もうすぐ10年の付き合いになる愛車とお別れするので、週末は積極的に思い出作りドライブに行こうと思っています。先週末は横須賀市までドライブして、沖合の猿島を散策してきました。
猿島は横須賀市の沖合にある無人島。幕末から第二次世界大戦前にかけては東京湾の首都防衛拠点となっていたことから、様々な軍事遺構があります。
現在は、海水浴やバーべキュー・釣りなど、レジャーに訪れる人が多いそうです。
猿島へは、日本海海戦で連合艦隊の旗艦だった戦艦三笠が保存されている、三笠公園にある桟橋から船で渡ります。
三笠公園から猿島まではあっと言う間で10分くらい。
船着き場からほど近い場所に、猿島の歴史を学ぶことができる資料館があります。
猿島は東京湾唯一の無人島で、その歴史は古く、縄文時代や弥生時代の石器・土器なども発見されているそうです。しかしながら幕末、江戸幕府により国内初の台場が築造されると、明治時代には陸軍省・海軍省の所管となり東京湾要塞の猿島砲台が築造されました。
山道を登っていくとすぐに、要塞につながる切通しが現れます。
明治時代中期に建造された要塞の遺構です。すべての施設は岸壁を掘り込んで作られているので、島の外からは、まったく見えない構造になっています。
こちらは兵隊さんが滞在していた兵舎。
弾薬庫跡。
木々から漏れる光と古い赤レンガがなんとも言えぬ雰囲気を醸し出してます。
切通しを進んでいくとトンネルが。中は真っ暗。トンネルの壁沿いにも壁を掘り込んで部屋が作られています。これらの部屋は兵舎や弾薬庫のほか、病室や指令室としても使用されたそうです。
要塞を構成しているレンガ積み技術はフランス式。このフランス式レンガ建造物はとても珍しく、現在確認されているのは日本全国で4件のみ。猿島要塞はその中でも最大規模で、建築史上とても貴重な建築物なのだそうです。
弾薬庫跡。スガシカオ「黄金の月」のPVで使用されたスポット。
黄金の月 - スガ シカオ(SUGA SHIKAO) - YouTube
要塞を抜けて高台から房総半島方面を眺める。
富津工業地区の2本の塔のような建物の手前にあるのが第一海堡、ヨットの右上に見えるのが第二海堡です(分かりにくいですネ)。ともに砲台が設置された海上要塞ですが、これらは猿島とは異なり人工島です。
岩場では釣りをしている人たちが。ここは良さそうな場所だなー。釣りに来てみたい。
再び山道を登っていくと展望広場があります。ここは島のほぼ中央で弾薬庫の上に位置する場所。後から知ったのですが、この展望台は「ショッカーの秘密基地」として利用されていた場所で、仮面ライダーファンの間では有名な場所なのだそうです。
そろそろ戻る時間。もう一度切通しを通って船着き場に戻ります。
三笠公園-猿島間のフェリーは一時間に一本運航しています。島内は1時間もあれば回れるのですが、我々はのんびりと2時間滞在しました。
猿島、なかなか良かったです。
島内の軍事遺構跡はどこもジャングルのようになっていて、「天空の城ラピュタ」の廃墟にそっくりと評判になっているそうですが、確かにそんな雰囲気もありました。
フォトジェニックな場所が多く、アクセスも比較的良いので、横浜近郊の方は是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
ただ、今回は完全なオフシーズンだったので比較的空いていましたが、シーズンに入るともう少し混雑する可能性はあるかもしれません。
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