わかりやすい例で言うと
部下にお酌をすると教わった
お世話になっていたその会社の創業者は会社もまだまだ小さかったころ
地方から来ていた2名の住み込みの人間に定時制高校に通わせ
創業者自身は朝早くから夜遅くまで、朝は乳製品を工場で生産し昼間は配達と
セールス、帰ってきてから帳簿付けと明日の準備、部下の制服を洗い
手袋を洗いボイラーにあてて翌朝乾いているようにし、配達で使っている自転車を
洗車してきれいにしてから1日が終わっていたようです。
部下にそこまで尽くすと部下は黙っていてもよく働いてくれたそうです。
ある日事務所にお客様から連絡があり追加で乳製品を持ってきてほしいと電話があり
電話を受けた当人は何食わぬ顔で商品を出荷し自転車に積んで出発しようとすると
もう一人が脱兎のごとく駆け寄ってきて荷台をつかんで自分が行くんだと
普通なら嫌がるお客様への追加の配達を取り合っていたそうです。
普段お世話になっている自分の大将(創業者)へ恩返しがしたいから抜け駆けするなと
真心で部下に尽くせば部下は考えている以上の働きをしてくれると教わりました。
また上に尽くすという事は上に尽くし切ることで自分も救われます。
上に尽くしきる事で、よく面倒をみて頂くようになり仕事も早く覚えられ結果自分自身の成長
自分を守る事にもつながります。
ホテルの料理長がいてその人から仕事を教えてほしければ同じタバコを吸って同じ本を
読んで、同じ新聞を読んで徹底的に同じことをしなければその人の仕事はまねできない
とおっしゃっていたこともありましたが当時は極端な事いうなと感じましたが
先日(H27.9)落語家の立川志らくさんがテレビで同じことをおっしゃっていて驚いた
とにかく前座の頃は師匠である立川談志さんの好きな戦後の昭和歌謡、映画などを見まくっていた何千本もの映画を観て師匠と同じ話題で話せるようにしたと自分の弟子に今では
そこまでやり切っているか問う事が多いとのことそしておべんちゃらやゴマすりではなく
そうすることでいろいろ気にかけてくれていろんな事を教えてくれて何よりかわいがられる
事で自分も助けられ同じ感性を身に付けることで師匠に近づくし芸も上達する。
仕事は教わるのではなく盗めとよく言いますが自分の身近な手本となる方の所作や考え方を真似ていくと何かうまくいくという事はなんとなく経験上わかっているがこれを実際にやるのは結構なエネルギーを使い大変なこともわかっている。