ロシア拘束の野党指導者、釈放 大統領選ボイコットで
今年3月に予定されるロシア大統領選のボイコットを支持するモスクワの集会で28日、野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が警察当局に拘束され、同日深夜に釈放された。
ナワリヌイ氏の弁護士は記者団に、不起訴で釈放されたものの後日、裁判所に出廷しなくてはならず、その際に訴追される可能性があると話した。
釈放に先立ち警察は、モスクワにあるナワリヌイ氏の事務所を家宅捜索した。機材などを押収したという。
ナワリヌイ氏は、ウラジーミル・プーチン大統領を最も声高に批判する野党指導者で、3月18日の大統領選では出馬を禁止されている。
ロシアではこの日、各地で大統領選のボイコットを呼び掛けるデモが行われた。モスクワとサンクトペテルブルクでの集会は、当局の許可が得られていなかった。
モスクワで取材していたBBCは、警官たちがナワリヌイ氏を押し倒す様子を撮影した。同氏はまもなくツイッターで、各地の抗議に参加するようフォロワーに呼びかけた。ナワリヌイ氏は、「1人を拘束しても、大勢がいればそれは無意味だ。誰か、僕の代わりをして」と書いた。
全国で180人以上が拘束されたという情報もある。
モスクワの警察は28日午前には、政府の汚職を非難するナワリヌイ氏の事務所を家宅捜索した。事務所で行われていた放送の録画が中断される様子が、YouTubeに投稿された。
ナワリヌイ氏の広報担当は、警官は爆発物の危険を調べると言い、電動器具で事務所に押し入ったと話した。
大統領選を前に、ロシア当局は各地でナワリヌイ氏の支持者を拘束したり、集会のビラを押収するなど、圧力を強めている。
ナワリヌイ氏は大統領選が公正ならば、プーチン氏を破ることができると主張しているが、ロシア中央選挙管理委員会は昨年12月、同氏が過去に公金横領事件で有罪判決を受けたことを理由に、出馬申請を却下した。同氏はこれは、政治的な意図による判断で違法だと主張している。
ナワリヌイ氏への有罪判決については、欧州人権裁判所(仏ストラスブール)が2016年に、「公正な公判ではなかった」と判断を示している。
プーチン大統領はナワリヌイ氏の名前を口にせず、その影響力を認めていない。大統領の支持率は高く、4期目(任期6年)の当選は広く確実視されている。
中央選管は、ナワリヌイ氏が今年2月、公金横領事件で有罪判決を受けているとして、申請を却下した。この事件について、欧州人権裁判所(仏ストラスブール)が昨年2月、「公正な公判が行われなかった」との判断を示しており、ナワリヌイ氏は「申請却下は違法」と訴えたが、中央選管は「判決の評価はできない」と退けた。来年の選挙では、プーチン大統領の再選が確実視されている。
(英語記事 Russian presidential elections: Navalny freed after day of protests)