連続テレビ小説 わろてんか(94)「ずっと、わろてんか」[解][字][デ] 2018.01.24
(戸が開く音)
(てん)ああお帰りやす。
どないでした?今日のお風呂は。
(キース)もうアカン…。
キースさん!
(アサリ)ゆでだこや。
(お楽)あ〜っ!アサリさん!大丈夫ですか?おトキ呼んできて。
(トキ)お風呂に入るんが仕事やなんてええご身分やない。
アホ言うな。
一日に5回も6回も風呂入るんやで。
(風太)ほんで!何かええネタ見つかったんか。
ああっ湯船に豆腐入れて湯豆腐作ってる奴の話とかな。
オモロイ話いっぱいあったわ。
何が世間ではやってるかよう分かったな。
(万丈目)そやろ言うたとおりやろ。
よっしゃ。
早速それをネタに仕込もか。
えっ今からか?考える暇なんかあらへんわ。
このあと夜席3軒もあるんやで。
アホ!何言うてんねや!せっかく拾てきたネタやないか!
(アサリ)は?あっ!万丈目はんにネタ書いてもろたらどないですやろ?いや…。
万丈目はん文才あるしキースさんアサリさんのええとこも悪いとこもよう知ってはる。
俺も忙しい芸人がネタ考えるより万丈目はんに書いてもうた方がええと思う。
(藤吉)まあ確かにな。
浅草のレビューの台本は有名な小説家の先生らが書いてはったな。
へえ。
ほな先生お願いできますか?先生?えっ先生って…。
あんたの事や!いや…へえ。
あのわてで役に立つなら。
ほな決まりですな!よろしゅうお願いします。
へえ。
よっしゃ。
(戸が開く音)ただいま!アイムホーム!お母ちゃん!?お義母さん!サプラ〜イズや!ああいやいやいや…。
ああ…!てん!万丈目はん!藤吉郎!・「出かける時の忘れ物」・「ひょいとつかむハンカチのように」・「心の中にすべり込む」・「いちばんちいさな魔法」・「泣いたり笑ったり」・「今日も歩き出す」・「ありがとうと言いたいあなたのために」・「ごめんねと言えないあなたのために」・「パレードはまわり続けてる」ひゃ!
(藤吉)はあ〜。
はい。
おおきに。
はい。
すまんな。
ホンマに立派な寄席でびっくりしたわ。
あんたらがまだここに住んではんのもびっくりしたけどな。
お母ちゃんこそ再婚した旦那さんほっぽり出して旅行てびっくりしたで。
大丈夫なんか?わては愛されてますよって。
クリーニングの商いかてわての始末がしっかりしてますさかいカリフォーニアに12軒店出してるんや。
ほお〜!さすがお義母さんや。
そんな事よりあんた体は?このとおりや。
よかった〜。
倒れたて聞いた時はもう心臓が止まりそうになったわ。
見舞いにも来れんとすまなんだ。
けど無事で何よりや。
(隼也)ただいま!ああ隼也遅かったな。
いやこれでも飛んで帰ってきたんや。
隼也!隼也か!ああ…おばあちゃんやで!どれもっとようお顔見せてぇな。
アッハハハ!変わらんな。
そうですな。
「のこった!のこったのこった!のこった!」。
「さっきから『のこったのこった』しか言うてへんやないか」。
「相撲取りのくせに…」え〜と何やったっけ。
「行司のわいに文句あるんか」。
「行司のわいに文句あるんか」。
お前ちゃんとせえや。
「のこった」。
おやご機嫌さん。
え!え!うわっねえさん!お帰りやす!おはようございます。
もううるそうしてすんまへん。
みんな元気で何よりや。
万歳の稽古でっか?そうですねん。
百年続けられる新しい万歳作れて藤吉にハッパかけられたんや。
ああ。
女子はんにウケる万歳書かなアカン言われましてね。
それやったら衣装と言葉遣いには気ぃ付けなはれや。
身なりをほれ女子に好かれるようなもんにしてな言葉も上品で優しい言葉にしますんやで。
上品な言葉でっか?うん。
ほな後でな。
お土産持ってくさかい。
ほなお気張りやす。
なるほどな。
ええ事言うわ。
出た。
さすが元祖「お気張りやす」やな。
カバンカバンカバン…あったあった。
・
(風太)お〜い社長いてるか!お〜い!・
(藤吉)ああ…いてるで。
おったんかいおったんか〜い。
え!あっなあ新しい万歳の話なんやけどな近々社長とごりょんさんに見てもらお思てんねや。
ああ楽しみやなぁ…。
おお期待しててや!でてんは?ああお母ちゃんと百貨店へ行く言うてた。
ふ〜んほうか。
ああ…。
先行っといてくれ。
おう分かった。
ほなな!おう。
(柱時計の時報)お義母さん今日はあちこち行ってお疲れですやろ。
休んどくれやす。
ほんならお言葉に甘えさしてもらいまひょか。
どうぞ座っとくれやす。
あの子が倒れた時毎日寝んと手足さすってくれたんやてな。
中風やなんて死んでもおかしない。
あんたのおかげや。
おおきにな。
もうわても年やし遠い異国でいつどないなってもおかしない。
そんな事…。
その時はスマイルやで。
わろて送ってな。
笑いの大切さを教えてくれたんはあんたらや。
アメリカではいろ〜んな人間が集まって暮らしてる。
そやけど笑顔だけはみ〜んな一緒。
これからもスマイルや。
へえ。
あんたは北村笑店の立派なごりょんさんや。
おおきに。
ありがとうございます。
うん!うまいなこれ。
久しぶりにお母ちゃんの味やわ。
そうか?それてんさんが作らはったんやけどな。
(せきこみ)お父ちゃんあんまり余計な事言わん方がええで。
いやいや俺は別に間違うたんとちゃうで。
あのお母ちゃんの味ぐらい…。
へえへえ。
ホンマ幸せやわ。
え?こうして家族四人でごはんが食べられるんやさかい。
そやな。
昔の事思たら贅沢なごはんやしな。
そやったそやった。
ここに越してきた時は漬けもんとおつゆだけやったわ。
えっホンマに!?うん。
ホンマや。
隼也少し贅沢に慣れ過ぎたんとちゃうか?明日からもう少し始末しなはれ。
へえ!うん。
堪忍してぇや。
冗談や!このまま大阪おりとうなったんとちゃうか?そうかもしれんなぁ。
あんたらが寄席始めるって言うた時卒倒しそうになったけど今となってはええ思い出や。
ホンマか?おおきにな。
今のわてがあるのはあんたのおかげや。
何や急にそれ。
何でもええ。
藤吉郎世界は広いで。
まだまだあんたの知らん事がぎょうさんある。
それを自分の目ぇで確かめてほしいんや。
そのつもりや。
そやからアメリカ行くんや。
待ってるで。
うん。
びっくりするようなでっかいビフテキ食べさせたるさかい。
楽しみにしてるわ。
あんたは天下一の息子や。
こんな親不孝な息子お母ちゃんは見捨てんと叱り続けてくれた。
お母ちゃんこそ天下一のお母ちゃんや。
ホンマに…。
ありがとうございました。
アホ!泣かせるんやないわ!月見だんごお待たせ。
おお。
そうして啄子は再びアメリカに帰っていきました。
生字幕放送でお伝えします2018/01/24(水) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 わろてんか(94)「ずっと、わろてんか」[解][字][デ]
てん(葵わかな)はキース(大野拓朗)とアサリ(前野朋哉)の新しい万歳を万丈目(藤井隆)に書いてもらうことを思いつく。そんな時、啄子(鈴木京香)が突然帰国する。
詳細情報
番組内容
庶民の生活の中に万歳のネタがあることを実感したキース(大野拓朗)とアサリ(前野朋哉)だが、それを上手く新しい万歳の形にすることができない。そこでてん(葵わかな)は、万丈目(藤井隆)に台本を書いてもらうことを思いつく。アメリカから突然帰国した啄子(鈴木京香)は、てんや藤吉(松坂桃李)と久しぶりに再会し、大きく成長した北村笑店を見て驚く。つかの間の家族団らんを楽しむ啄子は、藤吉にある思いを告げる。
出演者
【出演】葵わかな,松坂桃李,濱田岳,徳永えり,大野拓朗,前野朋哉,藤井隆,鈴木京香
原作・脚本
【作】吉田智子
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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