1. はじめに
ヤマハ ルーターでは、外付け携帯端末によるモバイルインターネット接続に対応しています。今回、現状中古等で安価に入手可能な、NTTドコモのXi(クロッシィ)端末である、「L-02C」を用いて、IoT向けMVNO(仮想移動通信事業者)であるSORACOM Airを用いて、インターネットへ接続してみたいと思います。
実際トライしてみると、わずか10分程で接続する事ができました。どの程度簡単かをレポートしてみたいと思います。
2. Xi端末のセットアップ
事前に、ルーターに対応したXi端末及び対応したSIMを用意します。SIMは事前にアクティベートしてある必要があります。SORACOM Airの場合、オンラインサインアップにて即使用可能になります。
今回はL-02CにSORACOM Air 標準サイズSIMを挿入し、ヤマハ ルーターRTX1210へ挿入します。数十秒経って電子音が鳴れば成功です。
3. ヤマハ ルーターでのセットアップ
今回はRTX1210を初期化直後の状態からセットアップしてみましょう。
無事に認識されていると、ダッシュボード上のUSB端子にマウスカーソルを合わせると、上記のようにデバイスの情報が表示されます。
かんたん設定→プロバイダー接続から、セットアップを始めます。
インターフェースとして「モバイル」が選択可能ですので、選択して進みます。
プロバイダー情報の設定として、SORACOM AirのAPN情報を入力します。併せて、PP接続となる為、CIDには標準では「1」を入力します。
以降はデフォルトのままで問題ありません、そのまま設定を完了します。
最後に、設定の一覧が表示されるので、「接続する」をクリックし、接続を行います。電子音の後、以下のような表示に変われば成功です。
以上で、携帯電話網を用いてインターネットに接続する事ができました。
4. キャリアグレードNATについて
SORACOM Airを含む、いくつかのMVNOでは、クラスAのプライベートIPアドレスや、キャリアグレードNAT用のプライベートIPアドレス(100.64.0.0/10 RFC6889)が端末に割り当てられます。これにより、キャリア側にてSNATされ、グローバルIPアドレスの消費を抑えることができます。
しかし、今回のようなケースでは多段NATとなり、一部のサービスの利用に制限が掛かる等の問題も内在しています。
5. おわりに
想像していた以上に簡単にセットアップする事が出来、自分自身驚いております。かつて携帯電話網を用いてのエンタープライズルータでのインターネット接続はハードルが高かった記憶があるのですが、ヤマハ ルーターではハードルが低く、すぐにトライ出来る事がわかりました。