ブンブン! ハローユーチューブ。とにかく、右も左もバーチャルYoutuber時代であり、様々なバーチャルYoutuberがいる。これからも、続々とバーチャルYoutuberになる人が出てくる。
で、流石に流行モノだけあって、バーチャルYoutuberになれば注目されるかというと、そうではない。既にバーチャルYoutuberが、バーチャルYoutuberというだけで注目される時期はとっくの昔に過ぎている。その中で、飽きらかに地に沈んでいるバーチャルYoutuberも沢山存在している。
その中の一人に、「芥川ドラゴソ」がいる。
その中、といったところで、俺が作ったバーチャルYoutuberなのだが、登録数で言うと150人程度という形で、結構低迷している。もちろん、多くのバーチャルYoutuberが、100人以下であるということを考えると、ある程度は善戦しているかもしれないが、キラリと光るバーチャルYoutuberは、大抵は200人を超えている状態であることを考えると、「芥川ドラゴソ」はあまり上手くいっていない実例にあたると思う。
あたりまえだが、この手の動画編集というのは、「薄ら寒いトーク」を聞くという地獄の過程を経るものであり、それに耐えて出てきたものだから、それなりの質は担保されているという自信過剰っぷりに支えられるものだ。とはいえ、客観的には低迷しているわけで、何故「芥川ドラゴソ」は底辺なのか、ということを語ることによって、今後のバーチャルYoutuberたちのダシにしてもらいたいと思う。
底辺の理由その1: 見栄えが良くない
まず最初に言えることは、芥川ドラゴソは見栄えが良くないということである。少なくとも、Blenderの初歩を学ぶために、球体をペタペタとくっつけて作ったそのモデルは、正直なことを言えば、あまりにも見栄えが良くない。
基本的に動画である以上、ある程度の視覚情報的に心地の良いモデルが提供される必要があるが、芥川ドラゴソに関しては、それをクリアしているとは言い難いし、その上、非常に貧弱な画質によって提供されている。とすると、動画として「そもそもどうなの?」という問題があるように感じる。
動画のツカミとして、モデルのクォリティーがある程度担保されていたほうがよい。それは間違いないのだが、それに当てはまらないバーチャルYoutuber達も存在している。また、低モデルというのは、一つの笑いとして昇華される可能性だって秘めている。が、単純にモデルのクォリティーが低いのは、単純に手を抜いているだけである。
見栄えが良くない。これが底辺である理由の一つである。
底辺の理由その2: 寒い
それなりに話の筋を考えて投稿しているのだが、ぶっちゃげていうと寒い。笑いには意図的なものと、そうでないものが存在しているわけだが、意図的なもので滑るとどうしようもない。他のバーチャルYoutuberはともかく、芥川ドラゴソはそんなに面白くない。
コメントとしては、「和む」という暖かいコメントもあるのだが、他の転載された動画を見ると、「ギャグセンスが無いのに、ギャグを押しているオッサン」というコメントもあり、なかなか辛辣な意見もある。実際、第4回のコメントを見ると「意味がわからない」というコメントが複数あり、話としてうわ滑りしていることがわかる。
どんなものであれ、無理に笑いを取ろうとするのは良くない。にも関わらず、笑いを取ろうとして滑ってしまう。これが底辺である理由の一つである。
底辺の理由その3: 中の人が滲み出てこない
バーチャルYoutuberというのが、ある程度キャラクターを何らかの技術によって同期させるという性質を取る以上、なんらかの形で演者が関わっている。いくつかの例外をのぞき、人気のあるバーチャルYoutuberというのは、何らかの意味で、「中の人」がある程度滲み出てきている。要するに、中の人の「その人らしさ」みたいな部分が出てきている。それが、親近感を生む要員になる。
芥川ドラゴソの場合、そのキャラクターの性質上、禁欲している側面もあって、中の人の「中の人らしさ」というのを過度に抑制している側面がある。そのため、中の人がふとしたときに見せる側面である「魅力」みたいなのが出てこずに、キャラクターとしての魅力にも繋らないという残念な結果になっているのだと思う。
バーチャルYoutuberは、バーチャルという架空の存在を通じて、よりキャラクターとしての「中の人の魅力」にアクセスしようとしている側面は必ずしも存在しているように感じる。それが存在していないとするならば、キャラクターに魅力を感じないのも仕方ないのだろうと思う。
キャラクターに魅力がない。これが底辺である理由の一つである。
底辺の理由その4: 特色がない
バーチャルYoutuberもキャラクターである以上、なんらかの特色であったり、特技が必要である。多くの人気が出ているバーチャルYoutuberの場合、技術であったり、あるいはイケてるボイスであったり、あるいはお絵かきであったり、といったような、自分が持てる知識だったり、技みたいなものを全面に出すようにしている。このような特色があってはじめて、「ああ、あの人の動画にいけば、こういうことをしてくれるんだろうな」みたいな想像が付くようになるのである。
しかし、芥川ドラゴソの場合、そういったものが存在しない。世界背景を作っているUnityだって、初歩的なところから勉強している最中であるし、Blenderもそれほどではない。では他のことで何か得意なことがあるかと言われると、そういうものもない。つまり、はっきりいって深く関心させるほどの何かがあるわけではない。
動画を見にくる人は、ある程度、面白さ、驚き、関心を求めるのであって、それが存在しないとするならば、動画を見る必要もないのである。
動画に対して特色がない。これが底辺である理由の一つである。
底辺の理由その5: バーチャル・コミュ障である
バーチャルYoutuberの傾向として、そのキャラクターを被って、Twitterで活動していたりすることが多く、他のバーチャルYoutuberとやりとりする傾向にある。このような絡みがあるからこそ、絡んでいるこのバーチャルYoutuberは一体なんなのか、と興味を持ったりする。
これに関しては、そもそも芥川ドラゴソの人が、あまり絡みに行くのも、凄く媚びているようで嫌だ、という自意識をこじらせた結果、からみに行くことが殆どないわけなんだけれども、この結果として、反応もできなければ、反応もされないという、悪い循環に陥いっている。
また、最近の流行りのネタに対してのっかっていくということもない。なんだか流行りのネタに走るのも恥かしい、という自意識があるためだ。つまり、そもそも根がネジ曲っているため、そういったこともできない。
バーチャルの世界でもコミュ障である。これが底辺である理由の一つである。
底辺の理由その6: そもそも労力をかけていない
労力をかければいいというものでもないが、有名になるバーチャルYoutuberというのは、元々の下地が違ったりする。
特に以前からその分野にかけて凄く頑張ってきた人間であったりする。そのため、自分みたいに、ポッと出て、UnityとAviUtlを少し勉強してみてできました、という動画が勝てるわけが無いのである。つまり、元々の蓄えてきた素地が違うのだ。それに、バーチャルYoutuber達も、苦難の時期があったことを考えるならば、ちょっと作っただけで、流行りに乗ろうとする甘い考えがそもそもおかしい、ということもできる。
そもそも労力をかけていない。これが底辺である理由の一つである。
まとめ
というわけで、芥川ドラゴソが底辺バーチャルYoutuberである理由を幾つか列挙してみた。元々、これは自分がUnityを勉強しようと思って、いい機会だから、何か続くモチベーションを作ろうとした結果である。なので、動画投稿はこれからも続けるとは思うけれども、芥川ドラゴソが日の目を出ることは多分ない。半年、もしかしたら一年くらい、ずっと動画投稿をし続ければ、可能性があるかもしれないが、多分そのと/きはそのときだと思う。
元々の性根が腐っている。これが底辺である理由の一つである。