平昌冬季五輪開会式まであと4日となった。開会式には文在寅(ムン・ジェイン)大統領と外国の首脳級ををはじめとする国内外の有力人物、トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長など国際スポーツ界関係者が出席する。最も深い印象を残すべき開会式が寒さやセキュリティ問題で台無しになってはならない。開会式を見に来る一般の人々に対しても組織委員会は万全の対策をしなければならない。
これまでメディアなどを通じて取りざたされてきた「平昌の寒さ問題」は根拠のない話でなかったことがリハーサルを通じて確認された。普段なら何も言わず我慢することの多い観客たちから強い不満・抗議が飛び出し、一部が開会式の途中で帰るなどして空席が出たのも、結局は寒さのせいだった。子どもを連れてきた人々は、「すごく寒い」とむずかる子を落ち着かせるのに大変苦労した。横渓里(江原道平昌郡大関嶺面)の開会式・閉会式会場はもともとスケトウダラを干す施設があった場所で、それだけ風が強い。実際に平昌の強い風や厳しい寒さを体験した人々の間からは「下手をすれば干しダラになってしまうところだった」という冗談も飛び出した。
気象庁によると、開会式が行われる9日の同会場の気温は氷点下10度から氷点下5度に達するという。3日の開会式リハーサル(氷点下14度)よりは寒さが和らぎそうだが、9日当日は雪または雨が降る可能性もあると見られており、予想よりも気温が下がる恐れも残っている。
平昌五輪組織委員会は開会式当日の厳しい寒さに備えて風よけ用のポンチョ型レインコート、ひざ掛け、発熱クッション、手・足用のカイロ、防寒帽の「防寒用品6点セット」を無料で配布する予定だ。だが、これらの防寒用品も、そもそも温かい服を着てこなければ効果がない。
リハーサルを見たボランティアは「ある程度の寒さに耐えられる私たち(ボランティア)の服装に加え、防寒靴の中に靴下を重ねばきしても、凍傷になるのではと心配になるほどだ。組織委員会から支給された防寒セット頼みではなく、各自が防寒対策をしっかり立てなければならない」と語った。