【NQNニューヨーク=古江敦子】5日の米株式相場は急落した。ダウ工業株30種平均は続落し前週末比1175ドル21セント安の2万4345ドル75セント(速報値)と昨年12月8日以来ほぼ2カ月ぶりの安値で終えた。下げ幅は史上最大で、指数の構成銘柄がすべて下げた。米長期金利の上昇基調をきっかけにした投資家心理の悪化が続き、相対的に運用リスクの高い資産である米株式の持ち高を手じまう売りが出た。相場が調整局面に入ったとの見方から売りが売りを呼び、ダウ平均の下げ幅は1600ドルに迫る場面があった。
ダウ平均の上昇局面でけん引役だった航空機のボーイング、建機のキャタピラー、工業製品・事務用品スリーエム(3M)などが大幅に下げた。前週末に発表した四半期決算で1株利益が市場予想を下回ったのに加え原油先物相場が下落したこともあって、石油のエクソンモービルやシェブロンの下げがきつかった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し同273.420ポイント安の6967.526(同)と昨年12月29日以来ほぼ1カ月ぶりの安値で終えた。