こんにちは、睦です。
数日前に『専業主婦は2億円損をする』という本があると聞き、kindleで無料サンプルだけ読みました(笑) タイトルで判断して申し訳ないのですが、1冊読むほどの価値をそこには感じなかったんですね。
それから、読了されたはにさん(id:hanisandayo)の感想ブログも読んでみて。うん、やっぱり読まなくていいなと。
はにさんと1つだけ違うのは、私は専業主婦を望んでやっていたということ。専業主婦になりたくてなっていた人間です。
そこについて少し書いてみたくなりました。
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専業主婦歴12年目の雑感
専業主婦願望は4割の女性が持っている
はにさんによると、本書の中では専業主婦になりたい未婚女性は3割と書かれているそうです。
そこでソニー生命保険による「女性の活躍に関する意識調査2017」を見てみることにしました。既婚の有職女性・専業主婦、それぞれにアンケートを取っています。
有職女性572名
Q:本当は専業主婦になりたい?
A:非常にそう思う・ややそう思う⇒39.2%。
A:あまりそう思わない・まったくそう思わない⇒35.1%
専業主婦294名
Q:本当は外に働きに行きたい?
A:非常にそう思う・ややそう思う⇒39.2%
A:あまりそう思わない・まったくそう思わない⇒38.7%。
有職女性も専業主婦。
「そう思う」も「そう思わない」もそれぞれ4割程度です。
そして現在の生活に満足しているのは、有職女性が39.0%で専業主婦が54.1%。
もちろん高ければ高い方がいいのでしょうが、4割5割の人たちがおおむね満足していると統計では出ています。
結婚前に望んでいる割合よりも、実際に専業主婦になって現在の生活に満足している人がいるんですね。
主婦の年収をお金に換算してみる
以前、白金ちなさん(id:shirogane27)が書かれていたこちらの記事をご存知でしょうか?
人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』では、津崎平匡(星野源)が森山みくり(新垣結衣)に住み込みの家事代行を頼む際に提示した月収は19万4000円、1日7時間労働で年収304.1万円でした。
- 家事労働の時間分を外で働いたとして評価
- 似たような専門職の賃金で評価
- 家事代行の賃金で評価
3つの方法で家事労働を貨幣評価されていました。
なぜ、このような試みが世界中で行われているのか?という点についても、ちなさんは書かれています。ぜひ上記のリンクからご一読くださいね。
確かに経済的には損はしているだろうと思う
細かいことをあげればキリがないので省略。
そもそも、専業主婦といってもピンキリでしょう。
就業せず、家事に専念する女性。多くは、税制上課税所得に達せず、扶養家族とみなされる妻のことをいう。
同じ環境や時間を与えられたとして、その枠の中でどう過ごすかは人それぞれです。専業主婦って実にあいまい。「課税所得に達せず」を含めるのなら、全然専業主婦じゃないでしょ!という方が相当数いらっしゃいますね。
「これだけやっていればスーパー専業主婦!」というわけでもなく、誰かに与えられる称号でも役職でもありません。自分で「専業主婦なんだよね」と言うだけ。
「主婦の年収」は、専業主婦の一般的な仕事を貨幣評価したもの。評価であって「この金額が稼げる」わけではありません。どれだけ頑張って価値のある仕事をしても、そこに対価は発生しません。
経済的な面をみれば大損でしょう、私もそう思います。
ただし働き続けたとして生涯年収がいくらになるのかなんて、やってもいないことはわかりませんし「40年で2億円」も1つの例え話です。
とりあえず働いていない専業主婦は、比較の対象にもなりませんよね。
専業主婦は引け目や負い目を感じやすいのは事実
プロローグからネガティブワードが炸裂する本書。
- お金がない
- 自由がない
- 自己実現できない
- カッコ悪い
- 賢い男子に選ばれない
- “愛”がない
- 子育ては報われない
- 幸福になれない
- 最貧困のリスクが高い
- なにひとついいことがない
専業主婦を叩きたい、専業主婦を見下したいなどの思いがなければ、いい気分にはなりようのない言葉ばかりです。
この先も「2億円をドブに捨てている」「お金持ちチケットを捨てている」とさんざんで、日本の女性の幸福度はものすごく低いと書かれています。
洗脳かしら?と思うほど、執拗に続きます。
ここで興味をひくことができれば、OKなのでしょうね。例え専業主婦がイヤ~な気持ちになったとしても、きっかけとなるのなら結果オーライです。
まぁ、実際は読んでいないので知りません。
私が働きたい理由は経済的不安
上記の「女性の活躍に関する意識調査2017」では、専業主婦の54.4%が「専業主婦は苦労が多いと思う」、83.0%が「老後の生活が心配だ」と感じています。
今の生活には満足していることと、将来への不安は別物です。
私が働きたい理由も一般的なものになります。
- 夫の収入では生活にゆとりがなく苦しい
- 姉ちゃんズの進学を視野に入れた時に間違いなく資金がない
- 老後の生活資金など一切ない
そうなると、やはり離職してしまった専業主婦は不利ですよね。
「会社を辞めても仕事を辞めるな」というのは、そういうことなのでしょう。人生の選択肢を増やすことが、自由に生きられる可能性に繋がります。
選択肢を増やすために、「お金」は利用しやすいアイテムです。
私が専業主婦だった理由
三女を妊娠する前のことです。
「次女が1年生になって生活に慣れたらパートを始めよう」と思っていました。
私は体を動かすこと(not 筋トレ)も、働くことも好きです。
ですが現状「働きたい=収入を得たい」以外にはなく、以前からゆくゆくは働きたいと思ってはいましたが、その理由は「今より楽に暮らせるように」が1番でした。
ローンの繰上返済をしたい、他にも習い事をしたいと言っていたので叶えてあげたい、旅行などレジャーもいい経験になるだろうし、やりたいことをやらせてあげたい。
そんな私の思いを粉々にしたのは、夫の借金です。
私は専業主婦でいたかったんです。
姉ちゃんズは幼稚園も学校も大好きですが、特に次女は「帰ったらお母ちゃんが家にいる」から頑張れる子でした。帰る場所がある安心感、絶対に守ってもらえる場所がある心強さ。
明橋大二先生の『子育てハッピーアドバイス』にも書かれていますね。
子どもの心は、甘えと反抗を繰り返して大きくなる
甘え(依存)と反抗(自立)です。
そのために、私は専業主婦であることを望んで選びました。
食事の支度、掃除・洗濯、庭の手入れ、パンを焼いたり、お菓子を作ったり。家族のために、特に子供たちを思って過ごす時間が私には大切です。
専業主婦が天職だと感じて過ごしてきました。
母親じゃないとできないことなど、世の中にはそうそうありません。
それでも「私だからできること」をして、その姿を見せていきたいという思いはありました。PTA役員などもその1つ、何の手本にもならない格好の悪い人間でいたくなかったという私の価値観です。
働きたいけれど働くことが難しい専業主婦になった今
常々お話していますが、現在私が専業主婦でいるのは三女が心臓病児であることが大きな理由でした。
フォンタン手術(TCPC)を終えて5ヶ月、保育園への入園も問題なく許可されるまでに落ち着いています。
今は次女が心配な時期に入りました。
三女が生まれてから先日の退院まで2年1ヶ月、たくさんの不安を抱えて生活をしてきたこと、しっかりと「大丈夫」と思えるようになる前に頑張りを強いてきたこと、いくつも原因はあるでしょうか。
夫に対して次女が感じている過剰な恐怖も、心の平穏を欠いています。もともとが繊細でとても過敏な子でもあります。学校から帰って私がいないと思うと、不安で離れたくないと言うのです。
生活できなければ話になりませんが、次女の気持ちを無視したくはありません。
同じような状況でも、働かなければならない方は大勢いらっしゃいます。それぞれの両親から援助を受けられる私は恵まれていますし、考えも甘いでしょうね。
すでに私はしあわせになっている
長々と書きましたが、私は幸せを感じて過ごしています。
子供のことばかりを考えて過ごすには、姉ちゃんズも大きくなりましたし、三女も元気でいてくれます。
このブログが自己実現へと繋がっていくのか、今のところはまだまだ道半ばなので見当もつきません。でも今1番楽しく取り組んでいることです。
高校卒業までは長女が7年、次女が9年。まだまだこれからだと思っていた三女も、三年保育をめざすのならば自宅で過ごすのはあと1年。
子育て期間は、あっという間に通り過ぎていきますね。
ほんの少し自分の好き勝手に、 思うままに生きていきたい。
その中に「働く」というエッセンスを加えていけるなら最高なんです。この先の三女のことを踏まえても、ある程度自分でコントロールできる環境で働いていきたい。
だからここからは挑戦です。
最後にまとめ
悩んで、つまづいて、失敗して、悔して、泣いて、怒って。
人生はそんなことの繰り返しで、特に子育てなんて思い通りにならないことばかりを何年も続ける毎日です。時々どうしようもなく卑屈にもなります。
正しいかどうかなんてわかりませんし、間違っているかもしれません。それでも悩みぬいて出した結論は、その時の自分の精一杯であったと言い切れます。悔いはあっても×をつける必要はありません。
そのジャッジを他人にされる覚えもありません。
だから引っかかったんです。
十把一絡げに「損です」と言われたところで、「あなたの価値観なので私には関係ありません」としか思いませんが。
どうすれば
ここが「うるさいからちょっと黙ってくれない?」だったんです。
提案とはいえ、
人生のかじ取りは自分でするもの、勝手に他人の人生をジャッジする人間はいりません。
逆に他人に判断を委ねる人間は誰かのせいにしてばかり、そんな人間と関わりあう時間ももったいないです。私の人生、他人に土足で入られる覚えはありません。
もっと自信を持って、引け目も負い目も感じずに、胸を張って、堂々と本音で生きていく。「なにひとついいことがない」とクソみたいな扱いをされても、笑っていられるならいいんです。
浜田綾さんのエッセイでご紹介されていた、竹村俊助さんの「裸力(はだかりょく)」にも大きくうなづきました。
専業主婦も、有職女性も関係ありません。
男も女も老いも若きもみんなが、今日より明日1つでも多く笑えますように。今持っている条件の中で、最大限楽しく生きられますように。
専業主婦、バンザーイ!!!