越路吹雪物語 #17[解][字] 2018.01.30
結婚されたんで。
そうですよね。
あんまり邪魔しちゃいけない。
そうそうそう。
どうもありがとうございました。
(2人)ありがとうございました。
お二人でどうも。
(店員)いらっしゃいませ。
(河野美保子)2人で。
(店員)どうぞ。
あっ…紅茶2つください。
いつものミルクティーでいいですか?はい。
かしこまりました。
私やっぱりすげえドキドキしてる。
(八重子)大丈夫かな?大丈夫。
すぐ慣れるって…。
コーちゃん?んっ?なんか言った?
(八重子)あっもしかして誰か知り合いら?ううん違う…違う!なんでもない。
あっ!あのねここサンドイッチも美味しいんだよ。
あとホットケーキも!食べる?そんなん無理だよ。
さっきうどん食べたばっかりだし…。
あっそっか。
そ…そうだよね。
アハハハ…。
(旭爪明子)あっ!
(加治信子)おっ!先生お久しぶりです!
(明子)こんにちは。
(伊藤登)おお!お前たちか。
んっ?今日は大食い娘は一緒じゃないのか。
すいませんね私たちだけで。
(坂井タミ)はいカツ丼お待ち。
おっ!いらっしゃい。
ここでいいの?いいですか?おう。
失礼します。
さっきコーちゃん来てくれてたのよ。
(明子)美人さんと一緒だったでしょ?
(タミ)うん。
幼なじみなんだってね。
今日は何にするの?なんだ?オカジ。
そういえばツメ前にコーちゃん言ってたよね。
先生にカツ丼奢ってもらったって…。
(明子)言ってた言ってた。
本当に河野は教師を教師と思わないずぶとい奴だしお前らはその親友ときてるからな…。
おばちゃんこいつらにもカツ丼。
(タミ)はいよ。
(明子・信子)やったー!「ずぶとい奴」か…。
(八重子)本当ら美味しい。
そう?よかった。
ねえ八重ちゃん席替わろう。
こっち座ってこっち座って!ねっ。
そっちのほうがお店全体が見渡せて雰囲気も楽しめるでしょ?うん…ありがとう。
コーちゃん。
んっ?何?好きな人いんだ。
えっなんで?本当にいいんけ?私がこっち座っちゃって…。
あっ…。
素敵な人らね。
でもまだ名前も知らないんだよね。
聞いてきてあげようか?そういうのは自分でやらないと。
ふ〜んそういうもんなんだ。
うん。
きっとそういうものだよ。
でもなんか顔見るだけでドキドキしちゃって話しかけるなんてまだ無理…無理!フフフ…いいね。
んっ?そっか。
コーちゃんに好きな人らか。
うん。
『はつ恋』?
(信子)はい。
ツルゲーネフのか。
(明子)はい。
(信子の声)それ読んだら急に踊りたくなったって。
まあ小説読んでる時のわくわくする感じはわかるな。
(明子)そうそうわかるわ。
でもそれで踊ってしまうっていうのがコーちゃんらしいですよね。
(伊藤)確かにな。
そっかあいつが本をね…。
フッ…さなぎも少しは成長してるってわけだ。
まだいる?うんいるよ。
あっ!えっ?
(八重子)帰るみてえら。
私たちも出るけ?向こう向いてる?
(八重子)うん。
(店員)ありがとうございました。
(福本亮一)ごちそうさまでした。
(店員)どうも。
いつか話せるといいね。
うん。
でもちょっと驚いた。
何が?だって八重ちゃんが「名前聞いてきてあげようか?」なんて言うんだもん。
今だって「私たちも一緒に出る?」なんて…。
私なんかより度胸あるんだなって…。
そうかな?でももしそうらとしたらやっぱりここが私とは違う世界だからだと思う。
ここに住む人じゃねえから…。
ほら旅の恥はかき捨てって言うでしょ?それに…。
それに?夢の世界で私もちょっと浮かれちゃったんかな。
(松尾セツ)じゃあごゆっくり。
すいませんありがとうございます。
(セツ)気にしなくていいから。
おやすみなさい。
ごめんねセッちゃん。
ありがとうおやすみ。
本当に迷惑じゃなかったけ?大丈夫大丈夫。
こういうのはお互い様だから。
フフフッ…なんか嬉しいな。
そうだコーちゃん。
んっ?あっこれ!うん。
昔コーちゃんがくれたハンカチ。
ここにサインお願いします!はい!すごい!
(2人の笑い声)3人で川の字で寝るなんて久しぶり。
(岩谷秋子)雄さんが真ん中は初めてだけどね。
うん。
よく寝てる。
苦しくないよね?うん。
いつもと同じ寝顔。
明日の朝になったらきっと「おはよう」って言ってくれる。
うん。
3人で寝る前によくいろんな歌歌ったよね。
うん。
雄さんは外国の歌が好きだったわね。
でも私も時ちゃんも言葉がわからないからでたらめ歌って…。
お父さん一生懸命教えてくれようとするんだけど結局諦めて笑ってたよね。
(秋子)雄さん優しいからね。
そういえば私お父さんに怒られた事ないかも。
「時子はいい子だね」っていつも言ってたもの。
真ん中に寝てるのを嬉しそうに見ながら「時子はいい子だね」って…。
そうなんだ。
(秋子)うん。
優しい顔でね時ちゃんの小さな手を握って…。
(秋子)初めて病院に行った時も診察室から出てきた雄さん待ってた私に優しく笑ってね。
「秋さんごめんね」って。
「僕の心臓ポンコツになっちゃったみたいだ」って…。
(秋子)もう馬鹿みたいに優しく笑って…。
また一緒に歌おう。
ねっ?でねその小道具の傘が舞台の真ん中のほうまで飛んでっちゃって!ええ!それでコーちゃんどうしたん?しょうがないからくるくる回って踊りながら取りに行ったよ。
周りの先輩たちがうまくごまかしてくれたんだけど前のほうのお客さんたちが笑ってるの見えて恥ずかしかった!でもすごい!あんな大きな舞台で。
私だったら傘なんか放っておいて引っ込んじゃいそう。
もうね失敗ばっかり。
でも楽しいんだよね。
あっ!なんか私の事ばっかりしゃべってるね。
ううん。
コーちゃんの話聞いてるの楽しい。
頑張ってんだなってすごくわかるし…。
私も頑張らねばって思える。
お仕事大変?お店は辞めたがね。
えっ?炭の問屋さん辞めたの?…うん。
私ねお嫁にいくんだ。
えっ!?八重ちゃん結婚するの?誰と?知らねえ人。
えっ…?親戚の人の知り合いらしいんだけど満州でお役人やってる人で結婚したらうちの借金肩代わりしてくれるって。
炭問屋じゃ働いても働いても借金減らねえし弟たちも今のままじゃ学校行けなくなっから…。
八重ちゃん満州に行っちゃうの?…うん。
いつ?今度の金曜の船ら。
もうすぐじゃない!うん。
だからどうしてもコーちゃんに会いたくてコーちゃんの舞台見たくて…来ちゃった。
ああっ!
(秋子)雄さん…雄さん大丈夫?雄さん。
(荒い息遣い)
(寝息)雄さんの心臓ポンコツなんかじゃないわ。
ちゃんと動いてる。
お母さん…?お父さん…!雄さん…よく頑張ったわ。
(嗚咽)コーちゃんにちゃんと顔見てさよなら言いてかったから。
やだ!そんなのやだ!お嫁になんかいく事ないよ!どうしてどうして…どうしていっつも八重ちゃんばっかりそんな目に遭わなきゃいけないのよ!しょうがねえよ。
きっとそういうふうに生まれてきちゃったんだね。
そんな事ない…そんな事ないよ!そんなの駄目だよ!駄目だよ!
(泣き声)
(泣き声)駄目…!行かないで!
(泣き声)
(泣き声)駄目…。
(八重子)勇気出してあの学生さんにちゃんと言いなね好き!って。
私クビになるかもしれない…。
2018/01/30(火) 12:30〜12:50
ABCテレビ1
越路吹雪物語 #17[解][字]
名曲「愛の讃歌」を世に送り出した戦後の大スター・越路吹雪と作詞家で越路吹雪の生涯のマネージャー・岩谷時子。昭和の時代を背景に偉大な2人の友情と波乱の人生を描く。
詳細情報
◇番組内容
新潟時代の親友・片桐八重子(市川由衣)が突然、宝塚の美保子(瀧本美織)のもとを訪ねてきた。その夜、八重子から思いがけない報告を聞き…!?一方、時子(木南晴夏)は、危篤に陥った父・雄三(佐戸井けん太)のかたわらで、母・秋子(原日出子)と共に寄り添っていた…。初恋の相手“帝大さん”こと福本亮一(町井祥真)に会いたい一心で、美保子は今日も喫茶店へ。すると、お目当ての帝大さんが入って来た!
◇出演者
瀧本美織、木南晴夏
市川由衣、原日出子、佐戸井けん太
咲妃みゆ、早織、中川知香、町井祥真、中村俊介
◇ナレーション
真矢ミキ
◇脚本
龍居由佳里
◇演出
今井和久(MMJ)
◇主題歌
大地真央『ラストダンスは私に』(ユニバーサル ミュージック)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/koshiji/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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