日本の取引所で仮想通貨・ビットコインを購入し、韓国で売却した後、韓国で金塊約2億3000万円分を買い入れ出国しようとした日本人ふたりが韓国警察に拘束されたが、「嫌疑なし」とされ釈放された。仁川の税関側が、金塊を没収したり処罰する根拠がなかったと説明している。
仁川本部税関によれば、日本人のA氏とB氏が1月25日に仁川空港第2旅客ターミナルを通じて1㎏の金塊38個を持って出国しようとしたところ、セキュリティ検査要員に捕まった。当時、彼らが所持していた金塊は時価総額2億3000万円ほどだった。
ただし、A氏およびB氏は「嫌疑なし」で日本に出国。税関側は当初、相場差益を狙った金の不法搬出を疑っていたが、ふたりが韓国の金取引所で現金で購入した後、免税を受けるためバーコードリーダーで申告していたことが分かり、違法な資金でないと判断した。関係筋のひとりは「日本人が金塊を購入した費用は明らかになったが、不法資金ではなく、仮想通貨に対する法的な処罰根拠もないため“嫌疑なし”処分となった」と説明している。
韓国では、ビットコインが日本より11%ほど高い価格で取引されている。 A氏らは日本で買ったビットコインを韓国国内で販売し現金に換える後、金塊を購入したと調査された。なお韓国の金塊取引所では、多量の金塊を購入したふたりをVIP待遇していたことも分かっている。
同様の金塊搬出は24日にも起こった。他の日本人C氏とD氏も金塊1億8000万円相当(1㎏の金塊30個)を持って出国しようとし調査を受けたが嫌疑なしで釈放されている。