大正天皇が描いたとみられる絵

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 大正天皇(1879~1926年)が描いたとみられる絵が、侍従武官として大正天皇に仕えた四竈しかま孝輔(1876~1937年)の東京都内の子孫宅から見つかった。

 大正天皇と四竈は深い信頼関係にあったと考えられ、絵にあった大正天皇の名前「嘉仁よしひと」の署名がその特徴を備えていることから、識者は「直筆とみて間違いない」と話す。大正天皇の書は知られるが、絵が見つかるのは極めて珍しい。

 絵は四竈家の資料箱に保管されており、整理の過程で見つかった。縦27・5センチ、横39・5センチの半紙に、墨の濃淡を使って花や葉が描かれていた。日付はないが、大正天皇に詳しい古川隆久・日大教授は「他の筆跡と比較しても、署名は大正天皇の直筆とみて間違いない」と話す。