グラフィックスカードの在庫状況は引き続き厳しくなっている。TSUKUMO eX.など以前から1グループ1枚の購入制限を設けていたショップもあるが、ここ1週間でパソコンSHOPアーク(1グループ1枚)やドスパラ秋葉原本店(1グループ2枚まで)、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店(1グループ3枚まで)と、枚数制限を掲げる例が増えた。
某ショップは「グループ内で人を変えて何度も買いに来て、『すみませんが……』とお断りするのは日常茶飯事になっていますね。人が違ってもクレジットカードが同じだから、レジで一発で分かるんですよ」とこぼす。
それでも状況は改善していない。パソコンSHOPアークは「旧正月など色々あって3月中旬まではこんな感じかもっと厳しくなるとも言われています」と話していた。
ここ最近はコインチェック騒動などの影響から仮想通貨の価格が全般的に下がっているが、マイニング需要は相変わらずだ。KabyLakeで最安ゆえにマイニングマシン用によく売れている「Celeron G3930」(税込み4500円前後)を大量に仕入れたTSUKUMO eX.は「相場が揺れても市場が崩壊するレベルにならない限りは、掘る側の人にはあまり関係ないですからね。むしろ『下がった今がチャンス』という声も聞かれるくらい」と話す。
ただ、店員氏が対応に苦慮しているのは別の購入層らしい。別のショップは「転売目的の人ですよ。メルカリをみると、ウチで1万8000円くらいのマイニングマザーに2万5000円くらいの値がついてて、普通に売れているんですよね。そういう目的の人は求める枚数がアンバランスなのですぐ分かります」と困惑していた。明らかに転売目的と分かる場合は、制限を設けていないパーツでも枚数を限定させてもらうこともあるという。
騒ぎが騒ぎを呼ぶ状況は、当面続きそうだ。
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