放送日 | 2018年1月30日(火) 22:00~22:25 |
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放送局 | NHK総合 |
オープニング映像。
今月半ばに始まった韓国アイドルグループTWICEの日本ツアーではチケットが即日完売する人気をみせている。日本で広く知られるきっかけになったのはインターネット動画サイト。振り付けの中で泣き顔を表す”TTポーズ”が大流行している。メンバーには韓国人だけでなく台湾や日本の出身者も在籍、今回の日本ツアーでは日本人メンバーが進行役を努めた。
TWICEの人気を支えているのがインターネットを駆使したPR戦略。来月リリース予定の新曲「Candy Pop」のミュージックビデオはアニメとの本格的なコラボを試みている。発売前にフルバージョンを公開、既に世界中で2000万回以上再生されている。監督にはアニメーション監督の京極尚彦さんを起用している。
K-POPグループの中で最も先進的なSNS戦略で知られているのが「BTS 防弾少年団」。一糸乱れぬ激しいダンスが特徴の7人組ヒップホップグループ。去年5月には「Billboard JMusic Awards」でトップ・ソーシャル・アーティスト賞を獲得、ジャスティン・ビーバーを抑えての快挙だった。SNSを通じて直に交流を深めることで世界中に熱狂的な支持を得ることに成功した。
世界の音楽市場に広がるK-POP。SNS人気のランキングではBTS 防弾少年団が28週連続で1位、更に上位50位の中にはTWICEなど韓国グループが6つもランクインしている。音楽ジャーナリストの古家正亨さんによると、アーティストがファンとのコミュニケーションをとるために積極的にSNSを活用、動画投稿サイトに出し惜しみなく広げているのが多くのファンに獲得するに至っているという。韓国の音楽市場規模は日本に比べて約20分の1と言われており、世界2位の音楽市場である日本があったことが大きい。
大阪にあるK-POPダンススタジオ「URIZIP」では韓国デビューを目指す生徒らがダンスの練習をしている。TWICEのミナも卒業生で最近では韓国事務所からスカウトが度々訪れている。講師はKARA・2PMを指導していたプロダンサー、厳しい指導を行っている。去年7月から通っている福井菜々子さん(17)は幼いころからのアイドル好きが講じて、しんどいながらも練習に励んでいる。先月には韓国の芸能事務所からスカウトされている。
今月12日、菜々子さんは母親と共に韓国を訪れた。スカウトされた事務所は去年設立されたばかりで、社長ジョン・チャンファンさんは大手事務所で東方神起や少女時代を手掛けた人物。練習生として事務所に所属、韓国人メンバーとも初顔合わせをした。試しにボイストレーニングを行うと、これまで人前で歌った経験がなく四苦八苦。初日から厳しさを教えられた。
菜々子さんより一足先に韓国に渡りデビューを果たしたのが高田健太さん。所属しているのは期間限定で結成されたJBJ。デビューからまだ3ヵ月だが、ファンを増やすため多くの国でライブを行っている。
古家正亨さんによると2000年前半から数多くの日本人が韓国の歌手・アイドルを目指して頑張っている。ところが当時の韓国は就労規制があり、外国人メンバーが成功をおさめることができなかった背景がある。そういった先輩方がいたからこそ、今の人達が活躍できている。
韓国ではスターの国際展開を進めるため海外のプロデュース戦略を貪欲に吸収している。例えば人気オーディション番組PRODUCE 101は日本の秋元康さんに声をかけ国際コラボ企画を立ち上げている。古家さんによると日本は日本の音楽市場の良さを活かして世界へアプローチする可能性があり、世界的に見てもエンターテイメント性が高いという。
エンディング映像。
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