行政書士試験に独学1ヶ月で合格した勉強法・おすすめテキスト

行政書士試験に独学1ヶ月で合格する勉強法

本日の発表で平成29年度の行政書士試験に合格をいたしましたので、今回は、働きながら行政書士試験に1ヶ月で合格した方法や、おすすめのテキスト、それらのテキストの使い方についてまとめています。

行政書士に短期合格するためには、努力も大切ですが、それだけではダメで、正しい方向を向いて努力をする必要があります。時間が無限にあればいいのですが、限られた時間の中で、基本書を読み込むような試験に関係ない努力をしてしまうと、かえって試験合格から遠ざかってしまいます。

是非、参考にしていただいて、少しでも皆様の合格の手助けになればと考えています。

働きながら行政書士試験合格に利用した勉強時間

私が行政書士試験合格までに勉強した期間は1ヶ月で、約4週間になります。

1週目・2週目は行き帰りの電車の中や帰宅後に平均2時間程、3週目・4週目は有給休暇も絡めて平均5時間ほど勉強しました。合計勉強時間としては、約100時間ということになります。大手予備校では、独学での行政書士試験合格には1000時間必要とも言われているので、その十分の一と比較的短い時間での合格ではないかと思います。

予備校の広告などでは、独学よりも予備校に通った方が効率的などと言われていますが、予備校の場合は講義時間だけでも200-300時間かかったりもしますし、独学の方が合格に向けて効率的に学習が出来ると思います。

以下では、1ヶ月で行政書士試験に合格した勉強法を紹介していきます。

行政書士試験のおすすめテキスト

好みで類似のテキストを利用してもいいですが、必要なのは下記の4種類だけです。他のものに手を出しても費用対効果としてはかなり低く、時間の無駄だと思います。

基本書等の通読は、試験合格のためにはほとんど役に立ちませんので、必要ないです。ただ、辞書的に利用するために購入してもいいかもしれません。

実は、私も予備校の参考書は買っていましたが、結局開いたのは2、3回程度でほとんど使いませんでした。Googleで検索すれば必要最低限の情報は手に入りますし、効率も良かったです。

 

過去問題集

過去問題集は肢別の一問一答形式テキストを利用しました。過去問の選択肢ごとに○×を選ぶもので、一問ずつテンポよく進めるのと、隙間時間で問題を進めやすいのでおすすめです。

もしも時間に余裕があって、勉強も家でまとまった時間が取れるような方であれば、肢別のものではなく本番と同じように選択肢を選ぶ形式の方が効果は高いです。ただ、隙間時間でできることと、1周にかかる時間を短縮するためにも、肢別問題集をおすすめします。

このテキストが行政書士試験合格のためには最も重要な役割を持っています。これだけでも合格圏内には入れると思います。使い方については下の勉強法の所で説明します。

予想問題集(千問ノック)

行政書士試験では、過去問以外からの出題もされるので、過去問に出でいない重要事項にも対応できるようにしておくために予想問題集もやっておくと役に立ちます。予想問題集は千問ノックがおすすめです。

過去問が重要ですし、民法は問題が短くて少し分かりにくかったりもするので、1つ上で紹介した過去問の肢別問題集を3周終わらせてからこちらにとりかかりましょう。

この千問ノックと、過去問が試験対策の大部分を占めます。

市販模試

過去問や予想問題が実際の問題形式ではなく、肢別の問題集になっているので市販模試で本番の形式に慣れておく必要があります。

点数はあまり気にする必要はありませんが、時間を測って本番の流れに慣れておくことは大事です。どこの市販模試でも、本番の流れは十分わかるので女店に在庫があるもので十分です。個人的には、Wセミナーの市販模試を利用して、十分満足できる内容でした。

点数で悲観したり、油断したりすることが無いようにだけ気を付けましょう。

記述式対策・多肢選択式対策

記述式や多肢選択式の対策は、択一式の対策の延長にあるものなので、上の過去問題集や予想問題集を繰り返し学習した後で十分です。

記述式の部分だけやるのでも十分だと思います。記述式は全然わからなくても、なにかしら答案を思い浮かべたり、書いてから答え合わせをするようにしましょう。

記述式は問題集などから、本番で同じ問題が出ることは無い可能性が高いので、部分点を取れるよう自分で記述する練習をしましょう。

1ヶ月で合格するための勉強法

実施した勉強法の根拠には、国内外の論文や実験がありますが、そこは別の記事でまとめています。

試験合格のための科学的で効率的な勉強法
試験合格のための科学的で効率的な勉強法

今回は実際の勉強法を紹介していきたいと思います。科学的に効率がよくても、実際の環境では難しいこともあるので、私なりに実際の勉強法に落とし込んでいます。

基本的な考え方としては、分散学習とアウトプットを重視した勉強法です。分散学習、同じ分野を繰り返しやって1つ1つできるようにするのではなく、全体を通して学習して、1つの学習を繰り返す期間を空ける学習法です。分散学習の方が、記憶に定着することが実験でも証明されています。

また、小テストを用いて学習をした方が記憶の定着がいいことも実験で分かっており、そのことから行政書士試験でも一問一答など問題形式の問題集が効果的です。畳の上で泳ぎの練習をしても効果は低く、水の中で泳いでみなければ泳げるようにならないのと同じです。

過去問題集の使い方

この問題集を何周できるかが合格率に直結します。

1周目は何がなんだか全然分からないと思いますが、それでもどんどん進めて下さい。色々調べたい気持ちに駆られると思いますが、ここで時間を取りすぎてしまうと効率が悪いので少し調べてわからないものは放置してしまって問題ありません。何度もやっているうちに他の問題との関連でわかってくるものもあります。1日2時間やるとして、調べる時間も含めて1問平均30秒でどんどん進めましょう。1日200問以上は進めます。

2周目は間違った所だけやりましょう。○×なので半分は正解しているはずですので、1周目の半分以下の時間でできるはずです。

3周目は1周目と同じように全問題を解きましょう。3周目くらいからある程度全体像が分かってくると思いますし、こなすスピードがどんどんスピードアップしていくはずです。ただ、まだ頭に入ってるとか、わかる、というレベルまでは達していないはずです。

4周目以降は全問題に○が3個以上つくことを目標に回して行きます。3周目が完了したら予想問題集と平行して進めていきます。4周を越えて、何周もしていると、どこかで全体像が分かるようになってきます。

時間があれば、全て5回○がつくことが理想です。5回○が付いた問題はもうやる必要はありません。

予想問題集の使い方

予想問題集も、肢別の過去問題集と同じように回していきます。民法で特に顕著ですが、問題や解説が短いので何周もするには効率がいいです。短い代わりに、専門用語が増えるので1周目や2周目はすこし難しく感じると思います。しかし、それを少し調べながら進めるによって知識がまとまってくる効果があります。

これも全問題に○が3つ以上つくまで繰り返し回していきましょう。これも、○がすべて5つ付くのが理想です。

過去問題集(肢別問題集)と予想問題集(千問ノック)を何周もして完璧にすれば、これだけで十分合格できます。

市販模試の使い方

過去問題集と予想問題集では実際に問題を解く練習が出来ませんので、市販模試で練習します。過去問題集も2周した時点で1度解いてみるといいと思います。点数は合格点に全然届かないと思いますが、苦手な所を意識したり、一般知識でどれくらいの得点が見込めるのかが分かりますので、今後の方針が立てやすくなります。

1回目の結果を見て、本番の試験でどこで何点取るかの目標を立てましょう。合格へのイメージがすこし湧いてくると思います。

点数自体はほとんど気にすることもありませんし、見直しもそこまで神経質になる必要はありません。あくまでも、問題を解くのと時間配分の練習が主なで、他は得点配分の目安を図る程度の目的です。私も市販模試は解いて軽く答え合わせをしたのみです。

市販模試より、過去問題集や予想問題集に時間をかけましょう。ただし、市販模試で時間配分に問題がある場合には、問題を解く練習が必要ですので、市販模試をいくつかやって時間内にできるようにしましょう。普段から、一問一答をスピード感をもってこなしていくことも大切になります。

記述式対策・多肢選択式対策本の使い方

これは、過去問題集・予想問題集・市販模試が終わって(過去問題集と予想問題集は全問○3つ以上)、まだ余裕がある場合にやります。まだ過去問題集と予想問題集に○が5つついていなければ、それと並行しながらやりましょう。

記述の問題を実際に書いて、答え合わせをする、ということを2周繰り返せば十分です。多肢選択式は苦手意識があればやっておく程度で十分です。私は多肢選択式はやらず、記述式のみをやりました。

こんな解答でいいのかという問題もたまにあるので、実際に書いてみることが大事です。ただ、記述式は採点の厳しさも年度ごとに変化するなど得点を計算できませんので、あまり対策に時間をかけすぎないようにしましょう。

1ヶ月で合格した実際のスケジュール

行政書士試験に働きながら1ヶ月で合格した実際のスケジュールを表にまとめました。

4週間で組んでいるので1ヶ月でしたらもう少し余裕があります。時間がもっと取れる方はこの内容をより完璧にすれば合格確率が更に高まります。

時間があるからといって他の教科書など、いろいろな教材に浮気を始めると泥沼にはまって、逆に合格から遠のいてしまいますので気をつけましょう。

勉強時間学習内容
1週目14時間過去問題集200問×7(14時間)

まず過去問題集を1周終わらせます

2週目14時間過去問題集の2周目(6時間)

予想問題集の1周目(8時間)

3週目35時間予想問題集の残り(2時間)

市販模試(4時間)

過去問題集の3周目(12時間)

予想問題集の2周目(4時間)

予想問題集3周目(9時間)

市販模試(4時間)

4週目35時間

ここは個人差があるとおもいます。

過去問題集と予想問題集を5周目まで終わらせます。

ここでタイムアップであればここまででも十分です。

少し余裕があったので記述式対策も解きました。

 

まとめ

 

  1. 分散学習とアウトプットが重要
  2. とにかく過去問題集と予想問題集を繰り返す
  3. 他の教材に手を広げない