NECは30日、2020年度までの新たな中期経営計画を発表した。国内の8万人のグループ社員のうち、間接業務部門や国内9工場で3000人の希望退職を募る。対象となる工場などは今後決定する。同時に家庭用リチウムイオン蓄電池事業からも撤退する。構造改革を加速し、業績の悪化に歯止めをかける。
2020年度の売上高目標は3兆円、営業利益を1500億円とし、17年に初年度で撤回した前回の中期計画を踏襲した。成長に向けては従来の重点分野であるIT(情報技術)を使った防犯分野に注力する。
海外の販路拡大に向け、2000億円のM&A(合併・買収)枠も維持する。欧米を中心に政府機関や自治体、警察機関に販路を持つIT企業の買収を進める方針だ。