ニキ・ラウダはF1が"グリッドガール"廃止の決定を考え直すことを望んでいる。この判断は"ばかげて"いて、"反女性的"なものだと彼は主張した。
F1のレース前にプロモーションモデルがグリッドに立つ伝統を廃止するという今週の発表は、国際メディアの見出しを広く飾り、議論を勃発させた。賛成の声が多く聞かれる一方で、批判もある――元最高責任者のバーニー・エクレストンは"お上品ぶった"対応だとしてF1の新オーナーを批判し、実際の元プロモーションモデルたちは廃止に反対する活動を開始した。
3度のワールドチャンピオンで、現在メルセデスの非常勤会長を務めるラウダも、こうした批判の輪に加わった。
「これは女性にとって不利益な決定だ」とラウダはオーストリア紙『Der Standard(デア・スタンダード)』に語った。「男性が女性たちの意向を無視して決めたことだよ。こんなものはF1にとって何ら役に立たないし、とりわけ女性のためには全くならない。彼らはどれほど愚かなのだ? ばかなのか?」
F1はいったん発表を撤回し、代わりに男性も女性も一緒に責任を担うシステムを取り入れるべきだとラウダは考えている。
「決定を覆す方法があることを願うよ。私はグリッドガールの隣にグリッドボーイが立つのもいいと思うけれどね。何の問題が?」
彼は"グリッドガール"も、これまでF1がファンに届け続けてきたショーの重要な一部だと考えている。
「グリッドガールは常にF1に所属していたし、彼女たちは引き続きF1にいるべきだ。女性たちは(上級職へと)どんどん昇進しており、とても活躍している――正しい方向に進んでいるんだ。だが、一方が他方を排除することがあってはならない。私は女性たちを阻害したいのではない――彼女たちを奨励したいのだ」
「この道をたどり続けたら、アメリカにチアリーダーはいなくなってしまうよ」
新オーナーのリバティ・メディアはこれまでの慣行が彼らの思い描くスポーツのブランドイメージにそぐわないと判断して廃止を決めた。F1は現在、大きなリブランドの過程にあり、2017年末には新しいロゴが発表され、導入されている。リバティはオーナーとなった2年目も、全テレビ放送局向けに刷新されたグラフィックパッケージを提供するなど、改革を続けるつもりだ。