anone#04[解][字][デ] 2018.01.31

12月 - による admin - 0 - 未分類

(沢ハリカ)
私が亜乃音さんと出会ったのは幼少期を過ごした柘という町でした
亜乃音さんは私が拾った大金が入ったバッグを取り返しに来たんです
(林田亜乃音)返して。
私はその時辛い記憶をよみがえらせていました
過去の自分は助けてあげられないんだから。
スマホの中の友達に会えた私は…
「私カノンさんにたくさんウソをついちゃってました」。
そしたら…
「どうして私の名前…」。
(彦星)「僕もあの更生施設にいた一人です」。
「一緒に脱走した時のことは覚えてますか?」。
「彦星君君に会いに行ってもいいですか?」。
(彦星)「会ったら死ぬのが怖くなってしまいます」。
彦星君を救うにはたくさんのお金が必要らしく私は亜乃音さんに会いに行きました
ニセ札ですか?ニセ札でしょうねぇ。
亜乃音さんが捨てたバッグの中から見つけたんだよ。
床下から出て来たの見つけちゃっただけなの。
いいかげんにしないと警察…!そのコは私の娘。
(店員)玲ちゃんだお知り合いですか?いや私は…このコが。
亜乃音さんにも辛い過去があったようです
私と玲は血がつながってないの。
でもさぁ誰から生まれたかなんてそんなに大事なことかな?あなた今日泊まってったら?愛された記憶なんかなくても…。
(青羽るい子)何だったらお付き合いしますけど。
私もね死に場所?探してたところなんです。
あの女が燃やしてたの何百万っていうお金ですよ。
一万円札をあんな落ち葉みたいに焼いて。
2人は亜乃音さんの家に空き巣に入り私を亜乃音さんの娘だと勘違いしました
娘さんが今監禁されてます。
1000万円でいいそうです。
私あの人の子供じゃありません。
(持本)マジで?これでそのコを助けてあげてください。
あのコに何かあったら…。
亜乃音さんは本当の娘でもない私のために1000万円の身代金を払ってくれました
でもそのお金はニセ札で
本物のお金は…
あぁ〜!くぅ〜!ヒヒヒヒ〜!ハハっ!
(ドアを叩く音)
(ドアを叩く音)はい。
(ドアを叩く音)
(鍵を開ける音)はい。
(本田)石本君いる?え?石本?石本って隣です。
金さ貸してんだよ。
っていうかあのもう引っ越しました。
引っ越しました。
石本!すいません。
(鍵を掛ける音)
(アオバの声)私の名前はアオバ名字はない。
この世に生まれて来なかったからだ。
幽霊っていうのとは少し違うけどまぁそう思ってもらうのが一番手っ取り早い。
彼女はるい子私の母だ。
早速だけどここで母の人生について振り返ってみようと思う。
幼い頃母のヒーローはロッテオリオンズのエース村田兆治投手だった。
中学に入って野球部に入部届を出すと先生が言った。
「じゃあマネジャーになりなさい」。
「頑張ればいつか野球選手と結婚できるよ」と。
この頃からすでに母の願いは大抵叶わなかった。
高校2年の時バンドを組んだ。
バンドマンに恋をするのではなくバンドマンになりたかっただけだがある日の練習中突然彼がベッドに母を押し倒した。
その行為の間母はずっとギターピックを握り締めていてその時出来たピックの痕は今も消えていない。
数か月後母は妊娠した。
その子供が私だ。
だが私はこの世に生まれ落ちる前にあの世へ旅立った。
どうも体が少し弱かったらしいから仕方がない。
看護師さんが来て「生まれて来るはずだった子は女の子だったのよ」と母に言った。
「あ〜あ〜言わなきゃいいのに」と私は思ったが時すでに遅し。
母の中で私が実体化した。
母は分身である私にアオバという名前を付けた。
母の母は死んだ子供に名前を付けちゃいけないと言ったが母は聞かなかった。
なるほど母がそう考えるのならと私も付き合うことにした。
私達は親子であり気の合う友人となった。
今では想像できないが社会人になった母は夢と希望で満ちあふれていた。
誰より働いた。
ひとの分も働いた。
どんなに働いても出世するのは男性社員だった。
追い抜かれて追い抜かれて追い抜かれて。
さすがにひと言言ってみるかと上司に相談するとようやく出世した。
書類を管理するだけの部署で部下は1人もいなかった。
いっそ火でも放ってしまおうかとも思ったが母は多くの人がそうするように会社を辞め結婚した。
そして母は人生2度目の妊娠をした。
今度はちゃんと生まれた。
男の子だった。
ついにお別れの時が来たようだ。
「よかったねよかったね」私はそう声を掛けて母の元から消えた。
(アオバの声)がしかし結果的に私は今も母と共にいる。
訳あって母は今1人暮らし。
母の願いはいつも大抵叶わない。
あ…。
(中世古)朝早くすいません。
あのこの間自転車の鍵落としてなかったですか?カモメだっけ?
(中世古)カラスです。
(階段を上がる音)すいませんありました。
・あぁよかったハハっ・
(中世古)最近印刷機って動かしました?ううん…え?この間泥棒入ったっておっしゃってたから壊されたりしてないかなと思って。
あぁうん大丈夫だと思う。
そうですか。
(階段を下りる音)おはよう。
起きた?おはよう。
(中世古結季)よいしょあっおかえり。
ああ。
ちょうど今起きたとこ。
よいしょ。
はい「おかえり」って。
昨夜ってもともとは夜勤じゃなかったでしょ?急に1人辞めちゃって。
ここんとこずっと遅いもんね。
シフト昼間にできないの?夜勤は300円違うから。
心配無理しないでね。
俺また頑張るから。
(中世古彩月)あっあぁあっ。
はい。
よいしょお茶でも飲もうか。
またここに帰るんだ。
もう3週間も経つんだよ。
もしかしたらあの犯人の人最初から死ぬつもりだったんじゃないかなって。
私助けてあげれたんじゃないかなって。
あっ猫が今流し目した。
フフっ。
フフっそうやってね世の中の悲しいことにいちいち感情移入してたら身が持たないよ。
忘れなさい。
亜乃音さん。
盗まれたお金は私が…。
もういいって言ったでしょ。
もともと使う気がなかったの。
じゃあ取り返したら私にくれる?ダメだ亜乃音さんからもらうわけにはいかない。
あなたお金好きね。
お金は自由が買えるからね。
偉そうに。
何?何でもない。
「彦星君」。
(彦星)「ハリカちゃん元気ですか?」。
「はい元気です」。
「彦星君は?体調どうですか?」。
(彦星)「また寿さんの話が聞きたいです」。
「あのね寿さんは町でばったり会うと横断歩道の向こうからでも普通に話しかけてきます。
髪切った?とか今日って何曜日だっけ?とか。
なのに青信号に変わって面と向かうとじゃあねバイバイって言ってさっさと帰って行っちゃうんです」。
「寿さんはみんなに犬派?猫派?って聞いて寿さんは?って聞かれると僕はカワウソ派って答えます」。
(彦星)「ハリカちゃんと話してると元気が出ます」。
私もだよ。
持本さん。
違います。
持本さんでしょ同じ服着てるし。
違う違うこれ世界にいっぱい売ってるやつ。
顔が持本さんだもん。
あっ…。
世界には似た人が3人いてダルビッシュと若い頃の川端康成とか岡田眞澄とスターリンとか。
持本さんだもん。
(持本)あっドッペルゲンガー見たんでしょ?ドッペルゲンガー…?えっ本気で言ってる?大人なのに。
ごめんなさい持本です。
持本さんケチャップ垂れてますよ。
(持本)あっ…あっ拭いちゃった。
ハンカチ忘れちゃった。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
(持本)工場のほうに警察とか?
(持本)被疑者死亡で書類送検されたからもうご迷惑掛けることはないと思います。
ありがとう。
(持本)何で?持本さん助けてくれたから。
(持本)いやいや…。
ううんホント。
(持本)いやいやいや…。
俺もあいつも同じ道歩いてて1人だけ穴に落ちたんだ。
どっちが落ちても不思議じゃなかった。
あいつがしたことは俺がするはずだったことかもしれないんだ。
スマホで「猫流し目」で画像検索してみてください。
「猫流し目」?うん。
(持本)ヘヘヘヘヘ。
それ。
(着信音)
(着信音)出ない?多分居留守だよ。
居留守なんか…。
もう絶対しそう!すっごい居留守しそう。
1000万持ち逃げするんだもん。
息吐くように居留守するよ。
ホントのとこはどうか分かんないけど。
その状況だったら犯人は青羽さんしかいないよ。
やっぱり警察に…。
林田さんは警察はやめようって。
1000万なのに!?うん…。
多分私に心配かけないようにって。
あぁ…。
家とかは分からないんですか?何にも分かんないよ。
そもそも子供がいたことだって!えっ?持本さん?あ…いや…大丈夫。
持本さん大丈夫ですか?大丈夫大丈夫。
えっちょっ…。
え?え?あっ。
青羽さんの息子の電話番号。
大丈夫。
林田さんのお金は絶対返してもらうから。
(音声案内)こんにちは。
わっ。
(音声案内)ご住居の方ですか?ご来客の方ですか?
(ハリカ:持本)ご来客。
(音声案内)聞き取れませんでしたもう一度お願いします。
ご来客。
(音声案内)もう一度お願いします。
ご来客!
(音声案内)ご訪問されるお部屋番号をお話しください。
3203。
(音声案内)聞き取れませんでしたもう一度お願いします。
3203!
(音声案内)初めからお願いします。
(相良百合恵)るい子さんの小学校の同窓会ですか?は!い!はい。
あっあはい…。
持本と申しましてるい子さんと同級生です。
(百合恵)義理の母です。
あの…。
(百合恵)るい子さん今どこにいるかご存じですか?えっ…。
出て行った理由は分からないんですか?ある時から急におかしなことを言うようになったんです。
おかしなこと?「見える」って。
(ドアが開く音)
(百合恵)あっ樹ねぇおかあさんの同級生。
この方達もねおかあさんのこと捜してるんですって。
(相良樹)ふ〜ん。
(百合恵)この間おかあさんに電話したじゃない。
(樹)したっけ?
(百合恵)おとうさんが電話しなさいって言って…あ何?お腹すいたの?何か作りましょうか?
(樹)何?
(百合恵)何がいいの?
(樹)ファミマのから揚げ。
(百合恵)あ〜それじゃ買って来るからちょっと待ってて。
風呂入りたいんだけど。
(百合恵)あっすぐ沸かすわよ。
早くして。
(持本)えっえっ?
(百合恵)ちょ…ほれちょっと。
もうこんなとこで脱いじゃダメじゃないの。
あぁ…。
(百合恵)あっ…もう。
アハっ。
(持本)アハハ…。
あの…青羽さんのお友達とかって?あおば?ええ。
青羽るい子さん旧姓ですよね?青羽って。
違いますその名前違います!え〜どうしよう?どんな幽霊が見えるのかな?えっ?さっきの話信じてるの?怖い怖い怖い…!
(持本)いやいやいや…。
何か間違いだよフフフ。
フフっ。
(持本:ハリカ)青羽さん!
(音声案内)聞き取れませんでした。
あっ違います。
(音声案内)もう一度お願いします。
(持本)お金返してください。
あの幽霊ってどんな…?世界には3人似てる人がいて…。
(音声案内)もう一度お願いします。
あの幽霊って?
(持本)お金返して!
(音声案内)もう一度お願いします。
(持本)ちょ…待ってて待って!違うんです。

(持本)あの…。
あの…。
お金はどこにあるんですか?幽霊見えるって本当ですか?幽霊って…。
ハリカちゃん?あの家で聞いたの?
(持本)まずお金のことから。
いや見えるけど。
えっ?どんな時に見えるんですか?どんな時って…今見えてる。
えっ?持本さんの目の前。
えっ!?いつでもキスできる距離にいる。
いや…冗談やめてください。
いやいないいないって。
えっずっと見えてるの?幽霊。
ずっとっていうか…鼻みたいな感じ?鼻?自分の鼻って見方によっちゃ見えるでしょ?あっ見えます。
あっ見えますけど。
鼻って普段気にしてないと全然見えないけどいったん見えちゃうとやたらと視界に入って来るでしょ?あっはいはいはい。
うん気になります。
そういう感じで幽霊が見えるの。
えっ?やっぱり髪の毛長くて白い服着て?それか落ち武者とか?いやそれはあなた世間の勝手なイメージ。
そうなんですか?だっておかしいでしょ?生きてる時はユニクロとかグッチ着てるのに何で死んだらわざわざ白い服に着替えるの?どこで着替えるの?えっ更衣室?更衣室はないですよね。
更衣室はないでしょ。
女は白い服男は落ち武者?何それだって昨日会社員だったのに何でわざわざ死んだら鎧に着替えるの?でオプションで矢刺すの?すいません。
それ幽霊に失礼でしょ?偏見でしょ?幽霊差別です。
プッ…。
何?いや…いやあの…別に信じてないわけじゃないんですけどそもそも何で青羽さんには幽霊が見えるんですか?
(持本)基本的に何ていうかその…。
私の心の病気?まぁ…。
義理の母もそう言ってた。
分かんないよ見えるとしか言いようないし。
体温だって感じるんだもん。
ずっと一緒だったの。
娘だし友達だし私自身だし。
この子がいなかったら今頃私…。
まぁそれを心の病気っていうんだろうけどね。
いるの。
(アオバの声)幽霊だって必要な時は寝たふりをする。
その時私は起きていたけど母の顔を見るわけにはいかなかった。
見たら泣いてしまう。
(相良周平)母さん
(百合恵)あ〜いっちゃん!ウフフ…今日からお世話になります
(アオバの声)私が母の元を離れたのは絶妙のタイミングだった。
キレイね〜うんお花好き?
(アオバの声)母はようやく本当のお母さんになれたんだ。
あ〜玉ねぎ!
(樹)たま…玉ねぎ
(百合恵)男の子がおままごとなんて恥ずかしい〜これで遊びなさいほらブ〜〜ンンっ!フフフ…!あのお義母さんんっ?男だからとか女だからって簡単に分けるんじゃなくって樹の個性を生かした…
(百合恵)何なの?何で私怒られてるの?
(樹)ゴーシュート!樹
(樹)今忙しい京香ちゃんの胸無理やり触ったってホント?みんなやってるよ京香ちゃん泣いてたって
(百合恵)どうぞほらコーラもうん今すぐ持ってくね樹待ちなさい
(百合恵)大げさな子がいるのね〜男の子ってそういうものでしょうそれは男性に対して失礼だと思います
(樹)腹へったあっおかえりごめんキッチンにパンがあるからチッねぇ…ねぇ!今見て分からなかった?おかあさん具合悪いの病院行けば?具合の悪い人に最初に言う言葉が「病院に行けば」?えっ何が?何で俺文句言われてるの?お腹がすいたら自分で用意して食べるの
(樹)はぁ…更年期〜?ドアの開閉音ハァ…ドアが開く音
(百合恵)樹〜待っておばあちゃんも出掛ける〜!ウフフ…ドアが閉まる音
(アオバ)お母さん久しぶり覚えてる?アオバよかった私の所にいない時は?まぁウロウロ1人で?いつも1人なの?うんずっと?えっ何で?変?変っていうか…あっでも想像しないこともないよお母さんがお母さんで私が娘でそうやって普通に一緒にいたらどんなだったかなぁとか
(アオバ)一日ねそういうことを考えながら過ごす日もあるよ結構楽しい
(アオバ)まぁでもねこれでよかったんだよ
(アオバ)私が生まれてたらお母さんの人生は変わっちゃってたよ
(アオバ)今の子は生まれなかっただろうしこれでよかったんだよ泣き声どうしたの?泣き声えっお母さんどうしたの?泣き声
(アオバの声)母は実際にはなかった私との人生を想像して泣いてくれた。
だけどそんなにも悲しく残酷な想像はこの世にない。
母の心は半分にちぎれた。
あのね樹何ていうかおかあさんにはある願望があってねそれは絶対に絶対に許されない願望なんだけどでもこのままだとそっちへ行ってしまいそうなのそっちを選んでしまいそうなのだから樹にお願いがあるのおかあさんと一緒にこの家出てくれないかな?おかあさん樹のお母さんでいたいのお願い
(樹)えっ?っていうか専業主婦がどうやって?おかあさんも昔働いてたんだよ誰よりも仕事ができたのいや無理でしょう無理じゃないって私お金稼げるの50歳でババアが?ハハハ…分かった待ってておかあさんお金稼いで必ず樹を迎えに来るから盗んだお金返してください。
ねぇこうしない?あのお金3人で山分けにするの。
返しましょう。
見つかりませんでしたって言えばいいじゃない。
ダメです。
黙ってれば分からないって。
あのね私お金いるの意味分かんないでしょ?分かんないと思うけどいるのお金いるのよ。
だってないと証明できないんだもん。
なきゃダメなの!ねっ?すいませんちょっと失礼しますね。
ないってそんな所にあるわけないでしょ。
ない!ないってな…ないってば!ない…!ないって!ちょっとやめてよやめて。
(持本)ハリカちゃん。
ちょっ…えっ?ここ開けて。
離して離してちょっ…。
ここここ。
ないよそんな…ないないない!離して…ない!そんな物にあるわけないでしょ。
ないって。
ありません。
えっ?ちょっと…。
ハハハ…盗まれちゃった?
(持本)青羽さん?青羽さん。
あ〜っ!
(転げ落ちた音)青羽さん!青羽さん!アオバ?もういいよお母さん。
こっちにおいでよ。
アオバ…。
(麺をすする音)
(花房万平)この間のさ改造拳銃の犯人にしても何でわざわざこんな田舎まで逃げて来るかね。
(花房三太郎)あれはでも会社でイヤな目に遭ってたらしいじゃん。
(花房)人をあやめるようなヤツにそんな言い訳は関係ないよ。
40年国選弁護人やってた人の言うことかな?40年の結果ですよ。
犯罪者の弁護はこりごりだ。
亜乃音さん。
後で倉多さんに訴状のコピー届けてもらえますか。
分かりま…。
分かりました。
(花房)お願いします。
ご苦労さまでございました。
(子供達の騒ぎ声)どうしたの?何か落としたの?
(青島陽人)1億円だよ。
えっ?
(陽人)袋にねおじいちゃんの1億円が入ってるの。
ここに落としたの?どんな色の袋?オレンジ。
オレンジね。
僕バカだからさすぐ落としちゃうんだよ。
大丈夫。
ダメ人間なんだよ。
そんなことないでしょう。
普通は落とさないでしょ?普通?誰かに言われたの?みんな言うよ普通は落とさないよって。
じゃあおばさんは普通はイヤだな。
え〜!だって落としものしたら捜すことができるでしょう?捜しものしたらもっと面白いもの見つかるかも。
あ〜分かる!分かる?捜すのって楽しいよね。
楽しいよね。
あっこれ?それ!
(陽人)おじいちゃんがくれたの!そう。
ブルル〜!こう?違うよブルルルルル!ブ〜〜〜!あっそうそう!うまいうまい!やった!ブ〜〜〜〜!じゃあそれで自己紹介してみて。
ブルル〜!ブ〜〜!
(青島玲)陽人!ただいま〜!おばちゃんバイバイ。
(玲)どうしたの?一緒に捜してくれたの。
(玲)あぁそう。
先お家入ってて。
(陽人)うん。
後で夜時間ありますか?うん。
大丈夫です。
ハァ。
ハァ…。
初めて持本さんに会った時私言いましたよね。
「死に場所探しましょ」って。
はい。
あれ間違ってました。
私多分もう半分向こう側にいるんです。
半分向こう側にいて生きてる子供に愛されないから死んだ子供を愛してるんです。
それって人間としてダメっていうか…。
まぁダメですよね。
ごめんなさい。
私あの家に帰ります。
帰って妻として母親として役目を全うします。
お金は母親と…主人から借りてきちんとお返しします。
ホントごめんなさい。
すいません手…。
あっ自分で…。
幽霊って…。
幽霊はどうするんですか?多分また消えてくれると思う。
ふ〜ん。
へぇ〜。
んっ?何で幽霊を好きになったらダメなんですか?えっ?何で死んだら好きになっちゃダメなんですか?生きてるとか死んでるとかどっちでもよくないですか?だって…。
生きてても死んでても好きなほうの人と一緒にいればいいのに。
あ…。
曲がっちゃった。
大丈夫。
(持本)あの…差し出がましいようですが。
差し出がましいですよ。
すいません。
だまっててもらえます?すいません…。
でも帰らないでほしいです。
もうだからそういうふうに勝手に感情移入しないでください。
あなたには関係ないでしょ。
はい関係ないです。
でも帰らないでほしいです。
もうやめてもらえます?
(持本)はいすいませんやめません!ハリカちゃんごめんちょっとごめん席外してくれる?
(ドアの開閉音)何なんですか?行かないでください!帰らないでください!そんなことは私の勝手…。
あなたのことが好きなんです!あなたのことが好きだから帰ってほしくないし行ってほしくないんです。
誠に身勝手な話ですが…。
誠に身勝手だね。
あっ…。
(百合恵)どうぞ。
(相良)久しぶり。
どうぞ。
(相良)半年もいなかったんだから異論はないと思うけど。
樹は?部屋にいるよあいつも会いたがってないから。
晩ごはん作らせてもらえませんか?最後に樹の晩ごはんを樹と一緒に支度したいんです。
何で?意味分かんないんだけど。
(相良)それで気が済んだらサインするって言ってるんだから。
(樹)チッ。
あぁもう…早くして。
すぐ終わるから手伝って。
まずは手洗おうか。
はいじゃあこれこねて。
手汚れる…。
食べ物だよ。
こうやってほら手貸して。
こうやって…。
うわっ。
空気を入れるように…。
そうこうやって混ぜて。
フフっハハハ…何?その顔。
そうそう…うんうまいうまい。
(肉が焼ける音)あっもうそれひっくり返して。
うん…。
う〜ん…ほっ。
あっじゃあこっちもう1回頑張れ。
やった〜!上手上手!はいご飯。
あっご飯はこっちこっちこっち。
お箸は逆かな。
はぁ〜出来た。
これは?あっ飾ろっか。
(樹)おばあちゃんとお父さん外に食べに行った。
そっか…。
じゃあ2人で。
食べる約束はしてないから。
あっでもせっかくだから…。
自分で作ったごはんっておいしいよ?
(樹)これサインして置いといて。
(ドアの開閉音)いただきます。
いただきます。
いただきます。
あ〜!お行儀悪い!フフ…。
フフフ…。
アオバ。
ん?やっぱりそっちには行けないかな。
アオバのこと好きだけどやっぱりまだ…。
そっか…。
いいけどさ…。
そっちは大丈夫?大丈夫かどうか分からないけどもうしばらく生きてみる。
そっか…。
ごめん。
いいっていいって。
私ももうしばらくは幽霊のままいてお母さんのこと見てるからさ。
鼻みたいに。
あれは…。
聞こえてたよ。
ごめん。
はい。
(アオバ)ゆっくりね。
あのねお母さん。
私いい子?いい子。
ふ〜ん。
いい子だよ。
おかあさんアオバのこと大好き。
ふ〜ん。
うわ…怖い怖い怖い…!お待たせしました。
ちょっと…怖い怖い怖い!あっすいません。
もう大丈夫なんですか?用は済みました。
これから警察に行って自首して来ます。
私お金持ってないし他に償う方法ないんで。
お金は働いて返しましょう僕も一緒に働きます。
1000万ですよ?林田さんにお話しして待ってもらいましょう。
今から行きましょう。
亜乃音さんに会いに。
はい。
何?幽霊。
幽霊って何?えっ「幽霊いる」って。
あっ…冗談ですよ。
そういうこと言ったら許してもらえるかなと思って。
え〜?
(持本)あれ?雨じゃない?ハァ…。
(自動ドアが開く音)すいません遅くなって。
ううん。
1人?あの子は大丈夫なの?見てくれてる人がいますから。
そう…。
(店員)いらっしゃいませ。
これね荷物になるけど。
はい。
(玲)まぁそのうち見つかるかなとは思ってましたけどまさか子供利用するとは。
ごめんねつい…。
つい?すごくいい子。
いいいいやめてそういう話。
ホントにそう思ったの。
あなたいいお母さんなったなって。
よくやってるなって。
フッ…。
1人で育ててるんでしょ?大変な時もあると思うの。
もしねよかったら私も時間あるから…。
(玲)私再婚するんだよ。
そうなの?陽人の面倒もよく見てくれる人で春には結婚する約束してる。
そう。
だから約束してくれるかな?二度と私達に近づかないって。
他人なんだから当たり前なんだけど。
分かった。
はい以上です。
玲ちゃん!玲ちゃんおめでとう。
おめでとうございます。
これ雨降って来たから。
おかあさんが風邪ひいたら子供にうつしちゃうでしょ。
(自動ドアが閉まる音)
(玲)あっありがとう。
ただいま〜。
おかえり!おかえり。
2018/01/31(水) 22:00〜23:00
読売テレビ1
anone#04[解][字][デ]

Mother、Womanに続く坂元裕二脚本ドラマ!第4話。消えた身代金一千万、そしてニセ札の行方。

詳細情報
出演者
広瀬すず
小林聡美
阿部サダヲ
瑛太
田中裕子ほか
番組内容
一千万円を持ち逃げしたるい子は、いつも謎の女子高生とともに過ごしている。しかし、どうやらその姿はるい子にしか見えていないようで…。ふと娘・玲(江口のりこ)の仕事先を覗いた亜乃音は、下校中の玲の息子・陽人を見かけ束の間の交流をする。一方、ハリカ(広瀬すず)と舵(阿部サダヲ)はるい子を見つけ出しお金を返すよう詰め寄る。やがて、るい子の過去に秘められた理不尽で悲しい現実が明らかになっていく。
監督・演出
【演出】
水田伸生
【プロデューサー】
次屋尚
原作・脚本
【脚本】
坂元裕二
音楽
三宅一徳
制作
【製作著作】
日本テレビ
【制作協力】
ザ・ワークス

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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