると思うので、試しに契約してみてはいかがだろうか。