連続テレビ小説 わろてんか(102)「女興行師てん」[解][字][デ] 2018.02.02
(楓)ほな早速流行歌万歳の台本四郎さんに合わせて書き直します。
(トキ)うちはお二人に似合うとびっきりの衣装探してきます。
(てん)頼んだえ。
ほな明日またマンマンに集まって作戦会議しましょ。
へえ!
(風太)おうおうおうおう女子がピーチクパーチク言うとるわ。
楽しそやな!は〜聞こえてんで。
何て言った?
(万丈目)ボン!ああっ…!ボンやで!隼也!
(風太)誰?隼也?
(トキ)隼ちゃんや!お帰り〜!
(隼也)ただいまリリコちゃん。
ただいまトキおばちゃん風太おじちゃん。
お帰りやす!ただいまお母ちゃん。
お帰り!・「出かける時の忘れ物」・「ひょいとつかむハンカチのように」・「心の中にすべり込む」・「いちばんちいさな魔法」・「泣いたり笑ったり」・「今日も歩き出す」・「ありがとうと言いたいあなたのために」・「ごめんねと言えないあなたのために」・「パレードはまわり続けてる」ただいまお父ちゃん。
お父ちゃんの代わりにアメリカ見てきたで。
すごかったわ。
おばあちゃん元気にしてはる?相変わらずや。
ロックフェラーセンターにブロードウェイあっちゃこっちゃ連れてってもろたわ。
あんた向こう行ったきり2年間ちょっとしか手紙よこさんさかい心配したわ。
目ぇ回るほど忙しかっただけや。
とにかく何もかんもがでかいしショウは半端やない。
タップダンスも圧巻やしコメディーも大人気や。
はいお土産。
こっちの方が目ぇ回るわ。
お母ちゃん外国の芸能も勉強せなアカンで。
これからは僕が教えたるさかい。
何?あんた若い頃のお父ちゃんに似てるわ。
僕の方がええ男や。
アハハ!それにしても隼ちゃんかっこようならはって。
藤吉さん思い出すわ。
それが心配なんやけどな。
はあ〜心配せんでもええ。
専務の俺が立派な跡継ぎになれるよう厳しゅう仕込んだるさかい。
おおきに。
風太に仕込んでもろたら安心やわ。
おお!
(トキ)あきまへんこんな頭カッチカチの男。
はっカッチ〜ン!何やおい。
仕込めるんはおなすの古漬けくらいでっせ。
おいおいおいおい。
言うてくれるやないのおトキちゃん。
誰が古漬けや!よう見たらお前もぬか床みたいな顔してんな。
ハハハハハハ!いや〜っごめん!嘘です嘘です!いや嘘です!
(リリコ)おはようさん!万歳の打ち合わせに来たったで〜。
リリコさんに助けられましたなぁ。
ほらおトキ行くえ。
つねってるおい!へえ!何してんの?つねって…。
おおきに。
はよ行けもう!ピーチクパーチクうるっさいなもう!何やその顔!はよ行け!
(四郎)お…おはようございます。
あ〜びっくりした!何や。
おはようございます。
奥や!え?はよ行け!はいすんまへん。
あっ…すんまへんすんまへん。
すんまへんすんまへん。
ブヒブヒブヒブヒうるさいの!お前。
閉めんかいドア!
(四郎)すんまへん!何やあのちっこいの。
何やと聞こえてるぞおい!
(楓)リリコ・四郎…何か新しさがないな。
美女と大仏!だ…大仏!?堪忍な四郎さん。
けどそらないわ。
そうですか?
(隼也)ミス・リリコはどうや?ミス・リリコて?アメリカにはミスコンテストいうんがあってなアメリカ一の美女を選んで頭に王冠をかぶせるんや。
王冠?リリコちゃんは日本一のべっぴんさんや。
そやからその称号を名前に付けたらどやろ。
ミス・リリコアンドシローや。
ええな。
気に入った。
それでいこ!なあ!ひゃ〜さすが隼ちゃんやわ。
リリコちゃん売り出すんやったら僕も手伝うで。
頼もしい助っ人やわ。
ほな頼むで。
あの僕の名前の前にはその…何も入らへんのやろか。
(ため息)ほれ。
アン・ドシロー。
(トキ)大金持ちの令嬢。
女学生。
いっそ男装?迷うなぁ。
映画女優さんやさかい何着ても似合わはるわ。
この真っ赤なドレスは?ええかもな。
ちょっドシローこっち来て。
シローや。
(リリコ)はよ!カツラはどやろ。
こんなパーマは?
(トキ)頭下げて下さい。
どない?
(リリコ)並んでみるとチグハグでしっくりけぇへんなぁ。
リリコちゃんは着物がええよ。
着物?うん。
今日本は建物でも服装でも西洋のものまねだらけや。
そやからこそ着物を着たらええ。
名前はバタくそうても中身は大和撫子。
それがミス・リリコや。
(一同)おお〜。
できた。
どれどれどれどれ。
ああ部長。
これ?あ〜。
いや何か違うねんな。
どこがです?いやあの…万歳の鉄則から外れとるんよ。
ねえ。
あっでも…。
最初がちゃう。
ちょっ…ちょっといい?貸してな。
ごめんやで。
最初ちゃうねん。
こうまあこうやわ。
なあ。
でシローのこれもこうやわ。
ここな…長いんやな多分な。
遅なりまして…。
楓さんお疲れさんでした。
いえ。
(歌子)あんた何でここにおるんや。
それはまあ文芸部の部長としてやな…。
ドシローあんた読んで。
シロー。
ドシロー読んで。
シローや。
(せきばらい)ちゃうわ!声出して読んで言うてんねん!あっすんまへん。
(せきばらい)「『リリコです』『シローです』『あんた流行歌万歳って知ってますか?』『ああ冬にはやるやつでんな』『そら流行性感冒や』『ほな水膨れみたいなんがいっぱい…』」。
あ〜もうええ!かみまくりやないの。
滑舌も悪い。
発声練習からやり直しや。
それとこの台本オモんない。
型にはまりすぎて今までの万歳と代わり映えせえへん。
ホンマに…。
楓さんどないしはったん?もっと女子が思ってる事はっきり書いた方が面白いんとちゃいます?はい。
もういっぺんやってみます。
うん…しゃあないしゃあない。
最初はそんなもんや。
頑張ろうな。
・「砂漠に陽が落ちて夜となるころ」さすがやわぁ。
うっとりします。
・「恋人よなつかしい」四郎さんは大丈夫やろか。
・「歌を歌おうよ」・「あのさびしい」・
(四郎)瓜売りが瓜…瓜売り…瓜売りが瓜売りに…瓜売りが瓜売りに…。
何やそれ!そんなんで万歳できる思てんのか!
(舌打ち)頭からやり直しや。
へえ。
瓜売りが瓜売りに来…瓜…。
ちゃう!ここはこうや。
(アコーディオン)見てみ。
四分音符や。
は?オタマジャクシなんか読めてもしゃあないわ!せっかく書いてきたのに。
まさか君読まれへんのちゃうやろな。
あんたこそ何やの。
万歳で演奏の腕自慢してどないすんねん!お客さんが楽しならんと万歳やない!分かってるわいそれぐらい!分かってへん!そのかっこつけぇの音楽やめ!ずっこけてジャン!爆笑でジャジャジャン!や。
それでええんや!
(アコーディオンの音)鍵盤に触るな!四郎さん!ケガないか?大丈夫?気ぃしずめて!ぼ…僕は音楽家や!しゃべくりなんかでけへんしこんな女子ともつ…つきあってられへん!もうごめんや!ああ出てき!尻尾巻いて逃げたらええ。
こっちこそ面倒見きれんわ!四郎さん!あ〜やってしもうた。
何で人傷つける事ばっかりしてしまうんやろ。
堪忍な。
みんなの期待に沿えんで悪いけどミス・リリコアンドシローは解散やな。
あいつあれから稽古来てないそうやないか。
リリコも。
その話はまた後で。
専務として忠告させてもらう。
もう女社長の道楽はやめにしたらどうや。
目ぇ覚ましてくれ。
悪い事言わん。
このとおりや。
こんな事になるやなんて…。
(栞)四郎君ならリリコ君と共鳴し合えると思ったんだが。
え?初め彼の伴奏を活動写真で聴いた時驚いたんだ。
まるでスクリーンにいる役者と掛け合いをしているようだった。
本人は無口なのにアコーディオンを持つと音楽で会話をしているように饒舌になる。
そやからリリコさんの相方さんに?彼とリリコ君なら今までにない新しい万歳を生み出せると思ったんだが…。
女興行師になろうやなんてうちにはやっぱり無理やったんやろか。
(鈴の音)
(鈴の音)
(鈴の音)あっ…。
えっ!?ひゃ〜!
(藤吉)てん。
「あさイチ」ですまずは、ニュースをお伝えします2018/02/02(金) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 わろてんか(102)「女興行師てん」[解][字][デ]
てん(葵わかな)たちは、リリコ(広瀬アリス)と四郎(松尾諭)の漫才コンビを売り出そうと張り切る。そこへアメリカから帰国したてんの息子・隼也(成田凌)も加わった。
詳細情報
番組内容
てん(葵わかな)たち女性陣は、リリコ(広瀬アリス)と四郎(松尾諭)の漫才コンビを売り出そうと張り切っていた。そこへアメリカから帰国したてんの息子・隼也(成田凌)も加わり、コンビ名や衣装の決定などに思いもよらぬセンスの良さを発揮して、てんは息子の成長を感じて嬉しくなる。漫才や歌の稽古を始めたリリコと四郎だが、二人の息が合わず意見が対立し、ついには罵り合いとなって早くも解散の危機が訪れる。
出演者
【出演】葵わかな,濱田岳,広瀬アリス,徳永えり,岡本玲,成田凌,枝元萌,松尾諭,藤井隆,内場勝則,高橋一生,松坂桃李
原作・脚本
【作】吉田智子
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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日本語(解説)
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