啄子さんが帰って来ました!
2018年1月27日
2018年01月27日 (土)
とてもファッショナブルで格好良いお義母さん(啄子・鈴木京香)になっていました。あの装いで歩いていたら当時の人はみんなきっと振り返ったはずです。 藤吉さん(松坂桃李)とてんちゃんとしては、成長した北村笑店や南地風鳥亭、そして孫の隼也(大八木凱斗)を見てもらえてうれしかったと思います。短い間でしたが、家族4人でご飯を食べたり、きれいな月を見ながら過ごした時間は、幸せそのものでした。
啄子さんは、アメリカで再婚して、クリーニング店を何軒も経営しているそうです。まさに、「女子(おなご)の夢に歳は関係ありません!」でした。
万歳を見ながら、
感動しました。
キースさん(大野拓朗)とアサリさん(前野朋哉)が、新しい万歳(漫才)を藤吉さんに披露するシーンは、本当にすてきでした。このシーンに向けて大野さんと前野さんが必死に練習されていたことは知っていたので、見ているこっちも緊張しました。それは、私だけではなかったようで、本番が終わるとその場にいた出演者全員から自然と拍手が巻き起こりました。その拍手を聞きながら、みなさんの強い絆を感じたし、本当にすてきな共演者の方々に恵まれたなと改めて実感しました。
また場所が、藤吉さんとてんちゃんが最初に手に入れた小さな寄席、天満風鳥亭だったのもよかったですね。松坂さんを中心に、これまで一緒に『わろてんか』という作品を作ってきたみんなが集まっている。その一人ひとりの顔を見ていると、何だか胸が熱くなりました。
誰ひとり欠けることなく、このメンバーで最後まで演じたいけど・・・それはかなわないことです。
ただ、ただ、
てんちゃんでいること。
私のしんみりした気持ちがまわりの方々に伝染したのかもしれませんが、この週のリハーサルは本当に暗かったです。松坂さんがいなくなるというのは、すべての出演者にとってもショッキングなことなのです。
藤吉さんは北村笑店の大黒柱で、松坂さんは『わろてんか』の現場の大黒柱で、とても大きな存在なのです。先々の展開として藤吉さんが亡くなるのはずっと前から知っていましたが、いざそのシーンの撮影になると不安やさびしさが一気に押し寄せてきました。
撮影の前には、そのシーンでどういうお芝居をしようかといろいろ考えるのが好きなのですが、藤吉さんが亡くなるシーンのことは考えられなかったのもあって無心で本番に挑みました。でも、クランクインからずっと一緒に過ごした時間、てんちゃんとして藤吉さんのことを思い、夫婦として積み重ねてきたものがちゃんと自分の中にあって、自然と感情移入できました。何の計算もなく、ただ、ただ、てんちゃんでいればよかったのです。
撮影前は不安やさびしさが心の大半を占めていましたが、本番が終わったときはとても気持ちが良かった!どうして心地よい気分になったのか?自分でも不思議で・・・うまく説明できないのですが、しっかり藤吉さんとお別れができたからかもしれません。
そしてその日、なぜか無性にお寿司が食べたくなって・・・食べに行っちゃいました(笑)。そのことを翌日(まだほかのシーンの撮影が残っていたので)、松坂さんに話したら「旦那が亡くなったのに、寿司(すし)を食べるんだ」とチクリと言われました(笑)。そんな2人の関係でここまでやって来れて本当によかった。松坂さんにも、藤吉さんにも心からありがとうって伝えたいです。