平成30年1月24日
1 事案の概要
平成30年1月20日(土曜日)未明,北朝鮮船籍タンカー「Rye Song Gang 1号」とドミニカ国船籍タンカー「Yuk Tung号」が東シナ海の公海上で接舷(横付け)していることを海上自衛隊第1航空群所属「P-3C」(鹿屋)が確認しました。
両船舶は,夜間において接舷(横付け)した上で照明を点灯していたことから何らかの作業に従事していた可能性があり,政府として総合的に判断した結果,国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」を実施していたことが強く疑われます。
なお,北朝鮮船籍タンカー「Rye Song Gang 1号」は,平成29年11月に米国財務省から「瀬取り」に関与したとして公表され,平成29年12月に国連安保理制裁委員会から禁制品の輸送に関与したとして入港禁止の対象に指定された船舶ですが,政府として総合的に判断した結果,船名を「Song Hae号」に偽装していることを確認しており,制裁逃れを図っていることが強く疑われます。
- 接舷して照明を点灯している北朝鮮籍タンカー「Rye Song Gang 1号」とドミニカ国船籍タンカー「Yuk Tung号」。
(1月20日6時30分頃撮影)(出典・防衛省)
- 「Yuk Tung号」から離れた「Rye Song Gang 1号」。
(1月20日7時30分頃撮影)(出典・防衛省)
- 「Yuk Tung号」
(1月20日8時20分頃撮影)(出典・防衛省) - 「Rye Song Gang 1号」
(1月20日8時10分頃撮影)(出典・防衛省)
2 我が国としての対応
我が国としては,本事案について,国連安保理北朝鮮制裁委員会に通報するとともに,関係国と情報共有を行う他,ドミニカ国船籍タンカー「Yuk Tung号」に関係する国等に対して関心表明を行っています。