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【政治】

首相「9条2項維持」 衆院予算委 改憲案で目標明言

 安倍晋三首相は三十日の衆院予算委員会で、戦力不保持と交戦権の否認を定めた憲法九条二項を維持したまま、自衛隊を書き込む改憲を目指す考えを明言した。「二項を変えるということになれば、書き込み方で全面的な集団的自衛権の行使容認が可能になる」と答弁した。

 安倍政権は一五年に成立させた安全保障関連法で、歴代内閣が違憲としてきた集団的自衛権の行使を容認。全面的な容認ではなく、日本の存立が脅かされ、国民の生命や幸福追求権が根底から覆される明白な危険がある場合など「武力行使の新三要件」を満たす場合に限定したとしている。

 首相はこれを踏まえ、二項を維持した上での改憲なら、集団的自衛権行使は限定的に容認されるとの政府解釈は変わらず、安保法が定める新三要件が適用されるとも説明した。

 自民党内では、二項を維持して自衛隊を明記する案と、二項を削除する案が議論されているが、首相は二項維持の方が公明党や世論の理解を得やすいと判断している。自民党は三月二十五日の党大会までに、首相の考えに沿って党の改憲案をまとめる方針。 (篠ケ瀬祐司)

 

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